「防草シートって何?」
「雑草対策にいいの?」
「防草シートのメリットとデメリットが知りたい」
そう思っていませんか?結論からお伝えすると、防草シートとは雑草対策のために使うシートです。
具体的には雑草を生やしたくない場所や雑草の管理を楽にしたい場合に敷くもので、ビニールシートよりも分厚い素材で日光を遮断し雑草の生育を抑制します。
雑草対策は防草シートのほかにもたくさんありますが、その中でも防草シートは初心者にもおすすめできる方法です。
その理由は、施工が簡単なことや高い防草効果が期待できるからです。
防草シートは手順を守れば施工が簡単で、しかも品質のよい防草シートを正しい方法で敷けば10年程度は防草効果が期待できます。
そのため、「せっかく雑草対策をするなら高い効果が期待できる方法がいい」という人には大変おすすめのアイテムなのです。
このように雑草対策として大変おすすめできる防草シートですが、もちろんデメリットもあります。
それは、永久に使えるわけではないことと、正しく敷かなければ効果が出ないということです。
これらのデメリットをよく理解して、防草シートを取り入れるべきか、取り入れるとしたらどうするべきかを知っておくことが大切です。
そこでこの記事では、次のポイントでお話していきます。
◎防草シートとは
◎防草シートが雑草対策に向いている理由
◎防草シートのメリットとデメリット
◎防草シートがおすすめな人
◎防草シートを敷く際の注意点
この記事を最後までお読みになれば、防草シートの特徴やメリットデメリットを理解し、自分が防草シートを取り入れるべきかどうかを判断することができるでしょう。
この記事があなたの雑草対策のお役に立てれば幸いです。
この記事の目次
1.防草シートとは雑草が生えてこないように敷くもの
冒頭でもお話した通り、防草シートとは雑草対策のために敷くものです。
素材はポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステルなどで、ビニールシートよりも厚さがあり、しっかりした造りになっています。
防草シートの特徴は、高い防草効果です。
品質のいい防草シートを正しい方法で敷けば、10年程度は防草効果が期待できます。
知名度が高い防草シート「ザバーン」で、その効果を見てみましょう。
防草シートを敷いた場合の雑草対策の効果には、目を見張るものがありますね。
このように、防草シートは雑草の生育を大きく抑える効果があるのです。
防草シートが雑草の生育を抑えることができるのは、シートの性質によります。その性質とは、
・遮光性
・貫通抵抗力
です。
先ほど防草シートの素材がポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステルであるとお話しましたが、これらの素材は遮光性に優れ、植物の成長に必要な日光を遮断します。
さらにしっかりとした厚みがあるため、もし雑草が生えても突き破って表に出ることはありません。これが貫通抵抗力です。
そして、防草シート上はツルツルしていて土がないので植物が生育できる環境ではありません。
この3点の条件が揃うことにより、防草シートは高い雑草対策効果を発揮するのです。
2.防草シートが雑草対策の中でもおすすめな理由
次に、なぜ防草シートが雑草対策に向いているのかを説明していきましょう。
そもそも雑草対策は防草シートを含めて主に10の方法があります。
・定期的に手作業で雑草を除去する
・除草剤を散布する
・グランドカバープランツを植える
・砂利を敷く
・人工芝を敷く
・タイルを敷く
・コンクリートを施す
・固まる土を施す
・バークチップ、ウッドチップを敷く
・防草シートを敷く
これらの雑草対策は、それぞれ難易度や効果が違います。そこで、10の雑草対策方法を次のようにまとめてみましたのでご覧ください。
雑草対策の方法 | 難易度 | 効果 |
---|---|---|
手作業で除去 | 低 | 低 |
除草剤を散布 | 中 | 高 |
グランドカバープランツを植える | 中 | 高 |
砂利を敷く | 低 | 高 |
人工芝を敷く | 中 | 高 |
タイルを敷く | 高 | 中 |
コンクリートを施す | 高 | 高 |
固まる土を施す | 高 | 中 |
バークチップ、ウッドチップを敷く | 低 | 低 |
防草シートを敷く | 低 | 高 |
この表からも分かるように、作業が簡単でも効果が低かったり、効果は高いけれども作業が難しいというものがほとんどです。
防草シートは難易度が低く、DIY初心者でも挑戦しやすい方法です。
正しく敷けば10年程度防草効果が持続するので、コスパも高い雑草対策だと言えます。
では、具体的にどのような点がメリットになるのかを、この次に詳しく説明していきますね。
記事URL:https://midoris.jp/weed-measures/
3.防草シートを敷くメリット3つ
防草シートは効果の高い雑草対策だとお話しましたが、防草シートを敷くメリットについてもう少し詳しく説明していきます。
防草シートを敷くメリットは3つあり、
・初めてでも作業が簡単
・品質がいい防草シートを正しく敷けば10年程度の効果が期待できる
・手入れがほぼ必要ない
それぞれについて、具体的に説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
3-1.初めてでも作業が簡単
防草シートは、コンクリートやレンガ、芝生などに比べて簡単に敷くことができます。
簡単に言えばシートを敷けばいいだけなので、重い資材を何度も運んだりサイズを計測したり、モルタルなどの操作性の難しい材料を扱うこともありません。
そのため、「DIYに慣れていない」「防草シートを敷くのが初めて」という人でも、手順や注意点を守れば難なく作業することができるでしょう。
ただし、押さえるべきポイントがあり、それを忠実に守ることが重要です。ポイントとは、
・雑草の下処理を怠らない
・隙間を作らない
・しっかりと固定する
という3点です。これらのポイントや防草シートを敷く具体的な方法については「7.防草シートの敷き方6STEP」で詳しくお話しますので、そちらもぜひチェックしてください。
3-2.品質がいい防草シートを正しく敷けば10年程度の効果が期待できる
防草シートは効果が10年ほど持続することがメリットです。
一度敷けば10年間も雑草の悩みから解放されることを想像すると、今すぐにでも防草シートを敷きたい衝動に駆られますよね。
10年という期間を長いと感じるか短いと感じるかは人それぞれですが、外壁や屋根も10年程度で塗り直す場合がありますから、10年という期間は家の部品の交換サイクルとしては無難な範囲でしょう。
ただ、10年の効果が持続するためには、品質がいい商品を正しく敷いた場合に限ります。
防草シートはたくさんの商品が販売されていて、残念ながら粗悪品も出回っているのです。
雑草を生えさせない役割を備えたしっかりした素材で、正しい敷き方をするには事前に十分な知識を得ておくことが重要です。
防草シート初心者の方は次の2つの記事もおすすめです。
3-3.手入れがほぼ必要ない
防草シートは、施工後に手入れがほぼ必要ありません。あるとすれば次の2つで、
・亀裂がないか確認する
・亀裂があれば都度補修する
という点だけです。亀裂がないか確認すると言っても、これは紫外線による経年劣化なので毎日確認する必要はありません。
補修に関しても一部分になるので、手間はそれほどかからないでしょう。
ほかの雑草対策と比較すると、例えば手作業で草刈りをしたり除草剤を散布するなら定期的に肉体労働が発生します。
また、芝生やグランドカバープランツは水やりが必要です。
防草シートは基本的には一度敷いたら何もしなくていいので、管理がいらず非常に楽な雑草対策だと言えます。
4.防草シートのデメリット5つ
雑草対策の効果が高い防草シートですが、もちろんデメリットもあります。
防草シートのデメリットは5つあり、
・正しく敷かなければ効果が出ない
・品質の悪いシートは効果が出ない
・種類がたくさんありすぎて選びにくい
・景観が劣る
・経年劣化は避けられない
という点です。それぞれについてもう少し詳しく説明していきますね。
4-1.正しく敷かなければ効果が出ない
防草シートは正しい方法で敷かなければ効果が発揮されません。
詳しい敷き方は7章で詳しく説明しますが、間違った方法で敷くと、防草シートを敷いた場所からも雑草が生えてきてしまいます。
せっかく防草シートを敷いたのに雑草が生えてきてしまったら、また敷き直すか我慢して雑草処理と向き合うほかありません。どちらにしろ、時間と労力が無駄になってしまいますよね。
なぜこのような失敗が起こるのかと言うと、
・防草シートに隙間がある
・防草シートがピンなどでしっかり固定されていない
・防草シートを敷く前に雑草の下処理を疎かにしている
という点が原因です。
雑草は、ほんの少しの日光や隙間から光や空気を吸収して生育してしまいます。
そのため、防草シートをしっかり固定して隙間を作らず、雑草が生育する隙を与えないようにしなければならないのです。
4-2.品質の悪いシートは効果が出ない
前にもお話した通り、防草シートはたくさんの商品があり、残念ながら粗悪品も出回っています。
品質が悪い商品は遮光性や貫通抵抗力が低く、経年劣化も早いです。
そのため期待していたような防草効果が出ず、「せっかく防草シートを敷いたのに雑草だらけ…」という結果になりかねないのです。
そうならないためにも、防草シートを選ぶ際は価格ではなく品質重視で選ぶことが重要です。
防草シートの選び方についてはこの後詳しく説明していきますので、ぜひチェックしてください。
4-3.種類がたくさんありすぎて選びにくい
先ほどもお話した通り、防草シートはたくさんの商品が販売されています。
そのため、「一体どれを使ったらいいのだろう」と悩む人も少なくありません。
たくさん商品が並んでいるとつい価格が安いものに手を伸ばしがちですが、安いものは品質が劣っている場合が多いので注意しましょう。
先ほどお話したように、価格と品質のバランスを考えて、しっかりと防草効果があるものを選択することが大切です。
4-4.グランドカバーや芝生に比べて景観が劣る
防草シートは、見た目がいいとは言えません。黒や緑のシートが庭に敷き詰められるので、彩りある華やかな庭に憧れている人にとっては、大きなデメリットになるでしょう。
ただし、防草シートの上に砂利や人工芝を敷いて景観をよくすることができます。
防草シートの上に庭資材を敷くことで、景観だけでなく防草効果もアップするのでぜひ検討してみてください。
4-5.経年劣化は避けられない
防草シートは紫外線による経年劣化が起こります。
そのため、平均10年程度で張り替えなければなりません。
性質上経年劣化は避けて通れませんが、素材によっては少しでも長く効果を持続させることができます。
防草シートの耐用年数は、種類と素材によって決まります。
まず、種類は「織布」と「不織布」の2つです。
種類 | 耐用年数 |
---|---|
織布(繊維を1つ1つ織って作成) | 1〜5年 |
不織布(繊維を絡ませて接着させて作成) | 7〜10年 |
そして、素材は「ポリエチレン」「ポロプロピレン」「ポリエステル」の3種類です。
素材 | 耐用年数(程度) |
---|---|
ポリエチレン (食品容器やフィルム、袋などに使用される素材) |
短 |
ポロプロピレン (フィルムやパッケージなどに使用されている素材) |
中 |
ポリエステル (カーテン、テーブルクロス、ろ過布、ベルト、スポーツウエアなどに使用される素材) |
長 |
素材自体の強度が高く耐久性があるポリエステルがもっとも耐用年数が長いことが分かります。
ポリエチレンやポリプロピレンは、ほかに使用されている例を見てみても分かる通り素材自体が軽く耐久性が低いのです。
砂利や人工芝をシートの上にすることで、紫外線をシャットアウトします。
そうすると、驚くほど耐久年数が長くなります。
私たちがおすすめしているザバーンでは、砂利下の場合の耐久年数はなんと「半永久」となります。
防草シートの耐用年数についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
また、防草シートのデメリット5つについてのさらに詳しい説明とデメリットを回避する方法については、次の記事をご覧ください。
5.雑草対策で防草シートがおすすめな人
ここまで説明してきた防草シートの特徴とメリットデメリットをふまえて、防草シートがおすすめな人についてお話していきましょう。
防草シートがおすすめなのは
・景観よりも防草効果を最優先したい
・維持管理の労力は極力省きたい
という人です。
それぞれの理由についてもう少し詳しく説明していきますので、当てはまる人はぜひ雑草対策に防草シートを検討してみてください。
5-1.景観よりも防草効果を最優先したい
前にもお話した通り、防草シートはそのまま使用すると決して景観がいいものではありません。
ですが、品質のいい素材を正しい方法で敷けば10年程度は効果が持続するので、「景観よりも防草効果を優先したい」という人におすすめです。
具体的には、
・とにかく雑草が生えてくるのが嫌
・雑草処理に時間を割きたくない
・アレルギーがあるので可能な限り雑草をなくしたい
というケースにおすすめです。
景観がいいものではないとお話しましたが、手間を惜しまないのであれば、防草シートの上に砂利や人工芝を敷いておしゃれに活用するのもおすすめです。
5-2.維持管理の労力は極力省きたい
メリットのところでもお話した通り、防草シートは一度敷いたらほとんど手入れの必要がありません。
そのため、維持管理の労力を極力省きたい人におすすめです。
例えば、
・共働き
・専業主婦だがまだまだ子どもに手がかかる
・ご主人が単身赴任
・肉体労働が負担
というケースにおすすめです。防草シートを敷くことで、その後10年は維持管理の心配なく暮らすことができます。
忙しい人や肉体労働を避けたい人はぜひ検討してみるとよいでしょう。
6.防草シートの選び方
ここまでのお話で、「庭の雑草対策には防草シートを敷くことにしよう!」と心に決めた人も多いのではないでしょうか。
ですが、防草シートはたくさんの種類があります。
どの商品がいいのかは、一概にはいえません。
もちろん防草シートの品質が高ければ効果も期待できますが、それだけではなく自分の庭の環境もきちんと把握し、そのバランスをとって決めていく必要があります。
そこで、防草シートの選び方について解説していきます。
防草シートを選ぶポイントは次の6つです。
①遮光性が高いものを選ぶ
②貫通抵抗力が高いものを選ぶ
③耐用年数をチェック
④水はけのいいものを選ぶ
⑤どのくらいの期間利用するかを考える
⑥どのような場所に敷くのか
それぞれの理由について、さらに詳しく説明していきます。
庭の雑草対策に防草シートをお考えの人はぜひ参考にしてくださいね。
6-1.遮光率が高いものを選ぶ
遮光率の高さとは、日光を遮断する性能の高さです。
つまり、遮光率が高ければ日光が防草シートの下に届きにくくなり、雑草の生育を抑制することができるのです。
遮光率は、商品情報に記載されていることがほとんどです。
パッケージに記載されていなければ、商品のホームページも確認してみましょう。
6-2.貫通抵抗力が高いものを選ぶ
貫通抵抗力が高いと、雑草が突き抜けて生えてくるのを防ぐことができます。
防草シートには「織布」と「不織布」の2種類があり、それぞれ貫通抵抗力の強さが違います。
【織布と不織布の貫通抵抗力の違い】 | |
---|---|
種類 | 貫通抵抗力 |
織布 | 低い |
不織布 | 高い |
このように、雑草が突き抜けるのを抑える「貫通抵抗力」だけを重視するのであれば、「不織布」を選ぶとよいでしょう。
不織布にも、低密度と高密度の2種類があります。
より貫通抵抗力が高いのは、高密度の不織布です。
貫通抵抗力についても、商品情報に記載されています。
数値が高い方が抵抗力が高いので参考にするといいでしょう。
6-3.耐用年数をチェックする
耐用年数とは、その商品がどのくらい使用できるのかという目安です。
あくまでも目安なので確実にその期間使えるわけではありませんが、商品を選ぶ際の参考にはなります。
商品情報に耐用年数が記載されていますので、必ずチェックしておきましょう。
自分がどのくらいの期間防草シートが必要かという点にもよりますが、耐用年数は10年前後を目安にできるだけ長い方がおすすめです。
6-4.水はけのいいものを選ぶ
水はけのよさは、透水性で知ることができます。
透水性が高いと地面に水を通しやすく馴染みやすいので、水はけがいいということです。
防草シートの透水性は「透水係数」という数値で比較します。
数値が大きいほど早く馴染む=水はけがいいという意味になります。
防草シートは基本的にはどれも問題のない透水性を持っていますが、もし庭の元々の土の水はけが悪いと感じるなら要注意です。
いくら水はけのいい防草シートを敷いても、下にある土の水はけが悪ければそこに水が溜まり、防草シートにカビや苔が生えてしまうからです。
そこで、水はけの悪い土地に防草シートを敷くなら、少しでも透水係数が高いシートを選ぶとよいでしょう。
6-5.どのくらいの期間利用したいかを考える
防草シートは決して安いものではありません。
そのため、「1年しか使わない」「試しに敷いてみたい」という場合は、高価なものを購入する必要はないでしょう。
安価な商品でも最低限の性能を備えているものはたくさんあります。
予算とのバランスをとり、1〜2年程度の利用であればコストを抑える選択も視野に入れましょう。
6-6.防草シートを敷く場所の環境を考える
防草シートが劣化していく主な原因は、紫外線と踏みつけです。
つまり、直射日光が当たり続ける場所や人がよく通行する場所に敷くと、すぐに劣化してしまいます。
防草シートを敷く場所の環境をよく考えて、もし日差しや人の通行が気になるようであれば、紫外線に強い素材や強度が高い商品を選択するようにしましょう。
もしくは、防草シートに直接衝撃が加わらないよう、砂利や人工芝などでカバーすることもおすすめです。
シートの選び方を詳しく解説している記事を紹介します。
7.防草シートの敷き方6STEP
自分の庭に最適な防草シートを選んだら、いよいよ防草シートを敷いていきましょう。
何度もお話している通り、防草シートは正しく敷くことで高い効果を発揮するものです。
そこで、正しい防草シートの敷き方を分かりやすく説明していきますね。
ポイントは、
◎段取り八分・仕事二分なので、事前準備を徹底する
◎雑草の下処理を徹底する
◎隙間を作らない
という3点です。
このポイントをふまえてこれから説明する防草シートの敷き方をしっかり守り丁寧に作業すれば、初心者でも成功できますよ。
7-1.【STEP1】超重要!防草シートを敷く前に現状の庭の雑草を除去する
防草シートの効果を最大限発揮するためには、防草シートを敷く前にしっかり雑草を除去することが重要です。
雑草を除去する際は手作業で抜くのではなく、除草剤を使って根から枯らすようにしましょう。
雑草は少しでも根が残っていると、すぐにまた生えてきてしまうからです。
雑草を除去する際に使う除草剤は、「茎葉処理型(液剤)」がおすすめです。
茎葉処理型とは、茎葉から吸収され根に回って今生えている雑草を枯らすもので、高い即効性があります。
除草剤を散布してから1週間ほどで完全に枯れるので、枯れた茎や葉をしっかり刈り取り、集めて捨てましょう。
浮いてしまうと、雑草が生えたり、捲れやすくなります。
7-2.【STEP2】防草シートを敷く場所の整地をする
雑草を除去したら、次は「整地」をしていきます。
整地とは、地面をならすことです。整地をすることで防草シートと地面の密着度が高まり、雑草が生えにくい環境を作ることができます。
整地についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
7-3.【STEP3】端から防草シートを敷いていく
雑草を除去して整地を施したら、いよいよ防草シートを敷いていきましょう。
防草シートを敷く時は端から敷いていくことがポイントです。
端から敷いていくことで、たるみや歪みなく、地面に密着させながら敷くことができます。
7-4.【STEP4】固定ピンでしっかりと固定する
全体に防草シートを敷いたら、固定ピンでしっかりと固定します。
固定ピンは50cm間隔で打ち、平米あたり5本以上用意しましょう。
固定ピンの数を惜しんだりピンを打つ間隔をあけてしまうと、防草シートがめくれたりたるんでしまい雑草が生えてしまう原因になります。
ピンは地盤の硬さによっても使うべき商品が異なります。
詳しく解説した記事がありますので、ご覧ください。
7-5.【STEP5】重ね代を15cm確保する
防草シートを継ぎ足して敷く場合は、最低でも15cmは重ねて敷くようにしましょう。
重ね代が足りないと、隙間から雑草が生えてきてしまう可能性が高くなります。
「15cm重ねると、必要なサイズは長くなりコストがかかる……」と感じるかもしれませんが、後で雑草が生えてしまっては再度防草シートを敷き直したり、雑草の処理にもコストと労力がかかります。
初めから重ね代を十分にとることでトータル的にはコストを抑えることになるので、重ね代は十分に確保しましょう。
7-6.【STEP6】防草シートの接続部分とピンの穴に防草シート用テープを貼る
最後に、防草シートの接続部分と固定ピンの穴に、防草シート用のテープを貼ります。
テープを貼ることで、雑草が生えてくる隙間をより少なくすることができるからです。
貼り方としては、防草シートが重なる部分とピンの穴を塞ぐように貼るだけです。
シートの継ぎ目やピンが見えなくなるので、見栄えがよくなるというメリットもありますよ。
防草シートのテープの必要性や貼り方についてさらに詳しく知りたい人は次の記事をご覧ください。
防草シートの敷き方をもっと詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
8.防草シートQ&A
ここまでのお話で、防草シートの特徴やメリットデメリット、敷き方のポイントなどがお分かりになったと思います。
そこで最後に、これまでのお話では伝えられなかった防草シートに関する質問にQ&A方式で答えていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
8-1.防草シートは水はけが悪い?
「防草シートは雑草が生えないように丈夫な造りだから、水はけが悪そう」と考えている人も多いのではないでしょうか。
せっかく防草シートを敷いても水たまりができたり、カビやコケが生えてきてしまうとガッカリですから、心配になるのも無理はありません。
結論からお伝えすると、防草シートは基本的には水はけがよく、しっかり水を通す造りになっています。
ただ、防草シートの種類によって水を通すスピードが違い、「織布」だと一気に水を通し、「不織布」だとゆっくり水がはけていきます。
この水はけの程度を表したのが「透水性」で、商品情報に記載されています。
数値が高いほど透水性が高く、水はけがいいということです。
注意しなければならないのが、水はけのよさだけで防草シートを選んではいけないということです。
水はけがいいということは、素材に網目があり、耐久性が低い場合があります。
そうなると雑草が生えてきてしまったり、裂けてしまう可能性も高いのです。
市販されている防草シートの水はけはどれも最低限のレベルに達しているので、その上でどのくらいの水はけが必要かどうかを精査して決めるとよいでしょう。
防草シートの水はけや透水性についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
8-2.防草シートは高温になる?
「防草シートは高温になりそう」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。
確かに、天然芝やグランドカバープランツと比べると、人工物である防草シートは熱をためやすい素材だと言えます。
ただ、高温になるのは防草シートに限った話ではなく、レンガやタイル、コンクリートなどでも同じことです。
高温になるかどうか気になる場合は、防草シートの上に人工芝がおすすめです。
また、防草シートと似ている「植栽シート」と「クラピア」を組み合わせるのも一つです。
防草シートと人工芝については次の記事をご覧ください。
クラピアについて詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
8-3.防草シートを検索するとよく目にする「ザバーン」って何?
防草シートについてインターネットで調べていると、「ザバーン」という名前をよく目にしませんか?
「ザバーン」とはデュポン社が製造販売している防草シートで、市場の中でもダントツで人気がある商品です。
デュポン社はアメリカの化学製品メーカーで、売上2兆円も誇る大企業として世界中に知られています。
ザバーンの性能はプロもお墨付きで、多くの造園業者でも取り入れています。どんな点がいいのかというと、
・貫通抵抗力が高い
・遮光率が高い
・水はけがいい
・公共事業などでの導入実績が豊富
という4点です。前に説明した、防草シートを選ぶ際のポイントを兼ね揃えた商品だということがお分かりになるでしょう。
ザバーンのもっと詳しい特徴やメリットデメリットなどを知りたい人は、次の記事をご覧ください。
ザバーンは、弊社ミドリスでも販売しています。気になる人はぜひHPをチェックしてくださいね。
9.まとめ
いかがでしたか?
防草シートの特徴や雑草対策になる仕組み、防草シートを選ぶポイントなどについて説明してきました。
最後にこの記事をまとめると、
◎防草シートとは、雑草が生えてこないように敷く、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステルなどの素材のシート
◎防草シートは、難易度が低く、DIY初心者でも挑戦しやすい方法。正しく敷けば10年程度防草効果が持続するので、コスパも高い雑草対策だと言える
◎防草シートのメリットは3つ
・初めてでも作業が簡単
・品質がいい防草シートを正しく敷けば10年程度の効果が期待できる
・手入れがほぼ必要ない
◎防草シートのデメリットは5つ
・正しく敷かなければ効果が出ない
・品質の悪いシートは効果が出ない
・種類がたくさんありすぎて選びにくい
・景観が劣る
・経年劣化は避けられない
◎防草シートがおすすめな人は、次の2つのパターン
・景観よりも防草効果を最優先したい
・維持管理の労力は極力省きたい
◎防草シートを選ぶポイントは、
①遮光性が高いものを選ぶ
②貫通抵抗力が高いものを選ぶ
③耐用年数をチェック
④水はけのいいものを選ぶ
⑤どのくらいの期間利用するかを考える
⑥どのような場所に敷くのか
◎防草シートの敷き方は6STEP
【STEP1】防草シートを敷く前に現状の庭の雑草を除去する
【STEP2】防草シートを敷く場所の整地をする
【STEP3】端から防草シートを敷いていく
【STEP4】固定ピンでしっかりと固定する
【STEP5】重ね代を15cm確保する
【STEP6】防草シートの接続部分とピンの穴に防草シート用テープを貼る
となります。
防草シートは初心者でも簡単にでき、効果が高い雑草対策です。
この記事を参考にメリットデメリットや選び方のポイントを知り、ぜひ雑草対策に防草シートを検討してみてくださいね。