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ソテツとは?生きた化石の超原始的植物を初心者向けに写真付き解説

ソテツの基礎知識|特徴から育て方まで|初心者にわかりやすく解説

ソテツの存在を知ったものの、

「どんな植物かわからない」
「どれくらい大きくなるのだろう?」
「植物が初めてでも育てられる?」

このような不安や疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか?

どんな植物かわかっていないと、サイズ感を間違えて思ったようなディスプレイができない可能性もありますよね。
また、せっかく取り入れても、育て方が分からず、葉の変色や枯れる原因にもなります。

そのため、まずはソテツとはどういう植物なのかを知ることが大事です。

ソテツの特性や手入れの仕方、成長スピードなどを把握することで、自分にソテツがあっているのかを判断でき、理想的なソテツを生活空間に取り入れ、失敗なく育てたり飾ったりできるようになります。

そこで本記事では、ソテツとはどのような植物なのか、画像付きで詳しく解説します。

その上で、観葉植物としてソテツを取り入れるメリットやデメリット、選び方のポイントを紹介しているので、「ソテツにしようか迷っている」という人は、本記事を読むことでソテツを選ぶべきかどうか判断できるはずです。

1.【ソテツ(蘇鉄)の基本情報】大きさ・葉・花・種子について解説

ソテツ(蘇鉄)

ソテツ(蘇鉄)とは、幹の先端(最上部)に羽のような葉をつけた低木です。
化石にも残っており、1億年以上も前からある植物とされています。

そのため、ソテツは今生きている植物の中でイチョウと並び、最も原始的な植物です。
日本では遥か昔から親しまれている植物です。

ソテツ(蘇鉄) とはこんな植物

以下にソテツの特徴をまとめています。まずは、ソテツとはどのような植物なのかを詳しく見ていきましょう。

学名 Cycas revoluta
別名 鉄蕉(てっしょう)、鳳尾蕉(ほうびしょう)など
英名・和名 Japanese sago palm・蘇鉄
科・属名 ソテツ科ソテツ属
種類 約300種類
分布 在来種

  • 日本(九州の南端~沖縄、南西諸島)
  • 東南アジア、台湾、中国南部
樹高 1~5m(低木に分類されている)
常緑樹/落葉樹 常緑樹
葉の枚数 幹の先端(最上部)に40~100枚以上
葉の長さ 70~140㎝
葉の形状 羽状複葉(羽のような形をしている)
葉の特徴 楕円状披針形の小葉が60~150対

(幅20~25㎝ほどのとがった葉)

開花期 5~7月
花の形状(雄花) 円柱形(長さ約30~70㎝)
花の形状(雌花) 円柱形(長さ約20~50cm)
花の色 淡黄色~淡褐色
種子(実) 種子ができる時期 9月下旬~10月下旬
種子の形状 楕円形(卵型)
種子の大きさ 幅約2.5~3.5cm、長さ約3~5cm
種子の色 橙色~赤色

ソテツの見た目から、学名では「ヤシに似た植物」という意味の「Cycas(シカス)」と、「(葉などが)背面の方にそり返っている」という意味の「Revoluta(レヴォルタ)」を組み合わせた「Cycas revoluta」と名づけられています。

ソテツは和名で、漢字で書くと「蘇鉄」です。

木が弱った際に根本へ鉄くずを埋めたり、釘などを株元に打ち込んだりすると、蘇って元気になるという言い伝えから、「鉄で蘇生する=蘇鉄」と名づけられました。

日本に古くからある在来種で、主に九州の南端から沖縄県、南西諸島などで自生しています。

以下で、ソテツの特徴について詳しく見ていきましょう。

1-1.【大きさ】低木に分類されており1年で1~4cmほどしか成長しない

ソテツ(蘇鉄) の高さ

自生するソテツの中には、5mを超えるものもありますが、市場に出回っている一般的なソテツのサイズは1m前後です。

1年で1~4cmほどの生長スピードとなっており、1mに達するまでに30~40年ほどかかります。
そのため、大きくなりすぎる心配がありません。

1-2.【葉】幹の先端から生える羽のような葉は1年中緑色

ソテツ(蘇鉄) の葉っぱ

ソテツは、落葉樹のように葉が落ちることはなく、一度葉をつけると年中緑色が続く常緑樹です。
葉は、幹の最上部の先端から生えます。

ソテツのサイズによりますが、葉の長さは大きいもので約70~140cmあります。
楕円状披針形の小さな葉(小葉)が集合して形成されており、羽根のような見た目をしているのが特徴です。

1-3.【花】開花は約10年に1回程度

ソテツ(蘇鉄) の花

ソテツの花は、5~7月頃に咲きます。
開花周期は約10年と言われており、その姿はとても希少です。

ソテツは、マツやイチョウと同じ「裸子植物(種子となる胚珠がむき出しになった植物)」で、「雄株」と「雌株」に分かれており、幹の頂部にそれぞれ異なる形状の花を咲かせます。

トウモロコシや松ぼっくりのような縦長の形状をしているのが雄花です。
表面が鱗(うろこ)で覆われており、高いものでは約70cmもの円柱状になるため、遠くからでも目立ちます。

一方の雌花は、表面が綿毛で覆われたドーム状が特徴です。
大きさは20~50cmほどで、中には種子が入っており、成熟すると橙色~赤色になります。

ただし、ソテツは大きく生長しないと開花しないため、花を見たいという人は庭などで地植えして大きく育てるか、すでに大きく育ったソテツを購入しましょう。

1-4.【種子】収穫して種から育てることも可能だが苗から育てるのが一般的

ソテツの種子は卵のような形をしており、秋〜冬頃にかけて成熟します。

ソテツ(蘇鉄)

収穫した種子は育てられますが、発芽温度は25℃以上となっているので、実ができてもすぐに収穫せず、気温が高くなる春頃まで熟成させてからにしましょう。

ただし、発芽してから大きく生長するまでに時間がかかります。
そのため、種から育てるのではなく、苗を購入するケースが一般的です。

ソテツの種子(実)は食べられる!ただし、毒に注意!

奄美大島など、一部の地域では現在もソテツの実が食べられていますが、ソテツは毒性のある植物です。適切に処理し、毒抜きをしなければ食べられません。

うまく処理できていない状態で食べると「おう吐」「めまい」「呼吸困難」などの症状を引き起こすため、誤飲には注意しましょう。

 

どうしても味が気になる!という方は「ナリ味噌(そてつみそ)」という名称で、ソテツの実を使った味噌が販売されていますので、こちらを試してみてはいかがでしょうか。


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2.ソテツ(蘇鉄)は観葉植物としても人気

観葉植物ソテツ(蘇鉄)

前述の通り、ソテツは日本原産の鹿児島や沖縄などの暖かい地域に自生する植物でしたが、それが徐々に日本各地へと広まり、今では室内用の観葉植物として楽しむ人が増え、人気を集めています。

そこでこの章では、観葉植物としてのソテツの魅力について、メリット・デメリットを掘り下げながら、どのような人に向いているのかを紹介します。

「ソテツって観葉植物としてアリなの?」「自分に合うのかな?」という人は、ぜひ参考にしてください。

2-1.ソテツを観葉植物として取り入れる6つのメリット

まずは、観葉植物としてのソテツの魅力です。ソテツを観葉植物として取り入れるメリットは、6つあります。

観葉植物ソテツ(蘇鉄) のメリット

詳しく見ていきましょう。

2-1-1.大きくなりすぎない

ソテツは、「1-1.【大きさ】低木に分類されており1年で1~4cmほどしか成長しない」でも触れた通り、1年で数センチしか生長しません。

自生しているソテツを見ると、その大きさに驚かされるかもしれませんが、室内観賞用の鉢植えでは、ミニソテツと言われる小さなサイズも出回っています。

大きくなりすぎて置き場所に困るという心配が少ないため、「室内でしか植物を育てられない」という人も取り入れやすい観葉植物です。

2-1-2.丈夫で手間がかからない

ソテツは、株元に鉄を打つことで蘇ると言われるほど丈夫な植物です。
病害虫の心配もほとんどありません。

また、手間もかからないのも魅力です。
以下をご覧ください。
ソテツの水やりや肥料、剪定のタイミングをまとめた年間スケジュールです。

ソテツ(蘇鉄) の育て方カレンダー

見ていただくと分かる通り、水やりは5~9月までの暑い時期でも4~5日に1回程度で育てられます。
肥料も5~9月までの暑い時期だけで、回数は2か月に1回です。植え替えも3~5年に1回程度で済むため、ほとんど手間がかかりません。

ソテツの詳しい育て方を知りたい方は次の記事をご覧ください。

初心者歓迎!ソテツの室内・屋外別の育て方|枯れの予防法4つを解説

2-1-3.空間のアクセントになる

小さくても存在感があるソテツは、暮らしやインテリアのアクセントにぴったりです。

ソテツ(蘇鉄)

シンプルになりがちな空間もソテツを飾れば、雰囲気がガラッと変わり、南国情緒漂う空間を演出できます。

2-1-4.パーティション・目隠しとして使える

背丈の高く、葉も大きく広がるソテツは、パーティションとしても活用できます。

室内はもちろん、庭の目隠しとしても最適です。
大小さまざまなソテツをバランスよく配置すれば、圧迫感も少なく、おしゃれに目隠しできますよ。

お庭でソテツを検討中の方はこちらの記事もご覧ください。

お庭にソテツを植える8つのメリット|地植えの注意点は水捌けと寒さ

2-1-5.剪定した葉もインテリアになる

ソテツの葉を数枚花瓶に活けて飾るだけでも、おしゃれなインテリアになります。

ソテツ(蘇鉄)

ソテツは、基本的に剪定の必要がありません。

ただ、姿を整えるために古くなった葉を切り落とすこともあるため、その際は葉を捨てずにインテリアとして取り入れてみてはいかがでしょうか?

2-1-6.比較的お手頃な価格で購入できる

ソテツの形や大きさにもよりますが、比較的手に届きやすい価格で購入できるのもメリットです。

費用感については、後ほど「3-2.【選定基準②:価格で選ぶ】相場を知って予算に合うソテツを選ぼう」でも紹介しますが、デスクや出窓などのちょっとしたスペースへ飾るようなサイズであれば、5,000円前後から手に入ります。

観葉植物としてソテツを検討している方は次の記事もご覧ください。

観葉植物でソテツを導入するメリット5つ|屋内の育て方と注意点を解説

2-2.ソテツを観葉植物として取り入れる2つのデメリット

育てやすくて、活用の仕方もいろいろあるソテツは、デメリットが少ない植物です。

あえてデメリットをあげるとすると、次の2つがあります。

ソテツ(蘇鉄) のデメリット

ひとつずつ見ていきましょう。

2-2-1.生長を止めることはできない

ソテツの生長スピードは、年間1~4cmほどですが、それを止めることができません。つまり、中には思っていたよりも大きくなり、飾る場所に困ってしまうという可能性があります。

以下は、ソテツの一般的な成長スピードをまとめたものです。

ソテツ(蘇鉄)の成長速度

ご覧の通り、40年経つと購入時よりも1mほど大きくなります。

ソテツの生長点は、幹の先端(最上部)にあります。
一般的な植物の場合、「芯止め」という木のてっぺんを切る技法で生長を止めることができますが、ソテツはそれができません。

ソテツは、生長点を切り落としてしまうと、枯れる原因となるからです。

ソテツ(蘇鉄)

どうしても生長を止めなければならない場合は、幹から伸びた「不定芽」と言われる部分を切り取り、株分けをしてから大きくなった株を伐採しましょう。

2-2-2.日当たりが良いところで育てる必要がある

ソテツは、年中直射光下に置くのが望ましいですが、お住まいの方角的に「日照時間が限られている」という場合には、最低でも1日3~4時間以上は、陽が当たる場所に置くようにしましょう。

ソテツは、熱帯地域に自生する植物なので、日差しを好みます。
日当たりが悪いと、葉が伸びすぎてしまう原因になり、最悪の場合、根腐れする可能性もあるため、育てる場所には注意が必要です。

万が一、根腐れをしても、生長点と幹が元気であれば復活する可能性が高いので、腐った根元と黄色くなった葉を剪定し、日当たりの良い場所で育てましょう。

2-3.ソテツがおすすめな人・おすすめではない人

ここまでの、メリット・デメリットを踏まえると、ソテツは次のような人におすすめです。

ソテツ(蘇鉄) がおすすめな人

水やりが1週間に1回程度で、剪定などの手入れも基本不要のソテツは、手間をかけずに緑を取り入れたい人に向いています。

根腐れなどをしても、幹と新芽さえ元気であれば蘇る可能性があり、観葉植物が初めての人も失敗が少ないのもおすすめの理由です。

ただし、以下に当てはまる人は、ソテツをおすすめできません。

ソテツ(蘇鉄) をおすすめしない人

生長スピードが遅い植物ですが、10年で約25cm大きくなります。
生長することで置き場所に困るケースもあるため、ワンルームや飾る場所によっては慎重な判断が必要です。

また、日差しを好む植物であるため、直射日光が当たらない方角に住み、3~4時間程度、陽の当たる場所に置けない人も向いていないでしょう。

どうしてもソテツがいい!という場合はフェイクグリーンやリーフ(葉)がおすすめです

日当たりは良くないけどソテツの雰囲気を取り入れたい、という場合はフェイクグリーンがおすすめです。
購入時のサイズから変化せず、日当たりや温度によって枯れてしまうということがありません。
追肥や植え替えの手間もありませんので、選択肢に入れてはいかがでしょうか。


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他にもソテツの葉はフェイクグリーンやドライフラワー、プリザーブドフラワーという形で販売されております。
鉢植えを飾るスペースはないけれど、壁際にちょっと飾りたいという場合はこちらもご検討ください。


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直射日光が当たらない場合の観葉植物はガジュマルがおすすめ!
室内の観葉植物にガジュマルを選ぶ理由記事タイトル:室内の観葉植物にガジュマルを選ぶ理由5つ|育て方とよくある質問を解説
記事URL:https://midoris.jp/foliage-plant-gajumaru/

3.【鉢植えソテツ】ソテツ(蘇鉄)選びにおける2つの基準

ソテツ(蘇鉄)

実際にソテツを取り入れてみようと思ったものの、「どのようなソテツを選べばいいのかわからない」という人もいるでしょう。

観葉植物としてソテツを選ぶ際に基準となるのは、次の2つです。

サイズ
価格

次で詳しく解説します。

3-1.【選定基準①:サイズで選ぶ】部屋の広さや置き場所に合うサイズを選ぼう

どのような大きさのソテツを選ぶか迷っている人は、「部屋のどこにソテツを飾りたいか」をイメージしてみてください。
すると、自然と選ぶべきサイズが見えてくるはずです。

鉢植えの観葉植物は、一般的に鉢のサイズ(直径)を示す「号」で表されます。
1号3cmで、サイズが1つ上がるごとに3cmずつ大きくなっていきます。

具体的なサイズとサイズ帯ごとの印象を以下にまとめました。

鉢のサイズ 特徴
3号 直径約9cm ・片手~両手に収まる手のひらサイズ

・デスク、出窓、玄関などのちょっとしたスペースにぴったり

4号 直径約12cm
5号 直径約15cm
6号 直径約18cm ・インテリアとしても存在感のあるサイズ

・ワンルームの床置きや部屋のアクセントに最適

7号 直径約21cm
8号 直径約24cm
9号 直径約27cm ・シンボルツリーに適したサイズ

・大きさがあり、部屋の印象を左右する

10号 直径約30cm
11号 直径約33cm

特徴を参考にして、自分が欲しいと思えるサイズを見つけてくださいね。

3-2.【選定基準②:価格で選ぶ】相場を知って予算に合うソテツを選ぼう

ソテツは、安いものでは数千円から手に入りますが、高いものでは10万円以上するものもあるため、相場を把握して置くことも大事です。

サイズ 鉢+ソテツの高さ 相場帯
4号 約30cm前後~ 5,000円前後~
6号 約50cm前後~ 7,000円前後~
8号 約70cm前後~ 10,000円前後~
10号 約120cm前後~ 20,000円前後~

相場はあくまでも一例で、ソテツの姿(育ち方)や1つの鉢に植えられているソテツの数などで価格が変わってきます。

「ソテツを選ぶ上で、予算も重要」という人は、相場からサイズを決めましょう。ミドリスでは、インテリアとして取り入れやすい「6号鉢」と「7号鉢」のソテツを販売しています。

使い勝手の良いサイズ感で、ひと鉢置くだけで南国感を演出できます。是非チェックしてくださいね。

ソテツの販売サイズ
・ソテツ 6号鉢

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・ソテツ 7号鉢

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・ソテツ 8号鉢

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まとめ

南国情緒あふれるソテツは、観葉植物としても人気の品種です。

以下のようなメリットがあります。

観葉植物ソテツ(蘇鉄) のメリット

1年で数センチしか生長せず、手間もかからないソテツは、観葉植物が初めてという人も失敗が少ない傾向です。

本記事で紹介したディスプレイ事例を参考に、部屋のイメージに合うソテツを選び、暮らしにグリーンを取り入れましょう。

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