あなたは、新たに管理をすることになった土地に生えてきた雑草に頭を悩ませていませんか?
そして、最適な雑草対策を探すうちに「除草剤」もご検討されているのではないでしょうか。
お考えの通り、「除草剤」は雑草の防除に非常に有効な手段です。
しかし、実は、最適な除草剤の選び方と効果的な使い方をご存知ないために
せっかくかけた時間と費用を無駄にしている方も多くいらっしゃいます。
私たちにも色々なお問い合わせがきます。
・粒剤と液剤のどちらが良いのかわからない
・高いものと安いものは何が違うのかわからない
・除草剤を使う最適な時期がわからない
・どのくらいの頻度で使えば良いかわからない
・効率をよくしたい(時間と人件費をなるべく減らしたい)
この記事を読めば「除草剤を使いたいけど、どれを選んでどう使えばいいのかわからない」といった疑問が晴れて、最適な維持管理に一歩近づけるはずです。そして、安全で効率的に除草ができ、余った費用や時間をより有効にお使いいただけるようになるでしょう。
ぜひ最後まで読んで、除草剤の効果を最大限に発揮させてください。
この記事の目次
1.除草剤の種類と土地に合わせた選び方
本章では、除草剤の選び方を記載します。
あなたの土地に生えている雑草の状態によって適切な除草剤が変わります。
それぞれの特性を理解した上で除草剤を選びましょう。
除草剤は非常に多くの商品があり、中には例外的な薬剤も存在しますがこの記事では主流のグループについて解説します。
1-1.除草剤は液体タイプと粒剤タイプどっちを選べばいいの?
上図で分けタイプごとの除草剤の特徴は概ね下の表のようになります。(除草剤には無数の商品がありますので、中には例外的な物もあります。)
間違えて使用すると、費用が無駄になりますので選び方を理解しておきましょう。
今生えている雑草を素早く枯らしたいのであれば液体除草剤(茎葉処理型)
茎葉処理型は、雑草の茎や葉にかかり効果を発揮します。
特徴は、雑草を素早く枯らすことです。
次の写真は液体除草剤のネコソギクイックプロFLを散布したものです。
散布後6時間経過すると枯れ始め、24時間経過するとほとんど枯らすことができます。
このタイプの除草剤の多くは、地面に落ちると効果がなくなりますので根から成分が吸収されることはありません。
そのため、隣地へ土から染み出して流出する危険が極めて少ないものになります。
これから生えてくる雑草を予防したいのであれば粒剤除草剤(土壌処理型)
土壌処理型は、地面に「除草剤の表層(処理層)」を作って植物の根から薬剤を吸収させ枯死させるタイプです。
「これから生えてくる雑草を抑える」効果があります。
このタイプの除草剤は、葉や茎にかけても効果がないものが一般的です。
現在雑草が生えていない土地や、草刈りを終えた土地などに撒く使用方法です。
注意点としては、隣地の土に染み出す恐れがあるので、隣が農地などの場合が一定距離を確保して散布しましょう。
その他の区分け
選択制除草剤 | 特定の対象植物 農地などで使用できるものは「農地用」と表記されています。 |
---|---|
非選択制除草剤 | 散布したすべての植物を除草することが目的です。 非選択性除草剤は農地以外のお庭や空き地、太陽光発電所等で使われることが多いです。 |
1-2.【2分でわかる】除草剤選びのフローチャート
除草剤の選び方をフローチャートを見てみましょう。
※フローチャートは除草剤選びの参考例です。除草剤を使用する土地の現況や周辺環境を把握した上で、商品ラベルにしたがって使用しましょう。
ABCを詳しく解説します。
1-3.A 土壌処理型(粒剤)効果が持続するタイプ
現在、背丈が30cm程度の雑草が生えている場合は土壌処理型の除草剤を使いましょう。
ネコソギメガ粒剤は雑草を長期間抑制することができます。
ただし、雑草の背丈が高くなればなるほど、効果があまり発揮できないので注意が必要です。
茎葉処理型(液剤)との併用もおすすめです。
おすすめの土壌処理型除草剤(粒剤) | |||
---|---|---|---|
![]() 私たちも使ってます |
|||
レインボー薬品ネコソギメガ粒剤2 7kg | 住友化学園芸 GF草退治E粒剤 3.5KG | 住友化学園芸 クサノンEX粒剤 3kg | カダン 除草剤 粒タイプ オールキラー 3kg |
対象面積:175〜1,400㎡ | 対象面積:233.4〜700㎡ | 対象面積:200〜600㎡ | 対象面積:50〜600㎡ |
10,000円 | 3,500円〜 | 4,000円〜 | 3,000円〜 |
楽天・Yahoo・ミドリス本店 | 楽天 |
楽天 |
楽天 |
顆粒除草剤について詳しく解説した記事はこちら。

1-4.B ハイブリッド(液剤)早く効いて長期間雑草を抑える
ハイブリッド除草剤の特徴は「茎葉処理型」と「土壌処理型」両方の効果があることです。
現在30cm以上の雑草が生えていても、ハイブリッド除草剤を使えばその雑草を枯らすのと同時に、成分が地面に滞留して長期間雑草を抑制することができます。
そのため、通常であれば2回現地に行って作業をしなければならないところが、1度で済みますので時間の節約になります。
除草剤を撒く土地がご自宅から遠い方向けです。
おすすめのハイブリッド除草剤(液剤)茎葉処理型+土壌処理型 | |
---|---|
そのまま使うタイプ(すでに薄めてある) | |
アース製薬 アースガーデン アースカマイラズ 草消滅 4.5L | レインボー薬品 除草剤 ネコソギロングシャワーV9 4L |
対象面積:56〜225㎡ | 対象面積:34〜200㎡ |
3,500円〜 | 3,500円〜 |
楽天 |
楽天 |
1-5.C 農耕地用茎葉処理型(液剤)すぐに雑草を枯らす
除草剤を撒く土地の周辺に農地がある場合や、土地に傾斜(※)がある場合は農耕地用の茎葉処理型除草剤を使いましょう。
※急傾斜地や、雑草の根が土地の土壌流出や崩壊を防いでいるところでは使用は控えましょう。除草剤を使用する土地の現況や周辺環境を把握した上で、商品ラベルにしたがって使用しましょう。
また、土地に種まきや植栽予定があると、土壌処理型では効果が残ってしまうのでネコソギクイックプロのような茎葉処理型除草剤を使いましょう。
ただし、茎葉処理型除草剤は「これから生えてくる雑草」は抑制できません。
そのため防草シートなどの雑草対策を施す必要があります。
おすすめの農耕地用茎葉処理型除草剤(液剤) | |||
---|---|---|---|
![]() 私たちも使ってます |
|||
レインボー薬品 ネコソギクイックプロFL 液体 5リットル | 日産化学 ラウンドアップマックスロード 5.5L | バイエルクロップサイエンス バスタ液剤 5L | 大成農材 除草剤 サンフーロン 5L |
対象面積:2,500〜12,500㎡ | 対象面積:2,500〜25,000㎡ | 対象面積:5,000〜10,000㎡ | 対象面積:2,500〜10,000㎡ |
12,000円〜 | 12,000円〜 | 15,000円〜 | 9,000円〜 |
楽天・Yahoo・ミドリス本店 | 楽天 |
楽天 |
楽天 |
1-6.その他 非農耕地用茎葉処理剤(液剤)すぐに雑草を枯らす
散布した対象を全て枯らす除草剤です。
農地では使用してはいけませんのでご注意ください。
空き地や太陽光発電所など生えてるものを全て枯らしたい場所では役立つものです。
おすすめの非農耕地用茎葉処理剤除草剤(液剤) | |||
---|---|---|---|
シンセイ 除草剤 はや効き 500ml 20個入り | レインボー薬品 ネコソギシャワーAL 5L | 日産化学 ラウンドアップマックスロードAL 4.5L | アイリスオーヤマ 除草剤 速効除草剤 4L SJS-4L 4個セット |
対象面積:500〜1,000㎡ | 対象面積:25~83㎡ | 対象面積:150~300㎡ | 対象面積:160〜800㎡ |
10,000円(500円/本)〜 | 2,500円〜 | 2,800円〜 | 3,000円〜 |
楽天・Yahoo・ミドリス本店 | 楽天 |
楽天 |
楽天 |
田んぼや畑は人々が食べる作物を作っていますので、農地用以外の除草剤は使用することができません。
必ず遵守するようにしましょう。
1-7.除草剤の金額に差があるのはなぜ?知らないと損する話
除草剤を探してみると、同じような成分でも金額に大きな差があります。
大きく分けて理由は2つあります。
①含有成分の種類と量
②開発費・登録費
それぞれ詳しく解説します。
①開発費・登録費の差による金額差
除草剤を開発するにも莫大な時間とお金がかかります。
何度も実験を重ねて試行錯誤をして発売されます。
そしてその技術で特許を取得し、開発費を原価に上乗せした金額で除草剤を販売します。
しかし、一定期間経過後の特許切れに伴い今まで開発したメーカーのみ作っていた除草剤を後発メーカーが同等の成分で安価に販売し始めます。
いわゆる「ジェネリック除草剤」です。(ジェネリックは医薬品が一番有名です。)
消費者観点からみれば、同じような成分であれば安く買えたほうがお得です。
また、除草剤を「農水省」に登録してもらい、お墨付きをもらうのもお金がかかります。
同じような成分でも農水省の登録除草剤と非登録除草剤であれば、登録除草剤のほうが高く販売されているはずです。
「農水省登録」ということで安心してご使用いただけるメリットがあります。
含有成分の種類と量
成分の種類によっても金額が変わります。
1-1で紹介した絵の中で3種類の除草剤を紹介しました。
例えば、茎葉処理型除草剤とハイブリッド除草剤(茎葉処理型+土壌処理型の効果)では同じ500mlの容量でも、効果が違いますので金額にも差ができます。
入っている成分によって同じ容量でも金額に差があるのは当然です。
また、成分の「量」によっても金額が変わります。
茎葉処理型除草剤を例に挙げると、既に希釈されてから販売されているものと、購入者で希釈するタイプでは、同じ500mlでも金額が大きく異なります。
当然、成分の量が違う(=散布できる量も増える)ので金額に差が生まれます。
2.除草剤の基本的な使い方
本章では除草剤の使い方を記載します。
液体除草剤、粒剤除草剤それぞれ適切な使用方法で散布することで効果を最大限発揮できます。
除草剤【液体・粒剤別】の使い方を解説した記事を公開しました。合わせてお読みください。

2-1.液体除草剤(茎葉処理型)の使い方
この章では、茎葉処理型の液体除草剤の使い方を記載します。
特徴 | 雑草を素早く枯らすことができる |
---|---|
向いている状態 | 既に雑草が生えている状態 |
使い方 | 除草剤のラベルに表示されている用法に則って使用しましょう。 雑草の種類や状況によって定められた範囲の中で濃度を変えて使用しましょう。 土にかけても効果がないので、葉っぱから成分が吸収されて効果を発揮します。 |
使用上の注意 | ・これから生えてくる雑草には効果が無い ・希釈量を守る ・晴れた日の午前中に散布する |
2-2.粒剤除草剤(土壌処理型)の使い方
この章では、土壌処理型の粒剤除草剤の使い方を記載します。
特徴 | これから生えてくる雑草を抑制することができる |
---|---|
向いている状態 | 草丈が短い時期 |
使い方 | 土に成分が吸収されて効果を発揮しますので、地面に均等に撒くようにしましょう。 水に溶かさずにそのまま使います。 雨上がりなど地面が湿っている時に撒きましょう。 広い面積で使用する場合は天気を見て撒くようにしましょう。 |
使用上の注意 | ・今生えている雑草には効果が薄い ・平米あたりの散布量を守る ・雨の日や風の強い日は、流失してしまうので散布しない ・雑草の草丈が高い時には先に草刈りをしましょう。 |
粒剤除草剤の撒き方は次の絵の通りです。
絵の通り撒くのは非常に難しいです。
狭い面積であれば可能ですが、敷地が広くなればなるほど、絵のように撒くのは困難になります。
そのため、次の章で紹介する「散粒機」を購入して使いましょう。
3.除草剤の効果を最大限発揮させるための3つのポイント
せっかく除草剤を買うのであれば、最大限の効果を発揮させたいと思うでしょう。
同じ除草剤を使っても選び方や使い方によって効果が大きく変わります。
この章ではまず除草剤の効果を最大限に発揮させるためのポイントを記載します。
除草剤のタイミングと時期について詳しく解説した記事を公開しました。

3-1.除草剤を使う適切な時期は年2回(何月に撒くと効果的?)
除草剤には適切な時期があります。
効果を最大限発揮されるためにも参考にしてください。
適期は定期的に除草を行っている方の場合です。
現在雑草がたくさん生えている人はいますぐ対処をしましょう。
茎葉処理型除草剤の散布適期
雑草が膝丈以下までに散布しましょう。
雑草が成長しすぎて腰や胸の位置まで成長すると、除草剤を散布するにも一苦労です。
また、枯らした後もかさばってしまい、処分に苦労します。
そのため、膝丈以上に成長してしまう前に散布して枯らしましょう。
適期は3月〜9月の中で、2回程度を行いましょう。
土壌処理型除草剤の散布適期
雑草が生えていない状態もしくは、草刈りを終えたタイミングで散布しましょう。
刈った雑草を集草をしないと効果が十分に発揮できない場合があります。
土壌処理型の除草剤は「今生えている雑草」には効果がありません。
これから生えてくる雑草を予防するものなので、「雑草が生えていない」時期に散布しましょう。
適期は2月〜3月に1回、8月〜10月に1回です。
3-2.除草剤は風のない晴れの日に使うのが最適
除草剤を撒く場合は、「風のない晴れた日」を選びましょう。
茎葉処理型の液体除草剤
茎葉処理型の液体除草剤は、風のない天気の良い日の午前中に散布するのが理想です。
午前中に散布すれば、夕方には吸収して枯れ始めます。
雨の日に散布すると雨で流れ落ちて十分に効果が発揮できない可能性があります。
土壌処理型の粒剤除草剤
土壌処理型の粒剤除草剤はも風のない天気の良い日に散布しましょう。
粒剤なので風が強いと隣地などに行ってしまう恐れがあります。
同様に雨の日に撒くと雨で粒剤が流れてしまう可能性があります。
3-3.除草剤の適切な密度・濃度(濃すぎても薄すぎてもダメ!)
液体、粒剤に関わらず除草剤を散布するときは「メーカー推奨希釈量の一番濃い濃度」をオススメしています。
「もったいないから必要以上に薄く撒く」というのは失敗します。
本来の効果が得られないので単純にお金の無駄になります。
濃すぎる場合も要注意です。
理由は2つあります。
①:適正量と比べて効果がさほど変わらないのでもったいないだけです。
②:除草剤には法律上の使用上限があります。
私たちの今までの経験では、前述の通り「メーカー推奨希釈量の一番濃い濃度」をオススメします。
4.除草剤を無駄なく効率的に使うためにあると便利な道具
この章では、除草剤を撒くときにあると便利な道具を紹介します。
道具を使うメリットまとめ
・作業時間の短縮(人件費の削減、熱中症リスクの軽減)
・労力の軽減(作業負担の軽減)
・除草剤の費用を減らせる(=散布ムラがなくなり、薬剤の無駄な使用がなくなるため)
・不慣れな人でも均一に撒ける
除草作業が必要になる面積が広ければ広いほど道具のありがたさがわかります。
個人差はありますが、人力でやるには2〜300平米が限界ではないでしょうか。
それでは、具体的に解説していきます。
除草剤の液体用「噴霧器」と粒剤用「散布機」について詳しく解説した記事はこちら。

4-1.噴霧器(液体除草剤をムラなく撒くため)
液体除草剤を散布するときに噴霧器を使用すると、作業が驚くほど楽になります。
また、除草剤をムラなく均一に撒くことができます。
ジョウロなどで散布するとバラバラになってしまう可能性があります。
また、ジョウロに比べて労力が圧倒的に少なく済みます。
電動式(電池で動く噴霧器) | 蓄圧式(手動式噴霧器) | |||
---|---|---|---|---|
![]() |
||||
工進 ダイヤフラム搭載 乾電池噴霧器 消毒名人 7L DK-7D | 工進 ガーデンマスター乾電池式噴霧器(洗浄スイッチ付)5L GT-5S | アイリスオーヤマ 噴霧器 電池式 IR-N3000 グリーン/クリア | シンセイ 蓄圧式肩掛噴霧器4L | 工進 ミスターオート 蓄圧式噴霧器 4L HS-401E |
タンク容量:7リットル | タンク容量:5リットル | タンク容量:3リットル | タンク容量:4リットル | タンク容量:4リットル |
11,500円〜 | 6,900円〜 | 3,000円〜 | 3,800円~ | 1,800円〜 |
楽天 |
楽天 |
楽天 |
楽天・Yahoo | 楽天 |
・噴射口を上に向けない。(風向きで顔にかかるため、風に乗って遠くへ飛ぶため。)
・除草剤は、電動式でも手動でも風が強い日は使わない。(近隣に被害を及ぼす可能性があるため)
4-2.散粒機(粒剤除草剤をムラなく撒くため)
散粒機を使用するとムラなく除草剤を撒くことができます。
次の画像は粒剤除草剤を手で巻いた場合と散粒機を使った場合の比較です。
↓画像を拡大できます↓
![]() 密度にムラが出ているので、同じ使用量(g数)でも効果に差が出る。 |
![]() 散粒機を使用することで、ムラなく除草剤を散布することができる。 |
いくら効果が高い除草剤を使っても、選び方と使用方法が間違っていれば、期待した効果を得られません。
「正しい除草剤の選び方・使い方」を守って費用対効果を最大まで引き出しましょう。
電動式(電池で動く散粒機) | 手動式(ハンドルを回して動く散粒機) | ハンディ(手で振って散布する) | ||
---|---|---|---|---|
私たちも使ってます |
![]() |
|||
みのる産業 電池式散粒機 LM-91 |
共立 電動散布機 ブロキャスジュニア EG10K |
丸山製作所 散粒機 GH10B |
シンセイ 手動式散粒器DX |
高儀ハンディ散粒器 2L |
18,000円〜 | 13,000円〜 | 6,000円〜 | 3,000円~ | 1,500円〜 |
楽天 |
楽天 |
楽天 |
楽天・Yahoo | 楽天 |
・噴射口を上に向けない。(風向きで顔にかかるため、風に乗って遠くへ飛ぶため。)
・除草剤は、電動式でも手動でも風が強い日は使わない。(近隣に被害を及ぼす可能性があるため)
4-3.除草剤を散布するときの服装と必携のアイテムリスト
除草剤を散布するときは下の絵のような服装で行いましょう。
安全に使用していただくために参考にしてください。
除草剤を使うときの服装を一覧にまとめました。
参考価格も記載しておりますのでご確認ください。
除草剤を使うときの服装 一覧 | |
---|---|
【ヘルメット・帽子】費用の目安:1,000円〜 楽天・ 直射日光を避けるための熱中症対策と、木や敷地内の物に頭をぶつけないための保護として必須です。木に頭をぶつけると痛いですよ…。 |
|
【保護メガネ(ゴーグル)】費用の目安:900円〜 楽天 目に除草剤が入らないために必要です。草刈機で除草作業をする際に、飛んでくる小石から目を保護する時にも便利なので一つは持っておきましょう。 |
|
【農薬用マスク】費用の目安:400円〜 楽天 農薬使用時に使う防塵(ぼうじん)マスクです。国家検定の基準を満たした「農薬用マスク」を使いましょう。除草剤の吸い込みを防いでくれます。風邪をひいた時につけるマスクと見た目は似ていますが、吸い込みを防ぐ性能が全く異なりますのでご注意ください。 |
|
【水が染み込まない手袋】費用の目安:400円〜 楽天 除草剤が手につかないように液体が染み込まない手袋が必須です。破れる場合もありますので予備に一双(ひと組)多く用意しておきましょう。ゴム製のものは中が蒸れますので、気になる場合は、中に薄手の手袋をしましょう。 |
|
【タオル】費用の目安:200円〜 楽天 汗を拭いたりするのに必要です。重いものではないので3本くらいは持っていきましょう。 除草剤がついたものとついてないものを分けられるように、色や入れ物を分けることをお勧めします。 |
|
【長袖・長ズボン(作業着)】費用の目安:7,000円〜 楽天 除草剤が肌につかないように、長袖長ズボンの作業着が必要です。 普段使わなくなった古着で問題ありません。 |
|
【着替えのシャツ】費用の目安:500円〜 楽天 汗をかいたらこまめに着替えましょう。汗だくでの帰り道は気が滅入ります。 作業用のものは使い古しのシャツで十分ですが、冷感シャツなどの機能性のものがあると夏場の作業が多少楽になります。 |
|
【長靴】費用の目安:2,000円〜 楽天 液体除草剤が靴にかかってしまうと、染み込んで肌に付いたり靴が変質する恐れがあります。 怪我のことも踏まえて、安全靴や長靴が必要です。 |
除草剤を使う時の必携アイテム一覧です。
出発前に持っているか確認しましょう。
除草剤を使うときの必携アイテム 一覧 | |
---|---|
【電池】費用の目安:1,100円〜/12本 楽天 噴霧器や散粒機に使用します。作業中に電池が切れて、近くにコンビニがないと帰りたくなってしまいます…。必ず多めに持っていきましょう。ただし、直射日光の当たる車内の放置は厳禁です。 |
|
【水】 液体タイプの除草剤の希釈や手洗いに使用します。多めに持っていきましょう。 |
|
【水のタンク】費用の目安:500円〜/10L 楽天 ホームセンターのキャンプコーナーや防災グッズコーナーでも売っています。大きすぎるものは取り回しが不便なので10リットル〜20リットルのものを複数用意しましょう。保管場所がない場合は、折りたたみ式のタンクがオススメです。 |
|
【塩飴・水分】費用の目安:100円〜 楽天 喉が乾いたと感じる前に、塩飴やスポーツドリンクをたくさん摂取しましょう。 |
|
【テーブルホウキ・ミニホウキ】費用の目安:700円〜 楽天 粒剤タイプの除草剤が架台にかかってしまった時に、払い落すのに使います。 |
5.除草剤使用時の注意点|最も大事なことは、商品ラベルの注意書きに従うこと
本章では除草剤を使用する際の注意ポイントを記載します。
商品ラベルを熟読して、用法・容量を厳守する
これに尽きます。あまり詳しく注意事項が書いていない製品は、購入を控えた方が良いかもしれません。
そして、冒頭にも載せた画像ですが、非常に大事なことなので再度こちらの画像をご覧ください。
注意を怠ると除草剤の効果が発揮できないことに加え、周辺の方と無用のトラブルを招くことになりかねません。
5-1.急傾斜地では使用しない
除草剤は傾斜地では使用しないようにしましょう。
理由は2つあります。
理由① 特に粒剤タイプは、傾斜に沿って流れ落ちることがあるからです。
除草剤としての効果が得られない上に、隣地の方へ迷惑をかけてしまうことになります。
理由② 傾斜地では、雑草の根が地面をがっしりと掴んでいるおかげで土壌流出(崩壊)を防いでいることがあります。その雑草の根まで枯らしてしまうと、土壌が流出したり崩れてしまう可能性があります。
バスタのように、根までは枯らさない除草剤もありますが、使用する場合は細心の注意が必要です。
いずれの心配もない場合に限って使用しましょう。
5-2.近くに田、川、井戸等がある場合は使用に注意する
近くに田や川、井戸がある場合には、注意を払って散布しましょう。
具体的には、隣地から2メートルまでは使用せず、隣地へ流失しないようにしましょう。
※除草剤の種類によっては、2m以上距離を取る必要がありますので、商品ラベル等の使用方法を遵守してご使用ください。
5-3.近くに樹木がある場合は、地中の根にも注意
散布する場所の近くに樹木がある場合は注意が必要です。
例えば、土壌処理型の除草剤を使用した時に、近くに樹木があると地中に張った根から除草剤の成分を吸収してしまう可能性があります。
お隣の土地の方が大切に育ている樹木かもしれませんので十分に注意しましょう。
5-4.隣地の方へ配慮する
除草剤は使用の前に隣地の方へ断りを入れましょう。
人体に影響が無いものや隣地に悪影響が無いものを使用しても、除草剤を不安に感じる方はいます。
理想は事前に除草剤を撒くことを伝え、影響が無いことも説明しましょう。
なかなか納得していただけない場合は、使用を控えましょう。
後々のトラブルになるより、事前に説明した方がはるかに時間の節約になりますし、ストレスが少なく済みます。
5-5.除草剤を使用した後は手洗いうがいの器具のメンテナンスを忘れずに
除草剤の使用後は次の4つのポイントを実行しましょう。
①手、足、顔を洗って何度もうがいする。
②除草で使用した服、靴等は必ず洗濯する。
③使用した器具(噴霧器や散粒機)は次使用するときに不具合がないようにしっかり洗う。
④残りの薬剤はしっかり封をして安全な場所に保管する。
6.雑草対策の基本フロー
雑草対策をする場合は、3つの基本フローに沿って行いましょう。
この章では、フローごとに解説をします。
STEP1.【茎葉処理型】除草剤で「根」まで枯らす
まず、今生えている雑草に対して茎葉処理型除草剤で枯らしましょう。
STEP1の目的は3つあります。
1.地上部を枯らす=「茎葉」を枯らす
2.草刈りを楽にする(枯れることでゴミの体積が減る)
3.地下部を枯らす=「根」を枯らす
除草剤を使う際の注意ポイントは
・雨の日に散布しない(除草剤が雨で流れてしまい、効果がなくなってしまいます。)
・希釈量を守る(薄めて使うと除草剤の効果が発揮できません。)
2週間後、現地に行き、十分に枯れていない場合はもう一度液体タイプ(茎葉処理型)で念入りに除草剤を散布する。
STEP2.カリカリに枯れたら草刈機で刈り倒す
雑草が枯れているので、生の状態で刈るよりもとても楽に刈り倒せます。
また、水分が飛んで体積や重さが大幅に減るので、処分も楽になります。
地上部が枯れていても、「根」がいきている場合がありますので、散布後最低でも1〜2週間は時間をおきましょう。
根元までしっかりと刈りましょう。
STEP3.【土壌処理型】の除草剤で発芽を防ぐ
草刈りをして地上部が綺麗になったら、土壌処理型の除草剤を散布します。
なぜなら地表部が一見きれいになったとしても、見えない地下部には、発芽を待つ無数の雑草の種子や茎がいるからです。
土壌処理剤を散布することで、成分が土壌に移り処理層を作ります。処理層にある雑草の根が除草成分を吸収し枯らすことができます。
今から生えてくる雑草を抑えるには最適です。
7.最強の除草剤を探すより、あなた自身が知識を身につけて散布することが大事
ミドリスには、「最強の除草剤ってどれですか?」という質問が多く寄せられます。
結論から申し上げると、最強の除草剤というものは使う人次第です。
例えば、成分濃度が濃い液体除草剤を雨の日に散布しても、効果は発揮できません。
「最強の除草剤」ということは、「雑草をしっかり枯らしたい」という言葉に言い換えることができるでしょう。
雑草をしっかりと枯らしたいというのであれば、適切な使い方を行うのが一番です。
【液体除草剤の効果的な使い方】
散布方法は、噴霧器を使ってしっかり葉っぱにかける
散布タイミングは晴れの日に行う
希釈量を適切に守り「濃すぎず・薄すぎず」散布する
【粒剤(顆粒)除草剤の効果的な使い方】
散粒器を使ってムラなく撒く
適切な散布タイミングは「雑草が生えていない状態」
「雨が降る日」「風の強い日」は散布を避ける
散布量を適切に守り「濃すぎず・薄すぎず」散布する
「傾斜地」では使用しない
これらの点を守ることで「雑草をしっかり枯らす(抑える)」ことができます。
詳しく解説した記事がありますので、ぜひご覧ください。

8.雑草の「事前予防」と「事後処理」を理解して雑草対策をする
雑草に悩んでいる方の多くは「事後処理(問題が発生してからの対処)」をされています。
つまり、「雑草が生えてから一時的な処理をする」ということです。
虫歯が痛み出してから歯医者さんに行くことと似ているかもしれません。
必要なのは、「雑草が生えにくい環境(仕組み)づくり」です。
歯医者さんの例で言えば、「適切な歯磨き」が「雑草の事前予防」に当たるでしょう。
事後処理の例
・草刈り
・液体除草剤(茎葉処理型)
事前予防の例
・粒剤除草剤(土壌処理型)
・防草シート
・グランドカバープランツ
事前予防をしておけば、雑草を心配をする頻度も減り、草刈りや除草剤散布で使うあなたの時間も削減することができます。
庭や遊休地などは予め事前予防の雑草対策をすることをおすすめします。
雑草対策をまとめた記事がありますのでぜひご一読ください。


9.除草剤の知識を深めるためのお役立ちリンク集
ここまで除草剤について詳しく解説してきました。
さらに知識を深めるために、私たちミドリスが執筆した記事を紹介します。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んだあなたは、もう除草剤選びに迷うことなく、適切な時期に適切な除草剤を使うことができるでしょう。
1.除草剤の種類と土地に合わせた選び方
2.除草剤の基本的な使い方
3.除草剤の効果を最大限発揮させるための3つのポイント
4.除草剤を無駄なく効率的に使うためにあると便利な道具
5.除草剤使用時の注意点|最も大事なことは、商品ラベルの注意書きに従うこと
6.雑草対策の基本フロー
7.最強の除草剤を探すより、あなた自身が知識を身につけて散布することが大事
8.雑草の「事前予防」と「事後処理」を理解して雑草対策をする
雑草を管理する上で重要なのは7章で記載した「事前予防」で雑草対策をすることです。
20年間の長い間、事後処理で後手の対策をするのではなく、「雑草が生えにくい環境作り」をすることが手間・コスト・時間を削減することができます。
あなたの土地の管理が楽になるように「雑草対策」を検討してみてはいかがでしょうか。