「芝桜ってほったらかしにして良いって聞いたけど、本当かな?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか。
結論から言うと、「ほったらかしは絶対NGです」
芝桜はお花を楽しむことが重要な植物で「適切な管理」をしないと、雑草が生えたり花が少なくなったりしてしまいます。
有名な芝桜公園などでも、プロの方がしっかりと管理しているので、あれだけ綺麗な景観を保つことができます。
そこで今回は、芝桜販売店のミドリスが「芝桜をほったらかしにして良い」と言う噂を真っ向から否定します。
あなたはこの記事を読み終わる5分後には「やっぱりほったらかしはだめだ!」と非常に納得しているでしょう。
この記事の目次
1.芝桜(シバザクラ)をほったらかしはNGな理由5つ
この章では芝桜をほったらかしにすることがなぜNGなのかを記載します。
5つの理由は次のとおりです。
1.芝桜が蒸れやすくなり、病気になりやすくなる
2.芝桜の隙間から雑草が生えて見栄えが悪くなる
3.花付きが悪くなって景観が劣る
4.ほったらかしにすると、様々な要因で芝桜の成長が遅くなる
5.芝桜の異変に気付くのが遅くなり、失敗する可能性が高くなる
この5つを見て、「確かにほったらかしはダメそう」と思う方も多いと思います。
さらに詳しく解説していきますのでご覧ください。
プランターの芝桜も適切な管理をしないと枯れてしまいます。
鉢に植える方もこの章をご覧ください。
1-1.芝桜が蒸れやすくなり、病気になりやすくなる
芝桜をほったらかしにすると、芝桜が伸びすぎて、蒸れてしまいます。
蒸れると、根腐れをしたり、梅雨時期に病気になる可能性が非常に高くなります。
次の写真は、芝桜が蒸れにより病気になって枯れた写真です。
芝桜が病気で白っぽく完全に枯れてしまっています。
芝桜の下に見える緑色の植物は「ゼニゴケ」と言われるコケで、湿気が多い場所に好んで生息します。
芝桜が蒸れて湿気が多くなったところにやってきました。
1-2.芝桜の隙間から雑草が生えて見栄えが悪くなる
芝桜をほったらかしにすると、隙間から雑草が生えて見栄えが非常に悪くなります。
次の写真は、芝桜を放置した状態です。
お花は綺麗ですが、芝桜の隙間から雑草が生えて、景観が悪くなっています。
この状態であれば、まだ良い方です。
背の高い雑草が生えてくると、芝桜に日光が届かず、最終的には枯れてしまうこともあります。
1-3.花付きが悪くなって景観が劣る
芝桜をほったらかしにすると、花の数も減ります。
理由は2つあります。
・土の栄養分がなくなり、花が咲きにくくなる
・植え替えをしないと、年々花付きが悪くなる
この2つの理由で、花付きが悪くなります。
本来であれば、一面に芝桜が咲きますが、花付きが悪くなるとまばらになって景観が劣ってしまいます。
おそらく、芝桜を購入する方のほとんどが「一面に花が咲いた芝桜」をイメージしていると思いますが、ほったらかしにすると、イメージとは違う現実が待っています。
1-4.ほったらかしにすると、様々な要因で芝桜の成長が遅くなる
成長が遅くなるのは次の要因です。
・肥料を与えないので成長が遅くなる
・他の雑草に栄養を取られて成長が遅くなる
・雑草が大きく育って影になり、光合成ができずに成長が遅くなる
・刈り込みをしないので、徒長して上に伸びる(横に伸びない)
このような理由により成長が遅くなります。
1-5.芝桜の異変に気付くのが遅くなり、失敗する可能性が高くなる
普段から芝桜の手入れをしているのであれば、異変を早く発見し、早急に対処ができるようになります。
・芝桜が枯れはじめている
・病気のような症状がある
・害虫がついている
このような異変に気づくのが遅れると、芝桜が枯れてから発覚することになってしまいます。
特に梅雨時期の病気は、早急に対処することが必須です。
普段ほったらかしにすると、このような異変を察知することはできません。
2.芝桜(シバザクラ)をほったらかしにせず、適切な管理をすることが成功の秘訣
1章では芝桜をほったらかしにしてはいけない理由を説明しました。
芝桜を購入する全ての方は「綺麗に繁茂させて、一面のお花を見てみたい」と思っているかと思います。
2章では、ほったらかしにしないためにどのような管理をするべきなのかを記載します。
まずはこちらのカレンダーをご覧ください。
1年間の管理はこのように進めていきます。
やることがいくつかあり、決して「ほったらかし」で良いワケがないことが理解できるかと思います。
芝桜を元気に育てる具体的な内容は次のとおりです。
芝桜の植栽直後の水やりは根が活着するまで2週間から3週間する
芝桜が無事に活着するまで、こまめに様子を見てあげる
刈り込み・剪定は花が咲き終わった梅雨前の6月に行う
肥料は2月ごろに緩効性肥料を与える
株が古くなったら6月ごろに植え替えをする
隙間に生える雑草は随時除去する
芝桜の株につく害虫に注意する
病気になったら販売店にすぐ相談する
芝桜の茎が浮き上がったら目土を入れる
水はけの良い土壌環境を作る
このような内容となります。
芝桜の育て方について具体的に解説した記事がありますのでぜひご覧ください。
芝桜の育て方|初心者向けお手入れカレンダーと季節の注意点を解説3.芝桜(シバザクラ)の手入れに必要な道具
2章では芝桜に必要な管理をご紹介しました。
3章では、芝桜の管理に必要な道具をご紹介します。
芝桜の手入れに絶対必要な道具
芝桜の手入れに絶対必要な道具です。
剪定用ハサミ
芝桜の剪定や刈り込み、数年後には挿し木で増やす際に必要です。
ご家庭にあるハサミでも切れますが、病気を防ぐために消毒をしたり、使い終わったら土汚れを洗ったりと余計な手間もかかります。
園芸や家庭菜園用に、切れ味の良いものをひとつ用意しておくと便利です。
肥料(追肥用)
芝桜の成長に使われた栄養を補給するためのものです。
即効性の高い肥料は肥料焼けで枯れてしまう恐れがあるため、ゆっくり効く緩効性の肥料をお勧めします。
目土
茎が浮き上がってきた芝桜の乾燥を防ぎ、新しい根や芽の発育を促します。
芝桜専用の目土はありませんが、砂や芝生用目土などの水捌けの良いものを選びましょう。
株分け・挿し木用品
芝桜を植えて数年経ったら、植え替えも見越しての株分けや挿し木が必要になってきます。
株分けや挿し木での増やし方と必要な道具をまとめた記事がありますので、こちらをご参考にご準備ください。
状況に応じて必要になる道具
最初は必要ありませんが、芝桜を育てていく中で場合によっては必要になる道具です。
刈り込み用ハサミ(トリマー)
複数株をまとめて刈り込む際に効果を発揮します。
コードレスタイプの方が取り回しが便利ですが、コード付きの方が充電の手間がありません。
草抜き器
芝桜の間に生えてきた雑草はできるだけ早い段階で抜き取る必要があります。
草抜き器で根まで抜いて雑草を減らしましょう。
土壌改良剤
何年も芝桜を育て続けて痩せてしまった土を、再度芝桜を植えられる土に改良するための資材です。
土を育てる土壌微生物を増やし、土の団粒化を促進して、通気性・通水性を良くしてくれるので、根の張りが良くなり、元気な根を作ります。
4.芝桜(シバザクラ)を育てる際に「できるだけ手間をかけたくない!」という方は防草シート併用がおすすめ
「ほったらかしはNGでも、少しは管理を楽にしたい」と思う方も多いと思います。
そのような場合におすすめなのが「防草シートを併用する」ことです。
次の画像をご覧ください。
植栽直後 | 植栽1年後 |
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※繁茂後の芝桜の中心部が赤いのは、筆者が間違えて違う品種を混ぜてしまったためです。
このように、シートで雑草を抑えながら、芝桜を楽しむことができます。
もちろん、芝桜を植えている穴の隙間から雑草が生えてきますので、定期的な雑草の手入れは必須です。
ただ、穴の面積が小さいので、シートを使うことで大幅に手間を減らすことが可能です。
有名な芝桜公園でも、シートを併用している場所は多くあります。
一般的な工法ですので、芝桜を検討中の方はぜひ「シート併用工法」を併せてご検討ください。
5.これから芝桜を導入する方が読むべき記事をご紹介
ここまで読んで、ほったらかしがNGということはお分かりいただけたかと思います。
次のステップとしては、芝桜のことをよく知り、あなたの知識を深めて成功率を上げることです。
私たちが執筆した記事をご紹介しますので、ぜひご一読ください。
6.ミドリスの芝桜販売サイトのご案内
最後に、この章では芝桜の販売サイトを紹介します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「芝桜をほったらかしにして良い」という噂を真っ向から否定する内容を解説しました。
理由は次の5つです。
芝桜(シバザクラ)をほったらかしはNGな理由5つ
1.芝桜が蒸れやすくなり、病気になりやすくなる
2.芝桜の隙間から雑草が生えて見栄えが悪くなる
3.花付きが悪くなって景観が劣る
4.ほったらかしにすると、様々な要因で芝桜の成長が遅くなる
5.芝桜の異変に気付くのが遅くなり、失敗する可能性が高くなる
芝桜をはじめ、多くのグランドカバープランツで、ほったらかしにすることはNGです。
芝桜を気に入っているのであれば、「大切に愛情を持って育てる」ということが一番重要です。
お手元に芝桜が届いた時には、ぜひたくさん可愛がってあげてください。