「ドラセナフラグランスってどんな植物なのかな?」
「育て方は難しいのかな?」
あなたはこのような疑問をお持ちではないでしょうか?
幸福の木として有名な「ドラセナ」の中でダントツの人気を誇るのが「ドラセナフラグランス」です。
そこで今回は、観葉植物販売店のミドリスが、大人気のドラセナフラグランスについて網羅的に解説します。
フラグランスの人気の3種類を写真付きで紹介
基本的な育て方(お手入れカレンダー付き)
フラグランスが枯れる原因と回避方法
葉先が枯れる原因
このような内容で、フラグランスを徹底解説します。
この記事を読めば、ドラセナフラグランスがどのような植物で、どのような種類があってどう育てれば良いのかを実践レベルで理解できるでしょう。
この記事の目次
1.ドラセナ・フラグランスの基本情報
この章では、ドラセナフラグランスの基本的な情報を紹介します。
別名 | 幸福の木 |
原産地 | 熱帯アジアや熱帯アフリカなど亜熱帯地域 |
属性 | リュウゼツラン科ドラセナ属 |
大きさ | 20cmから200cm |
葉っぱの色 | 緑ベースの斑入りが多い |
花言葉 | 幸福 |
風水 | 先の尖った葉っぱは、悪い空気(邪気)を祓う効果があると言われています。 |
基本的な特徴をさらに詳しく解説していきます。
1-1.フラグランスの名前の由来は「花の香り」
ドラセナ・フラグランスという名前は、花の香りから由来して名付けられました。
フラグランスは、5年から10年に1度程度、花を咲かせます。
その花の香りが素晴らしいことから「フラグランス=香り」と名付けられました。
1-2.旧名は「デレメンシス」と呼ばれていた
ドラセナフラグランスは、以前までは「デレメンシス」と呼ばれていました。
そのため、現在でもドラセナ・デレメンシスとドラセナ・フラグランス両方の名前で流通しています。
1-3.ドラセナフラグランスの種類
ドラセナ・フラグランスは、固有のドラセナを指すわけではなく、種類ごとに「ドラセナ・フラグランス・〇〇〇〇」という名前があります。
代表的な品種は次の3つです。
・ドラセナ フラグランス マッサンゲアナ
・ドラセナ フラグランス コンパクタ
・ドラセナ フラグランス ワーネッキーレモンライム
このように、「フラグランス」は、大きい枠の種類の一つであり、それぞれ別の名前があることを理解しておきましょう。
詳しくは2章で紹介します。
フラグランス以外の人気品種「コンシンネ(マルギナータ)」「サンデリアーナ」など、ドラセナの種類について詳しく解説した記事もあわせてご覧ください。
ドラセナの種類15選|激レア希少種や人気品種、育て方を写真付きで解説1-4.花言葉は「幸福」
ドラセナは、50種類以上の品種が存在しますが、共通の花言葉は「幸福」です。
由来は、ハワイで家の前に置くと幸せが訪れるとされていることから付けられました。
そのため、日本でもドラセナは「幸福の木」として広く知られています。
販売店によっては「幸福の木」として販売しているため、どの品種かわからない場合がありますので注意しましょう。
1-5.風水は、「金運アップ」と「魔除け」効果があるとされている
風水では、尖った葉っぱには「魔除け効果」があるとされています。
また、上向きに伸びる葉っぱは、運気を上昇させることから「金運アップ」効果があるとされています。
2.ドラセナフラグランスの種類3選
この章では、ドラセナフラグランスの種類3つを紹介します。
日本で流通している主なフラグランスです。
2-1.一番人気:ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ
ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナは、フラグランスの中で一番ポピュラーで人気の種類です。
「ドラセナといえばマッサンゲアナ」と言われるくらい有名な品種なので、皆さんもどこかでお見かけしたことがあると思います。
2-2.コンパクトなサイズが人気:ドラセナ・フラグランス・コンパクタ
ドラセナ・フラグランス・コンパクタは、その名前の通り、コンパクトなサイズが特徴の人気の品種です。
他のドラセナに比べて成長速度が遅いため、「同じ姿(サイズ)を長い期間楽しめる」という魅力があります。
ドラセナといえば、大きなサイズが多く「自分の部屋には大きすぎるな」と感じる方も多いと思います。
コンパクタであれば、比較的小さいサイズですので、どんなお部屋でもおしゃれなインテリアとして活躍できるでしょう。
ドラセナ・フラグランス・コンパクタについて詳しく知りたい方は次の記事をご覧ください。
ドラセナコンパクタとは?花言葉・風水、育て方や枯れる原因まで解説2-3.黄色い斑入りが人気:ドラセナ・フラグランス・ワーネッキレモンライム
ドラセナ・フラグランス・ワーネッキーレモンライムは、明るい葉っぱが人気の種類です。
マッサンゲアナやコンパクタと同じく、比較的入手しやすい種類です。
3.ドラセナ・フラグランスの育て方
この章では、ドラセナフラグランスの育て方を紹介します。
ドラセナフラグランスは、基本的に室内で育てます。
玄関先やベランダで育てる方もいます。
まずは、年間のお手入れカレンダーをご覧ください。
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
3-1.置き場所は基本的にレースカーテン越しの明るい場所
基本的な置き場所としては、「レースカーテン越しの明るい場所」がおすすめです。
春や秋、冬は直射日光を当てても大丈夫ですが、真夏の直射日光(紫外線が強い時期も注意)は葉焼けを起こす可能性があるので、注意しましょう。
レースカーテン越しで管理しておけば、日照条件も良く、健康的なドラセナフレグランスが育つでしょう。
日照量が少ない時は、観葉植物育成ライトでカバーできることもあります。
観葉植物の育成ライトについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひご覧ください。
3-2.耐陰性が優れるので日陰でも生育可能
ドラセナフラグランスをはじめ、ドラセナ属は耐陰性が非常に優れています。
そのため、日陰でも管理することができます。
注意点としては、長い間日陰で管理すると、樹形が崩れてきます。
そのため、可能であれば1週間に1度程度は、日光浴をすることをおすすめします。
3-3.水やりは季節によって頻度を変える
水やりは次のように行います。
春から秋の暖かい時期:土が乾いたタイミングでたっぷりと水やり
冬:土が乾いてから1週間程度経過してから水やり
このように、成長期の暖かい時期は、吸水力も強いため、土が乾いたらたっぷり行います。
冬は成長がほとんど止まっているので、乾かし気味に育てます。
水やりの注意点としては、次の3つです。
1.「1度の水やりはたっぷりとあげる」が基本
2.水やりの時間帯はできるだけ同じにする
3.たまには天気の良い日に屋外でシャワーを浴びる
観葉植物の水やりについて詳しく解説した記事はこちら。
観葉植物の正しい水やり方法|時間や頻度と注意点をわかりやすく解説3-4.植え替えは1、2年に1度、4月から7月に行う
植え替えの目安は、1、2年に1度を目安に行いましょう。
時期はドラセナの成長期である4月から7月に行います。
植え替えの目的は次の4つです。
1.根詰まりを防ぐため
2.古い根、腐った根を除去するため
3.土の栄養分を入れ替えるため
4.土中の菌や老廃物を除去するため
このように、植え替えには重要な役割があります。
植え替えをせずに放置すると、最終的にはドラセナが枯れてしまいますので注意しましょう。
植え替えは次の手順で行います。
STEP2.一回り大きい新しい鉢に鉢底石と鉢底ネットを入れる
STEP3.観葉植物用の土を3割程度入れる
STEP4.ドラセナを鉢からゆっくり出してほぐしながら土を落とす
STEP5.古い根や黒い根、腐った根をハサミでカットする
STEP6.ドラセナを新しい鉢に入れて、鉢の一番上から2、3cmまで土を入れる
STEP7.割り箸などで根の隙間まで土が入るようにつつく
STEP8.鉢底から水が出る程度、たっぷり水やりをする
STEP9.観葉植物が落ち着くまでは日陰で管理する
3-5.肥料は春から秋に緩効性化成肥料を与える
肥料は成長期の春から秋にかけて与えます。
冬の施肥は、逆にドラセナへダメージを与えるのでNGです。
また、秋に施肥をした場合は、冬に効果が残らないように、効果期間が短い液肥を使いましょう。
肥料は緩効性化成肥料を使いましょう。
化成肥料は、コバエなどの虫が好む有機物を含んでいません。
有機肥料は、コバエがよりやすくなるので観葉植物には不向きです。
私たちがお勧めするのは、「ハイポネックス(プロミック 観葉植物用)」です。
化成肥料なので、虫が寄りにくく、早く効く成分とゆっくり効く成分をバランス良く配合してあります。
形状が異なるだけで、効果が同じものを与えると、肥料成分が濃すぎて枯れてしまう危険性があります。
植え替えの際に、おしゃれな植木鉢に交換すると、さらにデザイン性がアップします。
おしゃれな植木鉢について知りたい方は、次の記事をご覧ください。
3-6.剪定は、5月から7月に行う
ドラセナの剪定は、2つの剪定方法を用いて行います。
1.葉っぱの剪定:密集した葉っぱを綺麗にする
2.切り戻し剪定:伸びた枝をカットして形を整える剪定
これらはドラセナの状態に合わせて使い分けます。
それぞれ詳しく解説します。
3-6-1.葉っぱの剪定
葉っぱの剪定は、成長具合のよっては、1年の中で複数回行う必要があります。
葉っぱの剪定の目的は次の3つです。
・葉っぱが生い茂って見た目が悪くなるのを防ぐ
・成長を阻害する枯れた葉っぱを取り除く
・葉が密集して病害虫が発生しやくなるのを防ぐ
このような役割があります。
葉っぱの剪定のポイントを紹介します。
・完全に枯れた葉っぱは根元からカットする
・先端が枯れた葉っぱは、清潔で切れ味の良いハサミでカットする
・密集している葉っぱは、風通しが良くなるように整理する
このようにすれば、綺麗に葉っぱを処理することができます。
3-6-2.枝もカットする「切り戻し剪定」
切り戻し剪定は、枝もカットしますので、ドラセナに負担がかかります。
そのため、回復しやすい成長期の5月から8月を目安に行います。
切り戻し剪定の目的は次の@つです。
・伸びすぎた枝をカットする
・樹形が乱れた場合に整える
・サイズを調整する
このような目的で行います。
同時に葉っぱの整理も行うと良いです。
手順は次の通りです。
STEP1.晴れて乾燥した日の午前中に行う
STEP2.伸びすぎた枝をカットする
STEP3.カットした場所に癒合剤(トップジンMペースト)を塗る
STEP4.枯れた葉っぱや茂りすぎた場所を整理する
このような手順で行います。
3-7.病害虫は、早期発見・対処をする
病害虫は、どんな観葉植物にも発生する可能性があります。
重要なのが「早期発見」と「早期対処」です。
日々の目視で、素早く異変に気づくことが被害を最小限に抑えることができます。
ドラセナで注意するべき病害虫を紹介します。
・斑点病
・立ち枯れ病
・白絹病
・ハダニ
・カイガラムシ
病気や害虫は、それぞれ対処法が異なります。
基本的には、薬剤散布で対処しますので異変を感じたら販売店に相談しましょう。
3-8.耐寒温度は10度程度なので、寒さに注意する
ドラセナの耐寒温度は約10度です。
そのため、冬の期間は完全に室内で管理する必要があります。
室温が10度以下になる部屋の窓際などでは、枯れてしまう危険もありますので注意しましょう。
また、暖かい季節は玄関先やベランダなどの屋外で管理している方も多いですが、秋になって夜に冷えるようになったら室内に入れてあげましょう。
3-9.土は観葉植物専用のものを使う
ドラセナの土は「観葉植物用の土」を使いましょう。
基本的には水はけ重視です。
おすすめはプロトリーフの「室内向け観葉・多肉の土」です。
水はけが良く、たい肥を使っていないので虫が寄りにくい設計になっています。
そのため、コバエなどの虫が沸く可能性が高いです。
室内で管理する場合は、特に無機物中心の虫が寄りにくい土を使いましょう。
4.ドラセナ・フラグランスが枯れる原因
この章では、ドラセナフラグランスの枯れる原因を記載します。
4-1.水のあげすぎによる「根腐れ」
ドラセナフラグランスをはじめ、観葉植物で一番枯れる原因が多いのが「根腐れ」です。
根腐れは次の原因で起こります。
・水のあげすぎ
・排水性の悪い土
・根詰まり
・受け皿の水を放置
特に一番多いのが「水のあげすぎ」です。
「植物=水が大好き」というイメージで、ついつい水をあげすぎて枯らすことが多いです。
水やりは「土が乾いてから」が基本中の基本です。
適切な水やりの知識をつけた上で、管理をしましょう。
観葉植物の水やりについては次の記事をご参考ください。
観葉植物の正しい水やり方法|時間や頻度と注意点をわかりやすく解説4-2.植え替えをしなかったことによる「根詰まり」
根詰まりは、最終的にドラセナが枯れる原因となります。
根詰まりとは、鉢の中に根がパンパンに張ってしまうことで発生します。
次のような不具合が発生します。
・水分を吸収できなくなる
・栄養分を吸収できなくなる
・土の中の空間が少ないので必要な酸素を取り込めない
・根腐れが起きる
このような不具合が発生します。
予防法はただ一つ「植え替え」です。
植え替えで根を剪定し、鉢を大きくすることで根詰まりを防ぐことができます。
観葉植物の植え替えについて詳しく解説した記事はこちら。
観葉植物の植え替えが絶対必要な理由4つ|手順と時期、注意点を解説4-3.病害虫による枯れ
ドラセナをはじめ、観葉植物は生き物ですので病害虫の被害に遭うことがあります。
放置すると、完全に枯れてしまい復活ができなくなります。
「早期発見・早期対処」が基本となります。
4-4.直射日光による葉焼け
葉焼けは、真夏の直射日光を長時間当たると発生する可能性があります。
植物本体にダメージも与えますが、いきなり枯れるほど深刻ではありません。
ただ、一度葉焼けを起こした葉っぱは元には戻りません。
多くの葉っぱを葉焼けにより失うと、光合成しにくくなってしまいます。
そのため、葉焼けをした際には、焼けた葉っぱをカットして、速やかに直射日光が当たらない場所へ避難させましょう。
4-5.寒さによる枯れ
ドラセナも寒さによって枯れてしまうことがあります。
よくあるパターンが、玄関先やベランダで管理していて、そのまま冬の間も置いてしまって枯れることです。
耐寒温度は10度ですので、下回ると枯れる危険性が出てきます。
回避するには、秋口になったら室内へ移すことです。
4-6.誤った施肥による枯れ
肥料は誤った与え方をすると観葉植物にとって「毒」になります。
肥料で枯れるパターンは次の通りです。
・肥料を過剰に与える
・効果が重複する液肥と固定を与える
・冬の休眠期に与える
・植え替え直後など負担がかかった際に与える
このような場合に、肥料は観葉植物にとって逆効果になる可能性があります。
5.ドラセナ・フラグランスの葉先が枯れる原因6つ
ドラセナフラグランスの葉先が枯れる理由はいくつかあります。
・根腐れ
・水不足
・根詰まり
・急激な温度変化
・乾燥
このように様々な原因が考えられます。
原因を特定するためには、「今までの管理を振り返る」ということがヒントになります。
・水やりをしばらく忘れていた=水不足
・3年以上植え替えをしていない=根詰まり
・エアコンが効いた部屋で乾燥していた=乾燥
このように、振り返ることで、今までの管理方法から原因を特定することができます。
6.ミドリスのドラセナ・フラグランスの販売サイト
ミドリスでは、ドラセナフラグランス2品種を販売しています。
気になる方は、ぜひご覧ください。
ドラセナ・フラグランス・コンパクタ 6号鉢
ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ 6号鉢
そのほかの種類のドラセナはこちら
7.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はドラセナフラグランスについて詳しく解説しました。
簡単にまとめます。
旧名は「デレメンシス」と呼ばれていた
ドラセナフラグランスの種類は主に3つ
花言葉は「幸福」
風水は、「金運アップ」と「魔除け」効果があるとされている
1.一番人気:ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ
2.コンパクトなサイズが人気:ドラセナ・フラグランス・コンパクタ
3.黄色い斑入りが人気:ドラセナ・フラグランス・ワーネッキレモンライム
置き場所は基本的にレースカーテン越しの明るい場所
耐陰性が優れるので日陰でも生育可能
水やりは季節によって頻度を変える
植え替えは1、2年に1度、4月から7月に行う
肥料は春から秋に緩効性化成肥料を与える
剪定は、5月から7月に行う
病害虫は、早期発見・対処をする
耐寒温度は10度程度なので、寒さに注意する
土は観葉植物専用のものを使う
植え替えをしなかったことによる「根詰まり」
病害虫による枯れ
直射日光による葉焼け
寒さによる枯れ
誤った施肥による枯れ
・根腐れ
・水不足
・根詰まり
・急激な温度変化
・乾燥