「家庭菜園をベランダで始めたい…何から準備したら良い?」
「超初心者でも家庭菜園をベランダで成功させる方法は?」
これから家庭菜園をベランダで始めたいあなたは、まず何をすべきか、どんな方法で行えば失敗しないのかということを知りたいのではありませんか?
家庭菜園をベランダで始めるには、最初に確認すべきことが5つあります。
②風通し
③設置スペース
④マンション(アパート)の利用規約
⑤品種
まずは上記5つの点を確認してから、自分の家のベランダで家庭菜園を始められるかどうかを判断しましょう。
その上で、基本の「始め方」や「育て方」に習って実践していけば、失敗する可能性は低くなります。
ただ、家庭菜園をベランダで行うには避けられないマイナートラブルもあります。
例えばプランターに虫が湧いたり、洗濯物に土が付いてしまうことです。
しっかり対策をしないと、お隣さんや下の階の人から苦情がくることも…。
トラブル防止のためにも、事前にしっかり対策をする必要があるのです。
そこでこの記事では、次のポイントについて解説していきます。
◎おすすめの品種7選
◎家庭菜園をベランダで始める際に準備するもの
◎ベランダ家庭菜園の始め方
◎ベランダ家庭菜園の育て方
◎家庭菜園をベランダで行う際の注意点
この記事を最後までお読みになれば、家庭菜園をベランダで行う前に何をすべきか、どんな品種を選びどのような方法で行えば失敗しないのかを理解することができます。
あなたが初めてのベランダ家庭菜園をスムーズにスタートでき、毎朝ベランダから収穫した野菜を使って料理を楽しむような、ワクワクした毎日を過ごせることを願っています。
この記事の目次
1.家庭菜園をベランダで始める際に確認すること5つ
冒頭でもお話した通り、家庭菜園をベランダで始める際は最初に確認すべきことが5つあります。
具体的には次の通りです。
家庭菜園をベランダで始める際は、上記5点をまず確認し、自分の家のベランダが家庭菜園を行えるのかどうかを判断しましょう。
この最初の段階を怠ると、後になって「想像していたように野菜が育たない」「思ったより大変で楽しくない」という状態を招いてしまうことがあります。
5点について詳しく説明していきますので、ベランダでの家庭菜園を成功させるために、ぜひ参考にしてくださいね。
1-1.日当たり
あなたの家のベランダが、日当たり十分かどうかを確認してください。
家庭菜園を成功させるには、十分な日照時間が必要だからです。
1日に必要な日照時間は育てる品種によって異なります。例えば、次の表をご覧ください。
1日に必要な日照時間 | 品種 |
---|---|
6時間以上 | トマト ナス オクラ キュウリ |
3〜4時間 | いちご ジャガイモ 里芋 ネギ |
1〜2時間 | しそ ミョウガ パセリ ニラ |
上記のように、品種によって1時間で良いものもあれば、6時間以上の日照時間が必要になる場合もあります。
ベランダで家庭菜園を行う場合に一番望ましいのは、東か南向きで、午前中から日が良く当たる場所です。
西向きの場合は極端に日当たりが強くなる時間帯があるので、日除け対策が必要になります。
北向きで日当たりが好ましくない場合は、半日陰や日陰でも育つ品種を選ぶと良いでしょう。
1-2.風通し
家庭菜園を行うためには、風通しの良さも重要になります。
なぜなら、風通しが悪いとプランターの中が蒸れやすくなり、病害虫が発生しやすくなるからです。
ベランダのフェンスに隙間がある場合は、その近くにプランターを置くと風通しが良いでしょう。
また、ベランダ全体の風通しはもちろんですが、プランターの下にすのこなどを敷いて、プランター自体の風通しを良くする工夫も大切です。
1-3.設置スペース
ベランダに家庭菜園のプランターを設置するスペースが十分にあるかどうかを確認しましょう。
設置するプランターの数の、2〜3倍分のスペースが必要です。
設置スペースが狭いのに無理やりプランターを置くと、ベランダで洗濯物を干したり植え替えの作業などをする際にとても不便だからです。
洗濯物に土が付いたり、エアコンの室外機が近くて排水がかかると嫌ですよね。
また、非常用口の近くになってしまうこともあります。
事前に設置スペースが十分かどうかを、確認しましょう。
1-4.マンション(アパート)の利用規約
そもそもあなたが住むマンション(アパート)で、ベランダでの家庭菜園が許可されているか、確認しましょう。
マンションのベランダは、専有部分ではなく共用部分です。
マンションの廊下や階段、ロビーなどと同じように扱う必要があり、マンションがベランダの家庭菜園を禁止していればできません。
一般的にベランダでの家庭菜園を禁止しているところはほとんどありませんが、規模や鉢の置き場所などを制限しているケースはよくあります。
例えば、マンションのベランダの規約を作成する際に分譲会社や管理会社が参考にする「マンション使用細則モデル」(公益財団法人マンション管理センター)の一部をご覧ください。
【バルコニー及び屋上テラスでの禁止行為】
・煉瓦、モルタル、コンクリート及び多量の土砂による花壇等(芝生を含む)の設置又は造成
・家屋、倉庫、物置、サンルーム、ビニールハウス、縁側、遊戯施設その他の工作物の設置又は築造
・緊急避難の妨げとなる物品の設置又は放置
・多量の撒水
出典:公益財団法人マンション管理センター「マンション使用細則モデル」
上記では、マンションのベランダでの家庭菜園自体は禁止されていませんが、避難経路に設置しないことや、レンガなどで花壇を設置しないことなどが記載されています。
規約はマンションにより異なりますので、まずは自分が住むマンションのベランダの利用規約をしっかり確認しておきましょう。
1-5.ベランダで育てる品種
すでに育てたい野菜が決まっている場合、その品種がプランター栽培に適しているかを確認しておきましょう。
家庭菜園をベランダで行う場合はプランターで栽培することになるので、プランターでも失敗せずに育つ品種を選ぶことがポイントなのです。
プランターでも失敗しにくい品種は、短期間で収穫できて、根が広がりにくく小ぶりなものです。
例えば、次のような品種があります。
・アスパラ
・コマツナ
・ホウレンソウ
・サニーレタス
・ラディッシュ
・ミニニンジン
・ナス
・キュウリ
・枝豆
さらに、ベランダの日当たりや風通しなどの環境に合わせて、あなたの家のベランダに最適な品種を選んでいきます。
ベランダでの家庭菜園におすすめの品種については、次の章で詳しく説明します。
ぜひそちらも参考にしてくださいね。
「家庭菜園をやるなら種から育てたい」と考えている人も多いでしょう。
種から育てる場合は、種まきの時期が適切かどうかが成功の鍵を握る重要なポイントになります。
なぜなら、品種によって種まきに適切な時期が異なるからです。
例えば、次の野菜の種まき時期は次の通りです。
・トマト/3月頃
・キュウリ/5月初旬
・枝豆/4月上旬〜5月上旬
品種によって、種まきに最適な時期はバラバラです。自分が育てたい品種が、いつ頃に種まきをすべきかを事前に確認しましょう。
2.ベランダ家庭菜園初心者におすすめの品種7選
家庭菜園をベランダで行う際におすすめの品種をご紹介します。
今回は、今まで一度も家庭菜園をやったことがない人でも簡単に育てられる品種を7つに厳選しました。
①ナス
②ピーマン
③ラディッシュ
④リーフレタス
⑤バジル
⑥小松菜
⑦枝豆
それぞれの育て方についても詳しく説明していくので、ぜひ参考にしてください。
2-1.ナス
ナスは暑さや湿気に強く、初心者でも育てやすい品種です。
植え付けと収穫時期を見ていきましょう。
上の表にあるように、ナスの植え付けは4月〜5月上旬のGW時期です。
収穫は早ければ6月からで、長ければ10月頃まで収穫できます。
花が咲いてから15〜25日程度で収穫できるのですが、生長しすぎると株に負担がかかるので、ナスの長さが10〜12cm程度になったら収穫するようにしましょう。
基本的なナスの栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 横幅60㎝、深さ30㎝以上 |
置き場所 | しっかり日光が当たる場所 |
水やり | 土が乾ききる前に水を与える 夏は1日2回(朝夕) |
栽培適温 | 20〜25度 |
2-2.ピーマン
ピーマンは暑さに強く収穫時期も長いので、初心者でも育てやすい品種です。
虫が付きにくいという特徴もあります。
植え付けと収穫時期を見ていきましょう。
上の表にあるように、ピーマンの植え付けは5月上旬〜6月上旬です。
収穫は早ければ6月下旬頃からで、長ければ9月下旬頃まで収穫できます。
花が咲いてから2週間程度で収穫できるので、比較的早く収穫できる品種です。
基本的なピーマンの栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 直径と深さ共に30㎝以上 |
置き場所 | 日当たりが良く乾燥している場所 |
水やり | 土の表面が乾いたら 湿気に弱いので水のやりすぎに注意 |
栽培適温 | 20℃~30℃ |
2-3.ラディッシュ
ラディッシュは植え付けから収穫までの時期が短く管理が簡単なことから、家庭菜園初心者に人気のある品種です。
植え付けと栽培時期を見ていきましょう。
上記の図にもあるように、植え付けは3〜5月がおすすめで、収穫は4〜6月に行えます。
ラディッシュは栽培が簡単ですが、次の2つの注意ポイントがあります。
1つは、害虫に十分注意しましょう。
3〜5月に植え付けを行う場合は虫の産卵が盛んになる時期でもあるので、害虫対策は念入りに行ってください。
2つ目は、収穫時期を逃さないこと。ラディッシュは収穫期が短いので、大きさが2〜3cm程度になったらすぐに収穫するようにしてください。
基本的なラディッシュの栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 直径15cm以上 |
置き場所 | 日当たりと風通しの良い場所 |
水やり | 土が乾いたら水を与える |
栽培適温 | 15〜20度 |
2-4.リーフレタス
リーフレタスは栽培期間が1ヶ月と短く、初心者におすすめの品種です。
次々と新芽が出てくるのでその時使いたい分だけ収穫でき、家庭菜園にぴったりの品種です。
植え付けと収穫時期を見ていきましょう。
上の図にもある通り、植え付けが3〜4月または9月〜10月で、収穫は植えてから1ヶ月後の4〜5月または10月〜11月が目安です。
おすすめは害虫の活動が抑制される9月〜10月の植え付けです。
基本的なリーフレタスの栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 直径15cm以上 |
置き場所 | 日なたもしくは半日陰 |
水やり | ・苗の草丈が8㎝くらいまでは、プランターの底からあふれるくらいまで ・草丈が8㎝以上を超えたら土が乾いたタイミングで水を与える |
栽培適温 | 15〜20度 |
2-5.バジル
バジルは香りが強いハーブの一種なので、虫が付きにくく、病気になりにくい品種です。
初心者でも簡単に育てることができるでしょう。
植え付けと収穫時期は次の通りです。
上の図のように、植え付けが5〜7月で収穫が7月〜10月頃になります。
バジルは寒さに弱いので、東北や北海道などで5月頃でもまだ寒さが戻るような土地は、6〜7月頃に植え付けると良いでしょう。
植え付け後は、日光にたっぷりと当て、水やりを欠かさなければ、ほとんどが収穫まで持っていけます。
ただ、バジルは花を咲かせた後に葉がどんどん固くなっていきます。
美味しく食べるには、花が咲く前に収穫するようにしてください。背丈が20cm程度になったら収穫の目安です。
基本的なバジルの栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 直径15cm以上 |
置き場所 | しっかり日光が当たる場所 |
水やり | 水を好み乾燥に弱いので毎日たっぷりと |
栽培適温 | 25度前後 |
2-6.小松菜
小松菜は栽培期間が短くすぐに収穫できるので、初心者におすすめです。
植え付けと収穫時期を見ていきましょう。
上の図にもある通り、植え付けは9月〜10月、収穫は10月〜12月頃になります。
ただ、植え付けは3月〜10月の間ならいつでも可能ですが、おすすめが虫が減る9〜10月ということです。
小松菜は虫がつきやすい品種なので、できるだけ虫が少ない時期に育てることで成功率を挙げられます。
植え付けからは1〜2ヶ月で収穫できるので、収穫したい時期から逆算して植え付けると良いですね。
秋に家庭菜園を行いたい人におすすめです。
基本的な小松菜の栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 横幅40㎝、深さ15㎝ |
置き場所 | 午前中に日が当たる風通しのいい場所(半日陰になる場所) |
水やり | 発芽する前は土が乾かないように水を与える 発芽後は土が乾いたらたっぷりと |
栽培適温 | 15〜30度 |
2-7.枝豆
枝豆は肥料や水やりをあまり必要としないため、初心者でも成功しやすい品種です。
栽培のポイントは2つで、水やりを少なめにすることと、種まき直後から害虫対策を徹底することになります。
植え付けと収穫時期について見ていきましょう。
上の図からもお分かりの通り、植え付けは4月〜5月で収穫は7月下旬から8月下旬になります。
「夏の暑い時期にビールと枝豆を楽しみたい!」という人は、4月頃には植え付けを完了しておきましょう。
枝豆は病気になりにくい品種ではあるものの、通気性が悪いと病気になってしまいます。
置き場所は風通しの良いところを選ぶようにしてくださいね。
基本的な枝豆の栽培情報 | |
用意するプランターの大きさ | 横幅65㎝、深さ35㎝以上 |
置き場所 | 日当たりと風通しのいい場所 昼夜の寒暖差が大きい方が収穫量が増える |
水やり | 土の表面が乾いてから水やりをする |
栽培適温 | 20〜25度 |
「ミニトマト」と「いちご」はコツが必要!
家庭菜園の人気品種「ミニトマト」と「いちご」は栽培に少しコツが必要です。
詳しく説明していきましょう。
【ミニトマト栽培のコツ】
◎最初の実がなるまでは水をこまめに、実が成ったら控えめにする
◎肥料をあげすぎない
【いちご栽培のコツ】
◎温室栽培用ではなく家庭菜園用の苗を購入する
「宝交早生(ほうこうわせ)」という品種が特におすすめ
◎水をやりすぎない。ナメクジが発生して、実を食べられる
どちらにも共通するコツは水やりです。
「元気に育って欲しい」と水をあげすぎても失敗の原因になることもあるので注意してくださいね。
3.家庭菜園をベランダで始めるときに準備するもの10個
「2.初心者でも失敗しない!おすすめの品種7選」でご紹介した中に、気になるものはあったでしょうか。育てたい品種を見つけ、「早く家庭菜園をベランダで始めたい!」とワクワクしている人も多いでしょう。
育てる品種を決めたら、次は必要なものを準備します。具体的には次の10個です。
◎必ず必要:ジョウロ
価格:数百円程度
ポイント:ベランダ家庭菜園の場合、容量は2〜4リットルが適当
◎必ず必要:移植ごて
価格:数百円〜数千円程度
ポイント:プランター栽培の場合は、細めの形の方が作業しやすい
◎必ず必要:園芸バサミ
価格:数百円〜数千円程度
ポイント:切れ味、持ちやすさがポイント
◎必ず必要:培養土
価格:数百円程度(14L)
ポイント:「プランター用」の培養土を購入するのがおすすめ
◎必ず必要:肥料
価格:数百〜数千円程度
ポイント:少量でも効果を発揮するもの、何度も撒かなくて良いものを選ぶ
◎必ず必要:プランター
価格:数百円から数万円程度
ポイント:素材やデザイン、育てる品種の大きさを総合して判断する
◎必ず必要:苗(もしくは種)
価格:数百円程度
ポイント:苗の状態で、葉が黄色くなっていない、病害虫がついていない、虫食いの跡がないことを確認する
◎必ず必要:鉢底石
価格:数百円程度
ポイント:通気性、水はけをよくするために必要。ネット入りが便利。
※発泡スチロール、小石、砂利をネットに入れて代用も可能
◎場合により必要:支柱
価格:1000円程度
ポイント:実もの、つる性の野菜はいずれ支柱が必要
◎場合により必要:紐
価格:数百円程度
ポイント:伸びてきた枝を支柱に結びつけるもの。素材は問わない。
苗以外は、100円ショップでも販売されています。
できるだけ予算を抑えたい人は、100円ショップをチェックしてみるのも良いでしょう。
初心者用に最低限揃った栽培キットもおすすめ!
▼「おうちのやさい水耕栽培キット」11,000円(税込)
出典:Amazon
上記のセットには次のものが含まれます。
・プランター
・肥料
・種
・土
・水位計
※価格は2023年6月時点のものです。
必要なものがほとんど揃っているので、手軽に抜かりなくスタートしたい人は初心者キットを購入するのもおすすめです。
4.【5STEP】初心者でも簡単にできるベランダ家庭菜園の始め方
ここからは家庭菜園をベランダで始める方法を解説していきます。
始め方は5STEPです。
【STEP1】プランターを選ぶ
【STEP2】プランターを設置する
【STEP3】プランターに土を入れる
【STEP4】苗を植える
【STEP5】土をかけて水やりをする
各STEPのポイントについて詳しく説明していきます。初心者でも失敗しない簡単な方法なので、ぜひ参考にしてください。
プランターでの家庭菜園についてもっと詳しく知りたい人は、「家庭菜園をプランターで始める3ステップ|おすすめの野菜や育て方」の記事も参考にしてください。
家庭菜園をプランターで始める3ステップ|おすすめの野菜や育て方 失敗しない!家庭菜園の土作りの手順を解説【Q&A付き】4-1.【STEP1】プランターを選ぶ
家庭菜園をベランダで成功させるには、プランター選びが重要です。
プランター栽培は土の量が限られるため、根の成長も制限されるからです。
野菜の生育や作業のしやすさを考えて、大きめのプランターを選ぶようにしましょう。
品種別の適当な大きさは次の通りです。
【プランターの大きさ】
小型6〜10ℓ | 収穫までの期間が短い、草丈が低い <例> ベビーリーフ 少量の野菜 |
中型(標準)20ℓ | 収穫までの期間が短い、草丈がやや低い <例> コマツナ ミニニンジン ラディッシュ ホウレンソウ レタス(葉物) |
大型30〜40ℓ | 栽培期間が長く大きくなる <例> トマト きゅうり ナス など(実もの) ミニ大根などの根菜 |
◎深型(鉢型)20〜30ℓ 高さ30cm以上 |
栽培期間が長く大きくなる野菜 ※大型野菜を一株植えするのに利用 |
大きさの他に選ぶ要素としては、素材があります。
プランターの素材は主にプラスチック、素焼き、木製の3種類です。
大きさと素材の両方の側面から適当なプランターを選び、失敗しないように準備しましょう。
ベランダでも設置できる人気のプランター「ベジトラグ」の栽培ブログはこちら。
ベジトラグ220日の9種野菜栽培ブログ|実感したメリットデメリットを公開4-2.【STEP2】プランターを設置する
まずは、ベランダにプランターを置く場所を決めます。
「1.家庭菜園をベランダで始める際に確認すること5つ」でお話したように、日当たり、風通し、設置スペースを考慮して、育てたい品種に最適な場所を選んで設置しましょう。
ただ、例え日当たりや風通しが良くても、次の場所にはプランターを置かないように気をつけてください。
・避難経路を妨げる場所
・エアコンの室外機の近く
上記の場所は、マンションの利用規約に違反する可能性が高く、何より居住者の安全を脅かす危険があります。
そのため、上記2つの場所を避けて、プランターの配置場所を決めていきましょう。
4-3.【STEP3】プランターに土を入れる
プランターを設置したら、土を入れていきます。
手順は次の通りです。
②プランターに鉢底石を敷く
(底がメッシュ状になっているプランターの場合、鉢底石は不要)
③プランターに培養土を入れる
④培養土に「元肥(肥料)」が入っていない場合は、肥料を分量通りに入れる
鉢底石を入れる場合は、ネットに入っているものを使うと便利です。
また、肥料を加える際は、プランターの底まで入れてよく混ぜるようにしましょう。
4-4.【STEP4】苗を植える
プランターの土作りが完成したら、苗を植えます。
②苗をポットの土を崩さないように取り外す
③苗の底で根が絡まっている場合は優しく取り外す
④①の穴に苗を入れる
複数の苗を植え付ける場合は、20cm〜50cm程度の間隔をあけます。
大きく成長する品種の場合は間隔を大きくしておきましょう。
上記の図のように、間隔を開けて植えてきます。
例えば中型のプランターなら苗は2〜3つ、大型なら3〜5つ程度が目安です。
4-5.【STEP5】土をかけて水やりをする
植え付けの後は、たっぷり水をあげます。
コツとしては、次の2点です。
①根元にやさしく水をかける
②プランターの底から水が流れ出るほどたっぷりと水やりをする
植え付け直後にたっぷりの水をあげることで、土と苗がしっかりと馴染みます。
水やりの時はベランダの排水溝に余った水を流さないようにしましょう。
排水溝は上下階のベランダで繋がっているからです。
上の階の人が排水溝に一気に水を流すと、下の階の人がベランダで洗濯物を干していた場合に洗濯物に水がはねてしまうこともあります。
苦情が寄せられてしまうこともあるので、排水溝には水を流さないように気をつけておきましょう。
5.初心者でも失敗しない育て方のコツ2つ
無事にプランターに苗を植え付けたら、いよいよ家庭菜園の栽培がスタートです。
「ベランダ家庭菜園は初めてだから、ちゃんとできるか不安」という人も安心してください。
初心者でも次の2つのコツさえ押さえておけば、上手に育てることができますよ。
②追肥を忘れない
それぞれについて詳しくお話していくので、ぜひ栽培の参考にしてください。
5-1.水やりのタイミングを間違えない
家庭菜園を成功させるには、水やりのタイミングが重要になります。
具体的には次の通りです。
・土の表面が白っぽく乾いてきたら水をやる
・水やりの時間は季節によって違う。春や秋は午前10時頃まで、夏は朝夕の涼しい時間帯に行う
家庭菜園を始めると「枯れないように」と、どうしてもたくさん水をあげたくなってしまいますよね。
ですが、水をあげすぎると土が蒸れた状態になり、根腐れや病害虫の発生を招いてしまいます。
栽培方法で水やりが「土が乾いてから」とされている場合、手で土を触るなどして確認する必要があります。
特にマンションの場合は日当たりが悪いケースも多いので、一般的には1日1回の水やりが目安でも、日があまり当たらない場所では2日に1回で良いこともあるからです。
また、日中に水やりをしてしまうと、葉や根が焼けてしまう原因になるため、注意が必要です。
5-2.追肥を忘れない
苗を植える際に「元肥」を混ぜたり、もしくは培養土に肥料が入っていましたね。
しばらくはそのままで良いのですが、苗が成長したら「追肥」を施すことを忘れないようにしましょう。
追肥は、元肥の流出を補い、苗の成長をさらに後押しするために行います。
追肥は次の通り2種類ありますので、自分が使いやすいタイプを選んでください。
・徐々に効果が出てくる
・1〜3ヶ月に1回与える
・効果がすぐに出る
・1〜2週間に1回与える
固形肥料はじっくりと効いてくるので、月に1回〜3ヶ月に1回程度で十分です。
一方、液体肥料は手軽で即効性がありますが、効果がすぐに途切れるので、1〜2週間に1回程度のペースで与えなければなりません。
追肥を施す手間やタイミングを考慮して、自分がやりやすい方を選ぶと良いでしょう。
6.家庭菜園をベランダで行う際のトラブルと解決法を伝授!
実際に家庭菜園を始めてみると、誰でもさまざまな壁に当たります。
そこで、家庭菜園を行う上でよくあるマイナートラブルと、その対処法をご紹介していきましょう。
②プランターの底が熱くなる
③洗濯物に土が付く
④ご近所からの苦情が寄せられる
あらかじめ、よく起こるトラブルと解決法を知っておくことで、いざという時に落ち着いて対処できます。
ぜひ参考にしてくださいね。
6-1.虫が発生したら防虫ネットで対策しよう
家庭菜園をやっていると、プランターに虫が発生することがあります。
虫が発生する原因はさまざまですが、外から自然にやってきてしまうことも多いでしょう。
野菜に直接被害を及ぼすのは、主に次の通りです。
・アブラムシ
・カメムシ
・ハムシ
・バッタ
これらの害虫は、葉や実だけでなく、根まで侵食することもあります。
野菜の成長の妨げになるので注意しなければなりません。
対策としては、防虫ネットを使用することが効果的です。
【防虫ネット】
防虫ネットを適当な大きさにカットし、プランターに被せて使用します。薬剤を使わないので野菜や人間にも安全な防虫対策です。
虫の中には「益虫」もいます。テントウムシやクモ、カマキリなどです。
これらの益虫は害虫を食べるため、野菜を育てる手助けになってくれます。
すべての虫が害を及ぼすわけではないことを覚えておきましょう。
6-2.プランターの底が熱くなる場合は、スノコやウッドデッキを敷こう
ベランダがコンクリートの場合、太陽の照り返しによりプランターの底が熱くなってしまうことがあります。
プランターの底が熱くなると内部の温度が上がり、根腐れや病害虫発生の原因になってしまうため、対策をしなければなりません。
おすすめの対策は、次の2つです。
◎プランターの下にすのこを敷く
◎ベランダにウッドデッキを敷く
どちらも、プランターの下を木製の物にすることで、熱の上昇を抑えるための方法です。
ただ、ウッドデッキを敷く方法は費用が高額になりやすいので、手軽かつ費用を抑えたい場合は、すのこを敷く方法が一番おすすめです。
6-3.洗濯物に土が付くのを避けるために防虫ネットを設置しよう
家庭菜園を行っているベランダで洗濯物を干していると、土が付いてしまうことがあります。
せっかく洗った洗濯物が汚れてしまうと、とても残念な気持ちになりますよね。
原因は、主に次の2つです。
◎ベランダが狭く洗濯物を干す場所とプランターが近い
◎風で土が飛んでしまう
ベランダの広さを変えることはできないので、土が飛ばないようにするしかありません。
そこでおすすめなのが、「6-1.虫が発生する」でもご紹介した防虫ネットです。
防虫ネットをプランターに被せれば、土が外に飛びません。次にお話するトラブルの対処法にもなるのでおすすめです。
6-4.ご近所からの苦情が寄せられる前に防虫ネットを設置しよう
家庭菜園をベランダで行っていると、ご近所から苦情が寄せられてしまうこともあります。
・土が飛んでくる
・虫が湧いている
上記のような苦情が寄せられないためには、「6-1.虫が発生する」「6-3.洗濯物に土が付く」でも紹介した防虫ネットを活用しましょう。
そして、防虫ネットを付けた上で、隣のベランダの近くにプランターを配置しないなどの配慮も必要です。
7.まとめ
いかがでしたか?家庭菜園をベランダで始めたい人に向けて、最初に確認すべきことや準備するもの、おすすめの品種、注意点などを説明してきました。
最後にこの記事をまとめましょう。
◎家庭菜園をベランダで始める前に確認することは5つ
①日当たり
②風通し
③設置スペース
④マンションの利用規約
⑤品種
◎ベランダ家庭菜園におすすめの品種は次の7つ
①ナス
②ピーマン
③ラディッシュ
④リーフレタス
⑤バジル
⑥小松菜
⑦枝豆
◎初心者でも失敗しない家庭菜園の始め方は5STEP
【STEP1】プランターを選ぶ
【STEP2】プランターを設置する
【STEP3】プランターに土を入れる
【STEP4】苗を植える
【STEP5】土をかけて水やりをする
◎初心者でも失敗しないベランダ家庭菜園のコツは2つ
①水やりのタイミングを間違えない
②追肥を忘れない
◎家庭菜園をベランダで行う際の注意点は4つ
①虫が発生する
②プランターの底が熱くなる
③洗濯物に土が付く
④ご近所からの苦情が寄せられる
以上になります。
家庭菜園をベランダで成功させるには、抜かりない準備と品種に合わせた栽培方法を守るとことが必要です。
この記事をお読みになったあなたがベランダでの家庭菜園を満喫し、苗の成長を楽しむことはもちろん、毎日採れたての野菜を食べられるような楽しい毎日を過ごせることを願っています。