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大損!?雨の日に除草剤散布がダメな理由|効果抜群の天気と条件を解説

「雨の日に除草剤を撒いても効果はあるの?」
「雨の日が続いていて、いつ除草剤を撒いたらよいのか判断できない」

雑草を処理するために除草剤を散布したくても、雨のタイミングでは効果が失われるのではないかと心配になりますよね。

ご心配の通り、雨の最中やこれから強い雨が降るタイミングでは、除草剤を散布しても十分な効果が得られません。
除草剤が雨に流されて、植物や土壌に吸収されないからです。

せっかく購入した除草剤が無駄になってしまうと、お金も労力も損をしてしまいます。

除草剤の効果をしっかりと得るには、「数日間雨が降らないタイミング」で散布するのが最も効果的です。

とはいえ、スケジュール的に雨の日でも散布せざるを得なかったり、思いがけず散布後に雨が降ってきてしまうことはあるでしょう。
ここで注目したいのは、「除草剤の種類によっては多少の雨でも効果を得られる場合がある」ということです。

ただし、雨のときに除草剤を散布して効果を得るためには、使用する除草剤の種類に応じて、許容範囲となるタイミングを見極める必要があります。
また、除草剤の選択や使用方法について正しく理解しておくことも欠かせません。

そこでこの記事では、以下について詳しく解説します。

▼除草剤の種類と雨との関係性
▼【除草剤のタイプ別】散布するのに最適な天気のタイミング
▼雨に強い除草剤
▼除草剤の選び方
▼除草剤の効果をしっかりと得るために守るべきポイント
▼除草剤を散布した後に雨が降って効果が心配なときにやるべきこと

この記事を読むことで、「除草剤の効果と雨の関係」が理解でき、「雨との兼ね合いでいつ除草剤を撒けばよいのか」が判断できるようになります。
また、除草剤の選び方や使い方といった、効果を得るために守るべき基本的なポイントも確認できます。

「除草剤を撒きたいけれど雨が…」という心配をスッキリと解消し、一度の散布でしっかりと除草効果を得るために、ぜひ最後までお読みください。

【この記事の執筆者の保有資格】
・農薬管理指導士
・雑草インストラクター
年間を通して1万平米以上の敷地の雑草を管理している経験を踏まえて解説します。

この記事の目次

1. 除草剤を散布する際は基本的に雨の日を避けた方がよい

除草剤を散布するのに最適なタイミングは、「雨が降っていないとき」です。

これは、雨の最中やこれから雨が降るタイミングで除草剤を散布すると、薬剤が流されてしまうからです。
除草剤が雨に流されると、以下のような問題が起こります。

・植物や土壌に薬剤が吸収されず、除草効果が得られない
・除草剤が他の場所に流されることによって、目的とは違う植物が枯れたり、川などを汚染してしまう

そのため、狙った雑草を確実に枯らし、周囲の環境に悪影響を与えないようにするためには、雨が降らないタイミングで除草剤を散布するのが理想的なのです。

一方で、除草剤の種類によっては、多少の雨であれば効果を得られる場合もあります。
具体的には、「小雨程度ならOK」、「散布後1時間経てば降ってもOK」という除草剤が存在します。

やむを得ず雨のタイミングで除草剤を散布せざるを得ないのであれば、除草剤の種類と雨との関係を確認し、許容範囲を見極めることが大切です。

2. 雨のときに散布できるかどうかは除草剤の種類による

除草剤の種類には主に以下の2つがあり、どちらの種類を使用するかによって効果と雨の関係性が変わります。

・葉茎処理型(液剤):葉や茎に液剤をかけ、そこから除草成分を吸収させて枯らす
・土壌処理型(粒剤):土に粒剤を撒き、根から除草成分を吸収させて枯らす

そのため、「雨のときに散布できるかどうか」にも違いがあります。

葉茎処理型
(液剤)
土壌処理型
(粒剤)
雨の最中の散布 NG 小雨ならOK
雨が降りそうなときの散布 降り始めるまでの時間次第 小雨ならOK
雨上がりの散布 葉が乾いていればOK OK(むしろおすすめ)
小雨とは「数時間続いても雨量が1mmに達しないくらいの雨」

気象庁は、小雨をこのように定義しています。

「雨量1mm」とは、外にコップを置いておくと1時間に1mmの深さまで溜まる程度の雨で、体感としては以下のようになります。

・傘がなくても我慢できる
・地面は湿るが植物への水やりは別途必要になる
・屋外イベントを中止するほどではない

小雨は、この雨量1mmよりも弱い雨ということになります。

それぞれの理由について、解説していきます。

2-1.【雨の最中】葉茎処理型(液剤)はNG、土壌処理型(粒剤)は小雨ならOK

まず、雨が降っている最中に除草剤を散布することはできるのかどうか、確認していきましょう。

■葉茎処理型(液剤)の場合

雨の最中には散布できません。

葉茎処理型(液剤)は、葉や茎が乾いている状態で使用する必要があります。
葉や茎が濡れていると薬剤が吸収されず、効果を得られないからです。

また、雨が降っているときに散布しても、薬剤はすぐに流れ落ちてしまいます。

■土壌処理型(粒剤)の場合

小雨程度であれば散布することが可能ですが、強い雨であれば散布できません。

強い雨では除草剤が他の場所に流れていってしまうため、効果が得られなくなります。
しかも、流れた先で目的とは違う植物を枯らしてしまったり、近くに河川がある場合にはそこへ流入してしまう恐れもあるのです。

そのため、小雨であってもその後雨が強くなりそうな場合には、散布しない方が安全です。

2-2.【雨の前】液剤は降り始めるまでの時間次第、粒剤は小雨ならOK

これから雨が降りそうなときに除草剤を散布することはできるのかどうか、確認していきましょう。

■葉茎処理型(液剤)の場合

使用する除草剤で規定された時間を経過した後に雨が降るのであれば、散布することが可能です。

葉茎処理型(液剤)の除草剤では、散布した除草剤が乾く前に雨が降ってしまうと、薬剤が流れ落ちてしまうために効果が得られません。
逆にいえば、「除草剤が乾いてから」雨が降る分には問題がないのです。

散布した除草剤が乾くまでの時間は商品によって異なり、6時間程度というものから3日間というものまで様々です。
また中には、1時間後に雨が降っても効果を得られるという除草剤もあります。

そのため、使用する除草剤の取扱説明書をよく確認し、規定された期間は雨が降らないタイミングを選んで散布する必要があります。

■土壌処理型(粒剤)の場合

小雨程度であれば散布することが可能ですが、強い雨であれば散布できません。

雨の最中の散布と同様に、強い雨では除草剤が他の場所に流れていってしまうため、効果を得られないばかりか周囲の環境に悪影響を与える危険性があります。

2-3.【雨のあと】液剤は葉が乾いていればOK、粒剤はOK

雨上がりで雑草や土が濡れている状態で除草剤を散布することはできるのかどうか、確認していきましょう。

■葉茎処理型(液剤)の場合

葉や茎が濡れている状態では、散布できません。

葉や茎が濡れていると薬剤が吸収されず、効果を得られないからです。
雨上がりに散布する場合には、葉や茎が乾くまで待つ必要があります。

■土壌処理型(粒剤)の場合

散布することが可能で、しっかりと効果を得ることができます。

雨で土が湿っている状態でも、薬剤の吸収に支障はありません。
むしろ、乾いた土よりもよく吸収されるため、おすすめのタイミングだといえます。

3.【除草剤のタイプ別】散布するのに最適な天気のタイミング

除草剤の種類と雨との関係を踏まえて、散布するのに最適な天気のタイミングを確認しておきましょう。

最適なタイミングで散布すればしっかりと除草効果を得ることができ、再散布が必要になって手間やコストがかかるのを防ぐことができます。

3-1. 葉茎処理型(液剤)なら「2~3日雨が降らなさそうなとき」

葉茎処理型(液剤)は、葉や茎が乾いていて、散布後にも薬剤が乾くまでの間は雨が降らないというタイミングで使用するのがベストです。

つまり、以下のステップを踏むための時間を確保する必要があるのです。

前述したように、散布後雨を避けるべき期間は1時間から3日間というものまで様々ですが、最も一般的なのは6時間程度です。

雨の後1日かけて葉や茎が乾燥したら、翌日に除草剤を散布し、その後少なくともその日一杯を乾燥時間に充てるとすると「2日間」、万全を期して丸一日乾燥させるのであれば「3日間」は雨の降らないタイミングで散布すると、しっかりと除草効果を得ることができます。

3-2. 粒剤(土壌処理型)なら「1~2日雨が降らないか小雨程度のとき」

太陽光発電所で除草剤を使用している様子

土壌処理型(粒剤)は、雨が降らないか、薬剤が流されてしまわない程度の小雨というタイミングで散布するのがベストです。

散布後は、薬剤が土に吸収されてしまえば、雨が降っても大丈夫です。
ただ、粒剤が吸収されるまでの速度は除草剤の種類や使用量・土の乾燥状態などによって異なり、取扱説明書にも明記されていないケースがほとんどです。

目安としては、薬剤が吸収されやすいように土をしっかりと湿らせた状態で散布し、その後1~2日は雨が降らない状態だと安心です。
ただし、この日数は除草剤の種類などによって異なるため、実際には粒剤が溶けているかどうかを目視できるのがベストです。

小雨では、散布前に土に水を撒くという作業を省くことができますが、思いがけず雨の勢いが増して薬剤が他の場所へ流されるということがないように注意が必要です。

4. 散布後1時間経てば降ってもOK!雨に強い除草剤

葉や茎にかける液剤タイプの除草剤の中には、散布後1時間経てば雨が降っても効果を得られるというものがあります。

液剤タイプでは薬剤が乾燥する前に雨が降ってしまうと効果が得られないのですが、散布してから乾燥までのスピードを上げる技術を採用することによって、1時間後には薬剤の吸収が済むように作られているのです。

代表的な商品をご紹介しますので、雨の心配をしないで散布したいという方は参考にしてください。

4-1. ラウンドアップマックスロード(日産化学株式会社)

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ラウンドアップマックスロードは、活性成分の吸収力を高めることによって、散布してから1時間後に雨が降ったとしても確かな効果を発揮するという除草剤です。

また、植物の活性が低いために除草剤が効きにくいとされる低温時や、植物に朝露がついている状態で散布してもしっかりと枯らすことができるため、好きなタイミングで作業をすることが可能になります。

ラウンドアップマックスロードは、農作物にも使用できる「農耕地用」除草剤であり、希釈して使用するタイプと原液のまま散布できるタイプを選べます。

4-2. カダン除草王シリーズ ザッソージエース(フマキラー株式会社)

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カダン除草王シリーズ ザッソージエース除草王は、独自処方の最新除草成分が素早く浸透するため、散布後1時間の雨でも流れてしまうことなく安定した効果を発揮するという除草剤です。

カダン除草王シリーズ ザッソージエースは、適用が道路や庭などの雑草に限定された「非農耕地用」の除草剤で、原液のまま散布するタイプの商品です。

4-3. タッチダウンIQ(シンジェンタジャパン株式会社)

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タッチダウンIQは、独自の界面活性剤の効果によって除草成分が速やかに浸透するため、散布後1時間で雨が降っても効果を発揮するという除草剤です。

タッチダウンIQは、農作物にも使用できる「農耕地用」除草剤であり、希釈して使用するタイプの商品です。

5. まずは目的に合った除草剤を選ぼう!除草剤の種類と特徴

除草剤の効果をしっかりと得るためには、雨のタイミングを気にする以前に、目的に合った種類を選ぶことが大切です。

そのために、除草剤の種類と特徴を確認しておきましょう。

前述したように、除草剤の種類には「葉茎処理型(液剤)」と「土壌処理型(粒剤)」の2つがあり、それに加えて双方の特徴を兼ね備えた「ハイブリッドタイプ」というものも存在します。

各種類による違いは、以下のようになります。

除草剤は大きく分けて、液体タイプと粒状タイプに分かれます。
また、最近は液体タイプと粒状タイプの良い効果を掛け合わせたハイブリットタイプもあります。

除草剤は雑草に対して、どんな効果を求めるかにより使い分ける必要があります。
3つのタイプの違いを下の表で確認しましょう。

特徴/除草剤のタイプ 茎葉処理型
(液剤)
土壌処理型
(粒剤)
ハイブリッド
(茎葉+土壌)
仕組み
用途(目的) ・雑草を今すぐ枯らしたい
・除草後に植物を植えたい
・雑草を枯らしたい
・雑草を新たに生やしたくない
・雑草を今すぐ枯らしたい
・雑草を新たに生やしたくない
・除草の手間と人件費を減らしたい
効果的な雑草の背丈 100cm程度まで 2-30cm程度まで 2-30cm程度まで
効果が出るまでの時間 数日(すぐに枯れる) 1週間程度(徐々に枯れる) 数日(すぐに枯れる)
効果の持続性 持続性なし
(これから生える雑草には効果なし)
3−6ヶ月程度 3−6ヶ月程度

それぞれの特徴について、解説していきます。

5-1.液体タイプ(茎葉処理型)の除草剤の特徴

液体タイプの除草剤は、効果が現れるのが早いため「今生えている雑草を枯らしたい!」という方におすすめです。

液体タイプはさらに次の2つのタイプに分かれます。

接触型:薬剤がかかった部分だけに効果
移行型:薬剤が吸収されて根まで枯れさせる

接触型の液体除草剤は、薬剤がかかった部分のみに効果が発揮されます。
効果は即効性がありますので、ピンポイントですぐに除草したいという方におすすめです。

商品によって異なるものの、およそ数日で雑草を枯らすことができます。また、散布する際土に落ちた薬剤はすぐに分解されて除草効果を失うため、周囲の植物やこれから生えてくる植物を枯らすことはありません。

そのため、「今生えている雑草をすぐに枯らしたい」、「除草後に他の植物を植えたい」というケースに適しています。

移行型の液体除草剤は、薬剤が葉や茎から吸収されて根まで枯れさせます。
繁殖力旺盛な地下茎植物などにも移行型が効果的です。

液体除草剤で雑草が枯れるまで

このように強雑草相手でも、1週間程度でカラカラに枯らすことができます。

5-2.粒状タイプ(土壌処理型)の除草剤の特徴

粒状タイプの除草剤は、効果がすぐに現れるわけではありませんが「雑草を新たに生やしたくない」という場所での使用がおすすめです。

粒状タイプは土に染み込むことで、時間をかけてじっくりと効果を発揮します。
雨に流されて、思いも寄らない場所に影響してしまうこともありますので、周囲に畑などがない場所で使用するようにしましょう。

また、あらかじめ雑草を予防したいという場所に撒くのも効果的です。
雑草が生える前に散布すれば、効果が持続して発芽を防いでくれます。

5-3.ハイブリットタイプの除草剤の特徴

ハイブリットタイプの特徴は、液状タイプ+粒状タイプの両方の効果があることです。

今生えている雑草にすぐに効くのと同時に、成分が地面に染み込み長時間雑草を抑制することができます。

雑草選びに迷ったら、雑草予防から雑草退治まで幅広くカバーしてくれるハイブリットタイプを選ぶことをおすすめします。

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除草剤の中には、特定の植物を選択的に枯らすというものもあります。枯らしたい雑草の種類が明確な場合には、選択性除草剤を使用してもよいでしょう。

庭に生えている雑草の種類について知りたい方は、次の記事をご覧ください。

記事タイトル:庭の雑草の種類一覧!効果的な除草方法と雑草対策を徹底解説【DIY対応】
記事URL :https://midoris.jp/garden-weed-type/

6. 除草剤の効果をしっかりと得るために守るべきポイント

目的に合った除草剤を選んだら、「正しい方法で」散布しましょう。

除草剤の効果がみられないと思ったら散布方法を誤っていた、というケースは意外と多いものです。

ここでは、正しい使用方法のうち、「しっかりと除草効果を得るため」に大切になるポイントをご紹介します。

それぞれの内容について、解説していきましょう。

6-1. 取扱説明書の内容を確実に守って散布する

まず、最も重要で欠かせないことは、使用する除草剤の取扱説明書をよく確認するということです。
そして、その内容を確実に守って散布してください。

取扱説明書には、使用量や濃度・回数・方法・注意点など、除草剤を安全に使用し効果を得るために必要な内容が書かれています。また、その内容は商品によって異なります。

そのため、使用する商品固有の情報をよく確認しなければ、十分な効果を得ることができません。
そればかりか、安全が損なわれる危険性もあるのです。

6-2. 適切な量・濃度で散布する

除草剤には、最大限効果を得るために必要な使用量・濃度が決められています。
取扱説明書に記載された量と濃度に従って散布しましょう。

もったいないからといって定められた量・濃度よりも少なくすると、除草効果を得られずに再散布が必要になり、かえってコストがかかるという羽目になるかもしれません。

6-3. ムラなく均一に散布する

植物に除草成分をしっかりと吸収させるために、ムラなく均一に散布するようにしましょう。

液剤は、葉全体にまんべんなく散布します。
粒剤は、目的の範囲全体にムラなく撒いてください。

広い範囲に散布する場合には、噴霧器や散粒機を使用すると、楽に均一化できます。

6-4. 散布後の薬剤が取れてしまわないように注意する

散布した薬剤が吸収されないうちに取れてしまうと、除草効果を得られません。
以下のような点に注意しましょう。

【液剤の場合】
・散布した後の雑草には触らないようにする
・取扱説明書に定められた期間は雨が降らないタイミングで散布する

【粒剤の場合】
・雨風が強いときには散布しない

6-5. 希釈する場合は綺麗な水を使用する

これは液剤を使用する上での注意点ですが、希釈が必要な場合には綺麗な水を使用しましょう。

葉茎処理型の除草剤には、土に落ちた段階で分解されて除草効果がなくなるという特徴があります。
そのため、泥水などの土が混ざった水で希釈すると、除草成分が分解されて散布する前に効果がなくなってしまうのです。

7. 除草剤を散布した後に雨が降って効果が心配なときにやるべきこと

ここまで、雨のタイミングを見極めて除草剤を散布する必要性についてご説明してきましたが、思いがけず天気が変わって散布後に雨が降ってしまったという場合もあるかもしれません。

実際、私たちミドリスにも「除草剤を撒いた後、雨が降ったらどうなりますか?」という質問をたくさんいただきます。

効果が得られないのではないかと心配になったときには、まず落ち着いてしばらく待ちましょう。
そして、取扱説明書に示された効果発現期間を過ぎても明らかに効果がない場合には、再散布を検討してください。

7-1. 取扱説明書に示された効果発現期間までは待つ

除草剤を散布した後に雨が降ってしまい、効果が心配になったとしても、すぐに再散布するのはやめましょう。
取扱説明書に示された「この位で効いてきます」という効果発現期間が過ぎるまでは、様子をみてください。

除草剤の効果が出る速さは、気象条件や散布方法、対象となる植物の種類などによって異なる場合があります。
そのため、一定期間は様子をみてみないと、効果なしと判断することはできません。

先走って再散布してしまうと、本来必要がなかった作業になる可能性があり、手間とコストがかかってしまいます。
また、除草剤の種類によっては土壌に負担をかけることも考えられます。

7-2. 効果がないことがわかったら「正しい方法で」再度散布する

取扱説明書に示された効果発現期間を過ぎても明らかに効果がなく、規定された使用回数の上限に達していない場合には、再散布をしましょう。

その際に注意すべきことは、再度取扱説明書をよく確認し、「正しい方法で」散布するということです。

除草剤の効果が得られなかった原因は、雨ではなく散布方法にあった可能性も否定できないからです。

除草剤の正しい使い方について次の記事をご覧ください。

除草剤の使い方|雑草を本気で枯らす散布方法をプロが解説

8.ミドリスが販売する除草剤と噴霧器(散布機)をご紹介

この章では、おすすめの除草剤を紹介します。

噴霧器と散布機は、除草剤の効果を発揮させる重要なアイテムです。

解説した記事がありますのでぜひご覧ください。

除草剤の噴霧器(散布機)|種類の違いやと目的にあった選び方を解説

雑草を素早く枯らす液体除草剤(茎葉処理型)はや効き

はや効きは、散布後に雑草を素早く枯らす除草剤です。
農地では使用できませんので、お気をつけ下さい。

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液体除草剤散布用噴霧器(蓄圧式)

おすすめの噴霧器を紹介します。

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雑草を長期間(最大6ヶ月)抑える土壌処理型除草剤「ネコソギメガ粒剤2」

ネコソギメガ粒剤は大容量でネコソギシリーズの中でも人気商品です。

液体除草剤で雑草を枯らして、集草後に散布することで、次生えてくる雑草を長期間抑えることができます。

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粒剤除草剤散布用の散粒器

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9. 除草剤を散布した後のことも考えよう

除草剤の効果を最大限に得るために、散布のタイミングと雨との兼ね合いを考えることはとても大切です。
ただしそれだけでは不十分で、「取扱説明書を遵守した正しい方法で」散布することが最大のポイントになります。

この記事で解説した内容を参考に、目的に合った除草剤を選択し、最適な天気のタイミングかつ正しい方法で散布することで、綺麗な土地を手に入れてください。

そして、雑草を処理する際には、その後の土地の管理をどうしていくかについても考えましょう。
なるべく手間をかけずに綺麗な状態を維持していくためベストな方法は何か、ということです。

私たちがおすすめしている雑草対策をいくつか紹介します。
気になる方は紹介している記事をご覧ください。

お庭のおしゃれな雑草対策6選|失敗しない選び方とDIYの費用を解説お庭のおしゃれな雑草対策6選|失敗しない選び方とDIYの費用を解説 お庭の雑草対策11選|初心者向けに費用と手間をプロが徹底解説

9-1.おしゃれで手間要らず!防草シート+砂利

防草シートと砂利の組み合わせは次の5つのメリットがあります。

「防草シート」と「砂利」のお互いのデメリットを補うので防草効果が高い
耐久性が高くなる(劣化しにくい)
様々な種類から砂利(タイル・レンガ)を選んでおしゃれにデザインできる
お庭の維持管理コストがほとんど発生しない
砂利(砕石)雑草が生えても簡単に抜くことができる

ポイントを押さえておけば、DIYでも簡単に施工することができます。

検討する方はぜひ次の記事をご覧ください。

記事タイトル:防草シートと砂利|おすすめの理由と選び方、DIY施工の注意点を解説【写真付き】
記事URL:https://midoris.jp/anti-weed-sheet-gravel/

9-2.グランドカバープランツ「クラピア」でお庭を彩る!

クラピアS2の満開写真

クラピアのメリットは次の通りです。

成長速度が速く、あっという間にきれいな緑が広がる
背が高くならない植物で密集しているため、雑草が生える隙間がない
踏まれることでより緻密になる
種をつけずに太陽と水と土の栄養で繁殖するため、管理がとてもしやすい

クラピアを検討する方はぜひ次の記事をお読みください。

記事タイトル:クラピアとは?お庭の雑草対策で大注目!芝生より綺麗なグランドカバー
記事URL:https://midoris.jp/kurapia/

9-3.グランドカバーの王様「タマリュウ」でお庭を常緑に!

ミドリスの玄関前のタマリュウ

タマリュウをおすすめする理由は次の通りです。

常緑のため1年中綺麗な緑のお庭を維持したい方におすすめ!
管理が簡単なので、園芸初心者でも簡単に育てることができる
他の植物に比べて強く、病気になりにくいので失敗する可能性が低い
日光が当たらない場所で植物を諦めていた方におすすめ!

ただ、人に踏まれると枯れてしまうので、お庭の一部に植えたり、飛び石を設置して人が歩くスペースを作ることでタマリュウと共存することができます。

タマリュウが気になる方は次の記事をご覧ください。

記事タイトル:タマリュウとは?基本的な特徴と植え方、育て方を写真付きで徹底解説
記事URL:https://midoris.jp/tamaryu/

9-4.お庭を緑にしたいけど、管理は嫌な人は「人工芝」がおすすめ!

芝生やクラピア、タマリュウなどのグランドカバープランツは綺麗ですが、定期的な管理をしなければなりません。
毎日忙しい人はなかなか管理ができない場合もあります。

そんな場合は、人工芝がおすすめです。
人工芝は次のメリットがあります。

お庭を緑にできる
植物で行う管理は一切必要ない
DIYで施工することができる

人工芝について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読み下さい。

お庭で人工芝を選ぶ6つの理由|導入前の注意点とデメリットを解説

まとめ

この記事では、以下について詳しく解説しました。

◎除草剤を散布する際、基本的には雨の日を避けた方がよい
・除草剤を散布するのに最適なタイミングは、「雨が降っていないとき」
・一方で、除草剤の種類によっては、多少の雨であれば効果を得られる場合もある
・やむを得ず雨のタイミングで除草剤を散布せざるを得ないのであれば、除草剤の種類と雨との関係を確認し、許容範囲を見極めることが大切

◎除草剤の種類と雨との関係性

葉茎処理型(液剤) 土壌処理型(粒剤)
雨の最中の散布 NG 小雨ならOK
雨が降りそうなときの散布 降り始めるまでの時間次第 小雨ならOK
雨上がりの散布 葉が乾いていればOK OK(むしろおすすめ)

◎【除草剤のタイプ別】散布するのに最適な天気のタイミング

◎散布後1時間経てば降ってもOK!雨に強い除草剤

・ラウンドアップマックスロード(日産化学株式会社)
・カダン除草王シリーズ ザッソージエース(フマキラー株式会社)
・タッチダウンIQ(シンジェンタジャパン株式会社)

◎除草剤の種類と特徴

特徴/除草剤のタイプ 茎葉処理型
(液剤)
土壌処理型
(粒剤)
ハイブリッド
(茎葉+土壌)
仕組み
用途(目的) ・雑草を今すぐ枯らしたい
・除草後に植物を植えたい
・雑草を枯らしたい
・雑草を新たに生やしたくない
・雑草を今すぐ枯らしたい
・雑草を新たに生やしたくない
・除草の手間と人件費を減らしたい
効果的な雑草の背丈 100cm程度まで 2-30cm程度まで 2-30cm程度まで
効果が出るまでの時間 数日(すぐに枯れる) 1週間程度(徐々に枯れる) 数日(すぐに枯れる)
効果の持続性 持続性なし
(これから生える雑草には効果なし)
3−6ヶ月程度 3−6ヶ月程度

◎除草剤の効果をしっかりと得るために守るべきポイント

・使用する除草剤の取扱説明書をよく確認し、その内容を確実に守って散布する
・取扱説明書に記載された量と濃度に従って散布する
・目的の範囲全体に、ムラなく均一に散布する
・散布した薬剤が吸収されないうちに取れてしまわないように注意する
・液剤を使用する際、希釈が必要な場合には綺麗な水を使用する

◎除草剤を散布した後に雨が降って効果が心配なときにやるべきこと

・ 取扱説明書に示された効果発現期間までは、再散布をせずに様子をみる
・取扱説明書に示された効果発現期間を過ぎても明らかに効果がなく、規定された使用回数の上限に達していない場合には、再散布をする

除草剤の効果を最大限に得るためには、目的に合った除草剤を選択し、最適な天気のタイミングかつ正しい方法で散布することが大切です。

2 COMMENTS

Jay 元木

芝生に除草剤を散布してからどの位の期間でペット(犬)を遊ばす事が出来ますか?

返信する
ミドリス編集部

コメントありがとうございます。
ご使用される除草剤によって異なります。
「土壌処理型」の粒状のものは散布後は粒が地面に残っています。液体の茎葉処理型は、葉っぱにかかった部分だけ効果を発揮し、地面には効果が残りません。
ただ、除草剤がついた葉っぱを食べてしまうと、体調不良になる可能性は0ではありません。
確実なのは、ご使用される予定の商品のメーカーに確認していただくことです。
メーカーでも土壌処理型と茎葉処理型どちらも販売していることがありますので、具体的な商品名までお伝えいただくと良いかと思います。

大切なワンちゃんを守るための記事も公開しております。
ぜひご覧ください。
https://midoris.jp/herbicide-dog/

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