防草シートと砂利の組み合わせをご検討中の方、ちょっと待ってください!
この組み合わせは一般的な方法ですが、誤った方法で導入すると失敗して雑草が生えてしまいます。
実際に私たちに「失敗して雑草が生えてしまいました、どうすればいいですか?」というご相談が寄せれます。
防草シートと砂利の組み合わせは相性がすごく良いですが、「正しい資材」と「正しい施工方法」で行わないと、すぐに雑草が生えて失敗してしまいます。
今回は、20万平米以上の防草シート敷設実績があるミドリスメンバーが監修し、以下の点を紹介します。
・防草シートと砂利の組み合わせがおすすめな5つの理由
・絶対に抑えておくべき3つの注意点
・DIYで施工する手順
この記事で実践的な部分まで紹介しておりますので、ご検討中の方はぜひご一読ください!
防草シートの基本から詳しく知りたい方は次の記事からご覧ください。
防草シートとは|雑草対策の効果と利用するメリット・デメリットを解説この記事の目次
1.防草シートと砂利(砕石)の組み合わせがおすすめな5つの理由
写真のお庭は「防草シート」と「砂利」をベースに組み合わせたお庭です。
この章では、防草シートと砂利の組み合わせをおすすめする5つの理由を記載します。
おすすめの理由①「防草シート」と「砂利」のお互いのデメリットを補うので防草効果が高い
防草シートと砂利を組み合わせることで防草効果を高くすることができます。
・砂利が防草シートの劣化原因である「紫外線」防ぎ、をシートを長持ちさせることができる。
・砂利単体では雑草が生えやすいが、防草シートを併用することで防草効果を最大限発揮することができる。
この2つの理由により、高い防草効果を維持することができます。
ただ、砂利部分に溜まった土埃に雑草の種が付いて発芽することもあります。
その場合は、簡単に抜くことができるので、抜いてあげましょう。
おすすめの理由②耐久性が高くなる(劣化しにくい)
防草シート単体の場合、丈夫なものでも10年前後で劣化をします。
しかし、この組み合わせは防草シートの劣化原因である「紫外線」を砂利がシャットアウトすることで、劣化を極端に遅らせることができます。
このように砂利が紫外線をブロックします。
砂利が無いと防草シートに紫外線が直接当たるので、劣化が早くなります。
そのため、防草シートと砂利の組み合わせは、長い期間雑草対策として活躍できる組み合わせです。
おすすめの理由③様々な種類から砂利(タイル・レンガ)を選んでおしゃれにデザインできる
防草シートの上に敷く砂利は様々な種類の砂利から選ぶことができます。
・家への侵入路には、「防犯砂利」を敷く
・おしゃれな「化粧砂利」でデザイン性を確保できる
・タイルやレンガを組み合わせておしゃれなデザインにできる
このように、それぞれの方の好みや希望にあった商品を選ぶことができます。
おすすめの理由④お庭の維持管理コストがほとんど発生しない
防草シートと砂利の組み合わせは管理コストが非常に安く済みます。
他の雑草対策をする場合、次のような維持コスト(ランニングコスト)が発生します。
・防草シートだけの場合、劣化による新製品の購入
・植物を植える場合、肥料購入や手入れにかかる時間
・除草剤管理の場合、散布の手間、除草剤の定期購入
このようなものが管理コストになりますが、防草シートと砂利の場合は一度施工すれば、頻繁に管理コストが発生するものではありません。
定期的に砂利部分に生えてくる雑草を簡単に抜くだけです。
そのため、マイホームでお庭にかける時間が限られている方などにおすすめです。
おすすめの理由⑤砂利(砕石)雑草が生えても簡単に抜くことができる
前述しましたが、防草シートと砂利の組み合わせは雑草が生えても簡単に抜くことができます。
砂利の下に防草シートがあれば、根は土部分に根を張ることができないので、簡単に抜くことができます。
防草シートが無いと、土部分まで根を貼り、抜くのが難しかったり、途中で切れてしまうことが多々あります。
2.絶対に抑えておくべき!防草シート+砂利(砕石)の組み合わせ3つの注意点
この章では、防草シートと砂利の組み合わせで絶対に押さえておくべきポイントを3つ紹介します。
導入前に必ず理解しておきましょう。
注意点①安価な防草シートを使うと失敗して雑草が生える
私たちミドリスのメンバーが今まで20万平米以上、防草シートの施工をしましたが、廉価品を使用するとすぐに雑草が生えてしまいます。
品質の悪いシートは安価で手に入れることができます。
しかし、物には相場というものがあり、安いのには理由があります。
「安かろう悪かろう」の通り、格安の防草シートには「その代わり耐久性も低い」という理由があるのです。
次の画像は高耐久の「ザバーン240G」と廉価品のアップ写真です。
ザバーンは繊維が密になっていますが、廉価品のシートは編み込んであるだけです。
廉価品の場合は、ほつれて劣化をしやすいので、結果的にすぐに雑草が生えてしまいます。
このように雑草が生えてしまうと、もうやり直ししかありません。
前章で記載した通り「やり直しには多くの費用」がかかります。
この点を理解して、しっかりと高耐久のシートを選びましょう。
注意点②防草シートの施工で失敗すると雑草が生える
防草シートの施工で失敗すると簡単に雑草が生えてきます。
・防草シート同士の重ねしろが少なく、隙間から雑草が生える
・敷地の端とシートに隙間があり雑草が生える
この2点がよくある失敗となります。
この写真は防草シートの重ね部分から一直線に雑草が生えた様子です。
シート同士の重ねしろが少ないと上の写真のように永遠と隙間から雑草が生えてきます。
このように失敗してしまうと、「やり直し」ということになり、多くの費用が発生します。
砂利を一時的に撤去して、防草シートを剥がすとなると大変な作業です。
誤った方法でシートを敷いてしまうとやり直しにかかる大きなコストが降りかかります。
そのため、必ず正しい導入方法で実施しましょう。
注意点③.夏場に暑くなる
砂利の特性として、猛暑などの時に熱くなってしまいます。
これはコンクリートやアスファルトにも同じことが言えます。
事前に「夏場は暑くなる」と理解しておけば、デメリットに感じない方も多いと思います。
もし、猛暑でもお庭で遊びたい方などは比較的温度が下がる「グランドカバープランツ」や「人工芝」がおすすめです。
3.お庭で防草シート+砂利(砕石)をDIYで施工する6つの手順
この章では防草シート+砂利の施工方法の6手順を紹介します。
STEP1.今生えている雑草を除草剤で完全に枯らす
防草シートを敷く前に除草剤で「今生えているを枯らす」ことが重要です。
雑草を処理しないことで、次のデメリットがあります。
・雑草により防草シートが浮いて見栄えが悪くなる。
・雑草が成長してシートを突き破る可能性がある。
このようなデメリットがあるので、失敗する可能性を低くするために、今生えている雑草は必ず枯らしましょう。
除草剤は「茎葉処理型除草剤(液体タイプ)」で枯らしましょう。
生えている雑草を素早く枯らすことができます。
日程の余裕があれば、晴れの日が3日続く日などに行うと、最大限効果を発揮することができます。
STEP2.枯らした雑草を集草する
雑草が枯れたら、草刈り機や手鎌で綺麗に刈って集草しましょう。
刈った草が残っていると、シートが浮いてしまう場合があります。
また、可能な限り鍬などで雑草の根っこも除去することをおすすめします。
そうすれば、ゴミ袋で処分する場合も簡単に運搬することができます。
STEP3.お庭全体を簡単に整地する
集草が終わったら、敷地を簡単に整地しましょう。
凸凹の土地にシートを敷くと、シートも凸凹して見栄えが悪くなります。
また、もともと雑草が多い土地で根っこまで抜くと、土が沈んで凹凸が大きくなります。
綺麗に仕上げるために、レーキなどを使って整地をしましょう。
STEP4.防草シートを敷設する
防草シートは次の3ステップで敷きます。
1.端から敷いていく
敷地の端をにピッタリでシートを切ると、砂利の重みでシートが動き、端に隙間が生まれます。
そのため、次の写真の通り最低でも「10cm程度」を立たせて防草シートを敷きましょう。
この写真のようにシートを立てておけば、隙間から雑草が生える心配も少なくなります。
立たせたシートは、砂利を入れたあと、カッターで切れば綺麗に仕上がります。
カッターで綺麗に切ったままだと、期間が経つにつれて隙間などができて雑草が生えてしまいます。
そのため、コーキングをしておけば隙間が大幅に減るのでおすすめです。
2.防草シート固定ピン仮止め程度に打つ
シートを仮止めしていきます。
上に砂利が乗りますので、仮止め程度で十分です。
また、ホームセンターでコンクリートブロックを購入して重石として使い、すぐに砂利を乗せれば、ピン無しで施工することができます。
そうすれば、ピンの数を節約できることに加え、シートが飛ばされる心配もなくなります。
3.重ね代を15cm確保する
重ねしろは必ず15cm以上確保しましょう。
重ねしろが少ないと、雑草が生えてきて大変な思いをすることになります。
特に砕石を入れた後では、やり直すのが本当に大変です。
確実に15cm以上確保して敷いていくようにしましょう。
2m幅のシートを使うことで、重ねる部分が減り、シートのロスを減らすことができます。
お庭のサイズが2m幅でも問題なければ、おすすめです!
STEP5.砂利を入れて均す
お好みの砂利を投入してレーキなどで均しましょう。
砂利の量は、おそらくあなたが思っている以上に必要となります。
余っても困るので、まずは予定の半分程度の砕石を入れて、どれくらい使用したかを計算して、購入数量を決めることが無駄なく仕上げるコツです。
そのため、砂利は慎重に入れるようにしましょう。
ズレると隙間から雑草が生えてしまいます。
STEP6.飛び石やタイルを設置する
タイルは砂利とほぼ同時のタイミングで問題ありません。
砂利の上にタイルをしてしまうと、人がタイルに乗った重みで動いてしまいます。
そのため、タイルや飛び石は防草シートの上にぴったり置きましょう。
4.防草シートと砂利をDIY施工する際に必要なものリスト
防草シートと砂利のDIY施工で準備するもの | |
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資材 | 目的 |
防草シート | 敷くため |
砂利 | 敷くため |
タイル・飛び石・レンガ | おしゃれにデザインするため |
コンクリートブロック | シートを敷く際に重石として使うため |
防草シート用固定ピン | ブロックを使用しない場合、仮止めで使用するため |
レーキ | 敷く前の地面均しと砂利均しに使用するため |
ハンマー | ピンを打つため |
除草剤 | 今生えている雑草を枯らすため |
ジョウロ | 除草剤を散布するため |
ゴミ袋 | 枯れた雑草を捨てるため |
軍手 | 全ての作業時に使用するため |
鍬 | 雑草を根まで取り除くため |
5.ミドリスおすすめの防草シートはデュポン社の「ザバーン」
ザバーンはアメリカの「デュポン社」が製造している防草シートです。
デュポンは全世界で6万人以上の大企業です。
デュポン社が製造する「ザバーン」は日本の公共事業等でも多数の導入実績があり、防草シート市場の中で抜群の知名度を誇ります。
私たちミドリスでは20万平米以上の防草シートの施工実績がありますが、品質と価格の総合的観点から、一番コストパフォーマンスが良い商品であると考えています。
ザバーンの特徴は次の通りです。
・4層構造で、1本一本が太い繊維なので強度が強い。
・透水性が優れているので雨(水)が通りやすい。
・高い強度と伸び率なので、砂利の沈下や路盤の変形を防止できる
・特殊な加工により、紫外線に曝されても長期間使用でき、砂利下では半永久的に効果が期待できる。
このような特徴があるため、おすすめしております。
ザバーンについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひご覧ください。
販売サイトは以下の通りです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事は大きく分けて次の3つの点を解説しました。
・防草シートと砂利は相性が良く、雑草対策として優れている
・防草シートと砂利は、資材選定と施工方法が重要
・施工の手順6ステップ
記事を読んだあなたは、もう綺麗に施工できる準備は整っていると思います。
あとは、この記事で紹介した手順で実際に施工するだけです。
あなたが綺麗に施工して雑草に悩まないおしゃれなお庭を実現することを願っております。