「低木のシンボルツリーの選び方は?」
「低木のシンボルツリーのおすすめは?」
低木のシンボルツリーとは、目安として樹高1.5m未満程度のものを言います。
1.5mというのはあくまでも目安なので数字にこだわる必要はなく、自分の身長程度か少し低いくらいのものが「低木」として楽しめるでしょう。
低木のシンボルツリーは圧迫感がないので、限られたスペースや玄関先に置きたい人に人気がある種類です。
ただ、低木のシンボルツリーはたくさんの種類があるので、一体何を選んだら良いのか迷ってしまいますよね。
地植えしたシンボルツリーは一度植えると簡単には動かせないので、事前に吟味して選ぶことが重要です。
そこで押さえておきたいのが、低木のシンボルツリーを失敗なく選ぶための3つのポイントです。
②育つ環境
③手入れのしやすさ
上記のポイントについて事前にじっくり考えてから樹種を選ぶようにすると、実際に植えてから「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性が極力少なくなります。
さらに、低木のシンボルツリーは植えただけで終わりではありません。
家のシンボルとして長く美しい姿を保つためには、植える時や育てる際のポイントを押さえておく必要があるのです。
この記事では、低木のシンボルツリーの選び方や、種類別に厳選した17選のおすすめ紹介、さらに植える際や植えた後のお手入れについて、網羅的に解説していきます。
◎おすすめの低木シンボルツリー17選
◎低木のシンボルツリーを植える際の注意点
◎低木のシンボルツリーを長く楽しむためのポイント
この記事を最後までお読みになれば、低木のシンボルツリーの選び方やおすすめを知り、あなたに合ったものを選ぶことができます。
さらに、植え方や育て方のポイントも知り、シンボルツリーを長く楽しむことができるでしょう。
あなたが自分の家のアクセントに最適な低木のシンボルツリーを選び、今よりもセンス溢れる空間に仕上げられることを願っています。
低木ではなく、一般的なシンボルツリーについて解説した記事もあります。
ぜひあわせてお読みください。
この記事の目次
1.低木のシンボルツリーを選ぶポイント3つ
冒頭でもお話した通り、低木のシンボルツリーを失敗なく選ぶためには、次の3つのポイントを押さえておくことが大切です。
②育つ環境
③手入れのしやすさ
上記のポイントについてさらに詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
1-1.樹木のジャンル
低木のシンボルツリーを選ぶ際は、まず樹木のジャンルを決めましょう。
ジャンルは次の通りです。
低木シンボルツリーのジャンル | |
落葉 | 秋の終わり頃になると葉が紅葉し、落ちる。 春になると再び新しい葉が出てくる (例)コデマリ、ドウダンツツジ ◎紅葉を楽しみたい人におすすめ |
常緑 | 秋になっても落葉せず、一年中緑を楽しめる (例)アセビ、シャクナゲ ◎一年中緑を楽しみたい人におすすめ |
果樹 | 食用可能な実をつける樹木 (例)イチジク、ブラックベリー ◎実を収穫して味わいたい人におすすめ |
先に低木のシンボルツリーをどのように楽しみたいかを決めてから、ジャンルを選んでくださいね。
低木のシンボルツリーを植えようと考えている人で、家が寒冷地にある人は、育てられる樹種が限られることを覚えておきましょう。
樹木に限らず植物全般に言えることですが、植物は霜や雪、強い北風などに弱く、過酷な環境下では育つことができません。
そのため、耐寒温度が低く外でも越冬できるような「寒冷地向き」の樹種を選ぶ必要があるのです。
本記事では寒冷地向けの低木のシンボルツリーもご紹介しています。詳しくは「6.寒冷地の低木のシンボルツリー4つ」で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
1-2.育つ環境
育つ環境に合っているかどうかも、選ぶ基準になります。
なぜなら、シンボルツリーが育てる土地の環境に合っていないと、どんなに丁寧にお世話をしても、枯れてしまう可能性が高くなってしまうからです。
例えば、地中海沿岸が原産地のオリーブの木は霜や凍結に弱く、積雪が見られる北海道、東北、甲信越地方での栽培は不向きだとされています。
絶対に不可能ではありませんが、越冬を成功させるには室内に移動させることが必要です。
一方、秋冬に収穫を迎えるクランベリーの木は暑さに弱く寒さに強いので、暖かい地方では生育が悪くなってしまいます。
樹木の種類によって生育に適した環境が異なるので、選んだ樹種が自分の家の気候や気温などに適しているかを事前に確認しておきましょう。
1-3.手入れのしやすさ
低木のシンボルツリーを選ぶ際は、手入れのしやすさも重要なポイントです。
せっかく選んだシンボルツリーも手入れに手間がかかりすぎてしまうと、負担が大きくなり、手入れ自体も続かなくなってしまいます。
例えば、落葉樹は秋の終わり頃に葉が落ちるので落ち葉の清掃が必要です。
果樹タイプの樹種は、小まめに収穫をしないと実が落ちて潰れて、鳥や小動物、虫などを引き寄せてしまうので、意外と手間がかかります。
また、樹形を整えたり翌年も花を咲かせるためにはシンボルツリーの剪定が必要です。
生長が早い樹種だと剪定の頻度も多くなってしまいます。
例えばイチイの木のように、頻繁に実が落ちて一定の樹形を保たないと見た目が悪くなるものは、元々植物の世話が好きな人やマメな性格の人以外は避けた方が良いでしょう。
剪定が必要ない、もしくは頻度が少ない樹種とは、自然に生長した形でも美しく見える種類です。
例えば、次のような樹種がおすすめです。
▼ジンチョウゲ(沈丁花)
・自然樹形で丸く整いやすい
・剪定しなくても翌年も花を咲かせる
▼ムラサキシキブ(コムラサキ)
・自然樹形で形が整う
※枝が伸びてきた場合は適宜剪定が必要
▼キンカン
・剪定なしでも枝が暴れない
※枝葉が混み合った場合は実の収穫後に剪定が必要
上記のように、剪定の頻度が少ない樹種を選ぶと、手入れに手間がかかりません。
2.【ジャンル別】シンボルツリーの低木のおすすめ17選
ここからは、低木のシンボルツリーのおすすめを17選ご紹介していきます。
常緑、落葉、果樹、寒冷地の4つのジャンルに分けてご紹介するので、自分に合ったものをチェックしてみてください。
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
常緑 | ・ジンチョウゲ ・ソヨゴ ・カルフォルニアライラック ・コニファー ・ソテツ |
落葉 | ・アナベル ・マルバノキ ・ドウダンツツジ ・ロウバイ |
果樹 | ・ブルーベリー ・ブラックベリー ・ユスラウメ ・キンカン |
寒冷地 | ・ナツハゼ ・ニシキギ ・ハコネウツギ ・マサキ |
次からは、各ジャンルごとに詳しく説明していきます。
樹木の特徴や育て方などを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
3.常緑の低木のシンボルツリー4つ
常緑の低木シンボルツリーは、一年中緑を楽しめることが魅力です。
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
常緑 | ・ジンチョウゲ ・ソヨゴ ・カルフォルニアライラック ・コニファー ・ソテツ |
今回は、たくさんある中からおすすめを4つご紹介していきます。
気になるものは、ぜひチェックしてみてください。
3-1.香りも楽しめる「ジンチョウゲ」
ジンチョウゲは上品な香りが特徴です。開花すると花びらの外側が薄いピンクで、内側が白色の花色になります。
虫がつきにくく、低木シンボルツリーの中では比較的お手入れが簡単。初めての低木シンボルツリーにおすすめです。
日光を好むので、日当たりの良い場所に植えるようにしてください。剪定は、花が咲き終わった5月中旬頃に行います。
樹高 | 0.3〜1.5m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 花が終わったら行う ※冬の剪定は避ける |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | -5度程度 |
生育地域 | 東北地方南部まで |
3-2.明るい雰囲気を醸し出す「ソヨゴ」
ソヨゴは常緑樹の中でも、爽やかで明るい雰囲気を楽しめると人気の樹種です。赤い実がつくこともあり、洋風やシンプルな外観の家によく似合います。
【ソヨゴの実】
ソヨゴは耐寒性や耐暑性が高く、育てやすいのが特徴です。
半日陰でも十分育ちますが、西日が強く当たる場所は生育環境に不向きですので注意しましょう。
剪定時期は新芽がつく前の、2~3月頃がおすすめです。
樹高 | 0.3〜1.5m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 花が終わったら行う ※冬の剪定は避ける |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | ー |
生育地域 | ※東北以南〜九州地域 |
3-3.新緑と青紫のバランスが美しい「カリフォルニアライラック(セアノサス)」
新緑の葉と青紫の花が美しいコントラストを魅せる、人気の樹種です。
花は小花が集まった可憐な印象で、洋風の家によく似合うでしょう。
日なたを好むので、日当たりの良い場所に植えましょう。
ただ、対暑性が高くはないので、夏の強い日差しは避けるようにしてください。
剪定時期は、花が咲き終わる6月頃に行います。
樹高 | 0.3〜1.5m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 花が終わったら行う ※冬の剪定は避ける |
種類 | 常緑、落葉の2つの種類がある |
耐寒温度 | -10度〜-5度 |
生育地域 | 九州〜東北 |
3-4.とんがり型が可愛い「コニファー」
コニファーはとんがり型が可愛らしい、常緑低木です。
形からイメージできる通り、クリスマスツリーとしても人気があります。
ヨーロッパが原産なので、欧米や北欧風の住宅にマッチするでしょう。
コニファーはマツ科・スギ科・ヒノキ科などの常緑樹の総称なので、1つだけではありません。
世界中で500以上の種類、数万の品種があるとも言われていて、さまざまな種類のカラーが楽しめます。
微妙に色合いの違う品種の中から、お気に入りの一本を探し出すのも楽しみの一つでしょう。
剪定は、3〜4月頃に行うのがおすすめです。
樹高 | 0.5〜20m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 3〜4月頃 |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | 0度 |
生育地域 | 東北南部以南 |
3-5.渋い見た目がカッコいい!日本古来から愛される「ソテツ(蘇鉄)」
ソテツは、今存在する植物の中でもイチョウと並び、最も原始的な植物の一つです。
日本でははるか昔よりお庭に植えられ愛されている植物です。
写真は、筆者が沖縄旅行の際に撮影した「首里城」のソテツです。
年間で数センチしか成長しないため、非常にゆっくりとした成長スピードです。
管理の手間が非常に少ないのが魅力の一つです。
お庭に植えることで和風の雰囲気を出すこともできれば、一方で南国風の雰囲気も醸し出します。
樹高 | 0.3〜5m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 4〜5月頃 |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | 5度 |
生育地域 | 関東以南の暖かい地域 |
4.落葉の低木のシンボルツリー4つ
落葉の低木シンボルツリーは、紅葉や落ち葉、季節の移り変わりを楽しめることが魅力です。
今回は、たくさんある中からおすすめを4つご紹介していきます。
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
落葉 | ・アナベル ・マルバノキ ・ドウダンツツジ ・ロウバイ |
気になるものはぜひチェックしてみてください。
4-1.花色の移ろいを楽しむ「アナベル」
アナベルは、アジサイの仲間の落葉性低木です。アメリカアジサイ、セイヨウアジサイとも呼ばれます。
耐暑性も耐寒性も強く、初心者でも育てやすい品種だと言えるでしょう。
6月〜 7月に大きな白い花を咲かせます。
咲き初めはグリーン、咲き進むと白くなり、終わり頃にまたグリーンになるため、花の色の変化を楽しめることが醍醐味です。
剪定は、花が咲き終わったら7月下旬頃までに終わらせましょう。
ただし、アナベルは有毒なので、花や葉を誤って口にしたりしないよう注意してください。
樹高 | 1〜2m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 7月下旬頃まで |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | ー |
生育地域 | 日本全国 |
4-2.ハート型の葉がキュート「マルバノキ」
マルバノキはベニマンサクとも呼ばれ、ハート型の葉が可愛らしい人気の樹木です。
春の若葉は緑色、秋の紅葉では赤いハート型を眺めることができます。
【マルバノキの葉】
マルバノキで特に目を惹くのは、秋の紅葉期。
落葉樹は一般的に、春頃、新芽と同時に花が咲きますが、マルバノキは秋の落葉時期に花を咲かせます。
濃淡のある赤色の葉と、えんじ色の小さな花が織りなす美しさは、一度目にすると虜になる人も多いでしょう。
樹高 | 1.5m |
日当たり | 耐陰性があるため、日陰でも育つ ※日当たりが良い方が色濃く紅葉する |
剪定時期 | 自然樹形で形が整う |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | ー |
生育地域 | 関東以南 |
4-3.秋の紅葉は圧巻「ドウダンツツジ」
出典:楽天市場
ドウダンツツジは、春には白いすずらんのような花を咲かせますが、秋には真っ赤な紅葉を見せてくれる樹木です。
【ドウダンツツジの春の花】
出典:楽天市場
日なたを好むので、日当たりが良い場所か半日陰の場所が最適です。
日陰に植えてしまうと花が付きにくいほか、紅葉の色づきも良くありません。
病害虫に強く育てやすい樹種ですが、夏に翌年のつぼみを付けるので5〜6月頃に剪定を行いましょう。
樹高 | 1〜2m |
日当たり | 日なた、半日陰 |
剪定時期 | 6〜7月頃 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -25度 |
生育地域 | 日本全国 |
4-4.冬に咲く花の代名詞「満月ロウバイ」
出典:楽天市場
満月ロウバイは、冬に花を咲かせる樹種です。
1月〜2月の初春に黄色い花が咲き、その後に葉が出てきます。
耐寒性も耐暑性も強く、丈夫で育てやすいため、昔から庭木として人気があります。
半日陰でもたくさん花を咲かせます。
剪定は11月〜12月、または2月〜3月に行いましょう。
樹高 | 2〜4m |
日当たり | 半日陰でもOK |
剪定時期 | 11月〜12月、2月〜3月 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -15度 |
生育地域 | 関東以西 |
5.果樹の低木のシンボルツリー4つ
果樹の低木シンボルツリーは、実が成る様子や味わいを楽しめることが魅力です。
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
果樹 | ・ブルーベリー ・ブラックベリー ・ユスラウメ ・キンカン |
今回は、たくさんある中からおすすめを4つご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
5-1.繊細な樹形と育てやすさが人気の秘密「ブルーベリー」
出典:楽天市場
ブルーベリーは、すらっと上に伸びた繊細な樹形が人気の樹種です。
病害虫に強く、育てやすさも抜群です。
ブルーベリーは品種によって樹高が異なります。
低木としておすすめしたいのは、樹高や約1.5m程度の「サザンハイブッシュ」。
ただ、サザンハイブッシュは耐寒性が低いため、関東以北での生育は不向きです。
日当たりを好みますが、夏の強い日差しは避けるようにしましょう。
剪定は年2回で、1月〜2月と8月〜9月です。
樹高 | 1.5〜3m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 1月〜2月、8月〜9月 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -30度〜-10度 |
生育地域 | 日本全国 |
5-2.調理方法が豊富「ブラックベリー」
出典:楽天市場
ブラックベリーは甘酸っぱい風味が特徴で、生食はもちろん、ジャムや料理にも使えます。
品種によって樹形が異なるので、庭のスペースやイメージに合ったものを選ぶようにしてください。
果樹の中でも病害虫が付きにくく育てやすいのですが、トゲがあるので小さな子どもやお年寄りがいる家庭は怪我に気をつけましょう。
心配な場合は、トゲ無し品種を選ぶのがおすすめです。
樹高 | 1〜2m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 12月〜2月、7月上旬 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -10度 |
生育地域 | 東北以南 |
5-3.ジャムや果実酒に!「ユスラウメ」
出典:楽天市場
ユスラウメは梅や桜に似た花が咲き、初夏に真っ赤な小さい果実を実らせます。
風味は酸味と甘みが混ざった味わいで、ジャムや果実酒、漢方薬として親しまれることも多い果実です。
淡紅色の花が咲く「赤実系」と、純白の花が咲く「白実系」の2種類があるので、好みのものを選ぶと良いでしょう。
【ユスラウメの花】
樹高 | 1〜1.5m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 12月〜3月 ※強剪定の必要なし |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -20度 |
生育地域 | 日本全国 |
5-4.皮ごと食べられる「キンカン」
出典:楽天市場
キンカンは、甘酸っぱくほろ苦い味わいが特徴の果実です。
ほろ苦いとは言え、甘みがあるため、子どもでも好んで食べることも多いでしょう。
病害虫が付きにくく、育てやすいのも魅力です。
寒さに弱く、-5℃以下になると枯れる可能性が高くなります。
そのため、関東以北で育てる場合には、地植えでの生育は難しいでしょう。
樹高 | 1〜2m |
日当たり | 日なたを好む |
剪定時期 | 3月〜5月 ※強剪定の必要なし |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | -5度 |
生育地域 | 関東以西 |
6.寒冷地の低木のシンボルツリー4つ
植物を育てるのには、積雪がなく暖かい環境の方が適しています。
だからこそ、寒冷地でシンボルツリーを育てる場合には耐寒性が強い樹種を選ばなければなりません。
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
寒冷地 | ・ナツハゼ ・ニシキギ ・ハコネウツギ ・マサキ |
今回は、寒冷地におすすめの樹種を4つご紹介していきます。
ぜひ参考にしてください。
6-1.四季折々の表情が魅力「ナツハゼ」
出典:楽天市場
ナツハゼは、季節によって花や実を楽しめる樹種です。
初夏はオレンジ色の花、秋には青い実と赤色に紅葉した葉を眺めることができます。
ブルーベリーの仲間なので、果実はジャムや果実酒に加工されることが多いです。
【ナツハゼの実】
出典:楽天市場
丈夫で育てやすく、日なたから半日陰で育ちます。
強いて言えば乾燥に注意し、土が乾いていたらたっぷりと水をあげましょう。
生長が遅いので剪定もほとんどいりません。
横には広がらず、すっと上に伸びる樹形なので、狭い場所でも育てられます。
樹高 | 〜1.5m |
日当たり | 日なた〜半日陰 |
剪定時期 | ほとんど不要 ※気になった時だけで良い |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -10度 |
生育地域 | 日本全国 |
6-2.世界三大紅葉「ニシキギ(カミソリノキ)」
出典:楽天市場
ニシキギは世界三大紅葉の一つとも称されるほど、真っ赤に色づく紅葉が特徴です。
枝に翼の様なものがあり、個性的で、和風の家に良く似合います。
初夏にクリーム色の花を咲かせ、秋には赤い実をつけます。
季節に応じて表情が変わるのも見どころだと言えるでしょう。
【ニシキギの実】
出典:楽天市場
剪定はほとんど不要で、数年に一度の落葉期に透かし剪定をするだけで十分です。
樹高 | 2〜3m (伸びすぎてきたら剪定して高さを抑えることが可能) |
日当たり | 日なた〜半日陰 |
剪定時期 | ほとんど不要 ※数年に一度の落葉期 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | ー |
生育地域 | 北海道〜九州 |
6-3.1株で3色の華やかさ!「ハコネウツギ」
出典:楽天市場
ハコネウツギは、初夏に白色の花を咲かせると、次第にピンク、赤色と色づきを変化させていきます。
1株で3色の花色を楽しめるのは、ハコネウツギならではの魅力でしょう。
さらに秋には黄色い紅葉も楽しむことができます。
出典:楽天市場
寒さに強いだけでなく、潮風にも強いのがポイント。
海のそばに住んでいる人でも育てられるシンボルツリーです。
樹高 | 2〜5m |
日当たり | 日なた〜半日陰 |
剪定時期 | 12月〜3月、5月〜7月 |
種類 | 落葉 |
耐寒温度 | -15度 |
生育地域 | 北海道南部〜九州 |
6-4.一年中葉が緑色!「マサキ」
出典:楽天市場
マサキは、一年中美しい緑色の葉を楽しめる樹種です。
明るい緑色で丸みを帯びた葉形は、寒い時期が長い寒冷地にとって、貴重な存在でもあります。
寒冷地ではほとんどが秋冬に葉を落とし、枝だけになり、寒々しい印象が残ります。
そのような環境の中でマサキをシンボルツリーにすると、庭や家全体が明るくなり、華やかな雰囲気を楽しめるでしょう。
生長スピードが早いので、生垣にもピッタリです。
樹高 | 1〜5m |
日当たり | 日なた〜半日陰 |
剪定時期 | 3〜6月、9月〜10月 |
種類 | 常緑 |
耐寒温度 | ー |
生育地域 | 北海道北部を除く日本全国 |
7.低木のシンボルツリーを植える際の注意点4つ
自分の庭に合ったお気に入りの低木のシンボルツリーを見つけたら、植える際の注意点も押さえておきましょう。
シンボルツリーは一度植えたらなかなか移動できないので、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前に注意点を把握しておくことが必要です。
低木のシンボルツリーを植える際の注意点は、次の4つです。
②果樹の場合は玄関先には植えない
③事前に日当たりが適度にあるかをチェックする
④駐車場の増設やリフォーム予定がある場所には植えない
それぞれについて詳しく解説していくので、シンボルツリーを植える際の参考にしてください。
7-1.落葉樹の場合は落ち葉が迷惑にならない場所に植える
落葉樹は秋になると葉を落とすので、落ち葉が迷惑にならない場所に植えるようにしましょう。
例えば、道路や隣の家の敷地に落ち葉が散ってしまう場所は避けるべきです。
また、自宅の敷地内であっても、玄関先や駐車場付近は落葉樹を植えるのには適していません。
落ち葉で足を滑らせる危険もあるため少しでも放置することができず、清掃が大変になってしまうからです。
落葉樹の場合は、公共の場所や隣家、玄関、駐車場近くの場所を避けて植えるようにしましょう。
7-2.果樹の場合は玄関先には植えない
果樹の場合も同様に植える場所には気を配らなければなりません。
特に玄関先には植えないようにする必要があります。
果樹の場合は落葉樹よりも注意が必要で、実が落ちることだけでなく、落ちた実が潰れて地面やコンクリートを汚してしまう可能性があるからです。
また、果樹の甘い匂いに誘われて虫や鳥が寄りつく可能性も高いので、玄関先に植えてしまうと汚れや危険が伴うこともあるので注意しましょう。
他にも、落葉樹と同様、駐車場や隣家、道路などの近くに植えることは避けた方が無難です。
7-3.事前に日当たりや風通しが適度にあるかをチェックする
シンボルツリーを植える場所を決める際は、事前に日当たりや風通しが適度にあるかをチェックしましょう。
樹種にもよりますが、ほとんどの樹種が適度な日当たりや風通しを好みます。
植物が生育するのにもっともおすすめなのは、午前中に日当たりがよくなる東側、もしくは南側の場所です。
南 | 朝、昼、夕と一日を通して日が良く当たる |
東 | 朝、昼に良く日が当たる |
西 | 夕方に西日が強く当たる |
北 | ほとんど日が当たらず、湿気も溜まりやすい |
西側も不可能ではありませんが、西日や日差しに強い樹種を選ぶようにしましょう。
北側は一般的に日当たりが悪く湿気が溜まりやすいので植物の生育には不向きですが、樹木の場合は日陰を好むものも多いです。
耐陰性が強い樹種を選ベば、育てることができます。
7-4.駐車場の増設やリフォーム予定がある場所には植えない
シンボルツリーは、駐車場の増設やリフォーム予定がある場所には植えないようにしましょう。
シンボルツリーは、一度地植えをしてしまうと簡単には動かせません。
何度も植え替えるのは体力的に負担が大きいだけでなく、樹木にとっても大きなストレスがかかり、最悪1回の植え替えでも枯れます。
今後工事をする予定がある場所には、シンボルツリーを植えないようにする必要があります。
8.低木のシンボルツリーをより綺麗に保つ手入れ方法2つ
低木のシンボルツリーをより綺麗に保つためには、次の2つの手入れが必要です。
②病害虫対策を行う
シンボルツリーを植えてからも上記のような手入れを行うことで、より綺麗に保つことができるでしょう。それぞれ詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
8-1.適宜剪定を行う
シンボルツリーを美しく保つには、適宜剪定を行う必要があります。
木の剪定は、樹形を整えたり、翌年に綺麗な花を咲かせるために必要な工程です。
ただ、剪定は木の枝を切ることなので、少なからず樹木に負担が生じます。
そのため、適切な時期に適切な方法で剪定を行う必要があります。
剪定には太い枝を切り落として全体を小さくする「強剪定」と細い枝や不要な枝を取り除く程度の「弱剪定」があります。適切な時期は次の通りです。
強剪定 | 弱剪定 | |
常緑樹 | 4月〜6月 | 9月〜10月 |
落葉樹 | 11〜2月 | 3〜4月 9月〜10月 |
果樹の場合は、12月〜2月にかけて、余計な枝を切り落とす作業を行います。
剪定の方法にもコツがあります。主に次の3つです。
・枝は根元から切る
・芽がある場合は芽のすぐ上で切る
・外側についている芽を残して切る
木に負担をかけすぎないよう、気を配りながら剪定していきましょう。
8-2.病害虫対策を行う
果樹は病害虫が付きやすいので、病害虫対策を施すことが必要です。
何もせずに放っておくと、害虫により樹木が病気になるだけでなく、触れてしまった人間にアレルギー反応が出る可能性もあります。
病害虫対策は、自分で行うか、業者に依頼する方法があります。
業者に依頼する場合は、大きさにもよりますが、1本当たり1,600円〜8,000円程度が相場です。
自分で行う場合は通販やホームセンターなどで樹木用の殺虫剤や殺菌剤を購入して散布します。
殺虫剤や殺菌剤は、噴霧器を使うと便利です。
散布する際は周囲に人がいないことを確認して、自分もしっかり防護して行うようにしましょう。
9.まとめ
いかがでしたか?低木のシンボルツリーの選び方やおすすめの品種などについて詳しく解説してきました。
最後にこの記事をまとめましょう。
◎低木のシンボルツリーを選ぶポイント3つ
①樹木のジャンル
②育つ環境
③手入れのしやすさ
◎低木のシンボルツリーのおすすめ17選は以下の通り
樹木の種類 | おすすめのシンボルツリー |
常緑 | ・ジンチョウゲ ・ソヨゴ ・カルフォルニアライラック ・コニファー ・ソテツ |
落葉 | ・アナベル ・マルバノキ ・ドウダンツツジ ・ロウバイ |
果樹 | ・ブルーベリー ・ブラックベリー ・ユスラウメ ・キンカン |
寒冷地 | ・ナツハゼ ・ニシキギ ・ハコネウツギ ・マサキ |
◎低木のシンボルツリーを植える際の注意点は次の4つ
①落葉の場合は落ち葉が迷惑にならない場所に植える
②果樹の場合は玄関先には植えない
②事前に日当たりが適度にあるかをチェックする
②駐車場の増設やリフォーム予定がある場所には植えない
◎低木のシンボルツリーをより長く楽しむためのポイントは次の2つ
①適宜剪定を行う
②病害虫対策を行う
以上になります。
低木のシンボルツリーは、選び方のポイントをしっかり押さえ、植え方や育て方を事前に把握しておけば、初心者でも上手に育てることができます。
この記事を参考に自宅の土地環境や雰囲気にピッタリのシンボルツリーを選び、あなたの家がさらに華やかになることを願っています。