「どんな種類があるのかな?」
「ユッカって自分でも育てることができるのかな?」
あなたはこのような疑問をお持ちではないでしょうか。
ユッカは多くの種類が流通している大人気の観葉植物です。
また、育てるのが簡単なので初心者の方にもおすすめの種類です。
今回は、そんな人気の観葉植物「ユッカ」(青年の木)の種類17戦と基本情報や育て方を、観葉植物販売店のミドリスが徹底的に解説します。
【この記事でわかること】
・ユッカの基本的な特徴
・ユッカの種類17選(人気品種、レア品種、超激レア品種)
・室内での育て方(お手入れカレンダー付き)
・屋外の地植えで管理する方法
・屋外の鉢植えで管理する方法
・水挿しと挿し木での増やし方
・枯れる原因6つ
・ユッカに関するよくある質問
このように、非常に詳しく解説します。
長くなるので、写真をたくさん入れながら説明をしています。
この記事を読めば、ユッカの基本的な情報がわかり、どんな種類があり、どんな育て方をすればいいのかを実践レベルで理解することができるでしょう。
「とにかく種類をまず見たい!」という方は下の画像からどうぞ!
この記事の目次
- 1.観葉植物のユッカ(青年の木)とは?基本的特徴
- 2.観葉植物で人気のユッカ(青年の木)の種類17選
- 2-1:ユッカ エレファンティペス(青年の木)(ギガンティア):代表品種で「ユッカといえばエレファンティペス」と言われるほど定番の種類
- 2-2.ユッカ ロストラータ:放射状に伸びる葉っぱと太い幹が人気の種類【地植え可能】
- 2-3.ユッカ グロリオサ(アツバキミガヨラン):太く尖った葉っぱが特徴の人気種類【地植え可能】
- 2-4.ユッカ アロイフォリア(千寿蘭):アロエに似ているユッカでレア品種【地植え可能】
- 2-5.ユッカ デスメティアーナ:冬になると葉っぱの色が赤紫に変わるレア品種【地植え可能]
- 2-6.ユッカ リギダ:美しいシルバーブルーの葉っぱを持つ人気種類【地植え可能】
- 2-7.ユッカ フィリフィラ:濃緑で固く尖った葉っぱと太い幹が人気の品種【地植え可能】
- 2-8.ユッカ グロリオサ バリエガータ:人気のグロリオサの斑入り品種
- 2-9.ユッカ エラータ:ふわふわとした不思議な糸が葉っぱに付くレア品種【地植え可能】
- 2-10.ユッカ カルネロサーナ:濃緑で大きな葉っぱと太い幹、不思議な糸が魅力のレア種類【地植え可能】
- 2-11.ユッカ ブレビフォリア(ジョシュアツリー):放射状に広がる葉っぱがシンプルで人気のレア品種【地植え可能】
- 2-12.ユッカ ウィップレイ:細いシルバーブルーの葉っぱが人気のレア品種【地植え可能】
- 2-13.ユッカ グラウカ(ソープウィード):幹立ちせず葉っぱが放射状に成長するレア品種
- 2-14.ユッカ・フィラメントーサ・ゴールデンソード:明るい黄色の葉っぱに斑入りが特徴の種類【地植え可能】
- 2-15.ユッカ ファクソニアーナ:国内の流通がほとんど無く非常に高価なレア品種【地植え可能】
- 2-16.ユッカ リネアリフォリア:葉っぱが極細のレア品種【地植え可能】
- 2-17.ユッカ ケレタロエンシス:数十万での取引される超激レアSSR品種
- 3.ユッカ(青年の木)の育て方:鉢植えの室内編
- 4.ユッカ(青年の木)を地植えで管理する際のポイント4つ
- 5.ユッカ(青年の木)を屋外の鉢植えで管理する際のポイント4つ
- 6.ユッカ(青年の木)の水挿しと挿し木での増やし方
- 7.ユッカ(青年の木)が病気や管理不足で枯れる理由6つ
- 8.ユッカのよくある質問
- まとめ
1.観葉植物のユッカ(青年の木)とは?基本的特徴
この章では、「そもそもユッカってどんな植物なんだろう?」という初心者の方へ、ユッカの基本的な情報を記載します。
1-1.ユッカの基本ステータス一覧
まずはユッカの基本ステータスをご覧ください。
ユッカの基本情報 | |
---|---|
原産地 | 北アメリカの乾燥地帯 |
別名 | 青年の木 |
花言葉 | 「颯爽」「勇壮」「偉大」 |
花 | 5月から10月にかけて不定期に咲く |
風水 | 金運アップ、仕事運アップ、魔除け効果 |
耐寒性 | 種類によって5度からマイナス30度程度 |
耐暑性 | 強い(真夏の直射日光は注意) |
耐陰性 | 普通(定期的な日光浴が必要) |
育てやすさ | 丈夫で初心者でも育てることができる |
このような内容です。
それぞれ詳しく解説します。
1-2.ユッカは北米原産の植物
ユッカの原産地は北アメリカの乾燥地帯です。
原生地が乾燥地帯のため、乾燥には非常に強いという特徴を持っています。
原産地では、10m程度まで巨大に成長することがあります。
1-3.新芽の多さと上に伸びる太い姿から「青年の木」とも呼ばれている
ユッカは新芽が多く、活発に成長することに加え、太い幹が上に伸びる姿から「青年の木」とも呼ばれています。
成長が盛んな青年から由来しています。
1-4.花言葉は「颯爽(さっそう)」「勇壮」「偉大」
ユッカは「颯爽(さっそう)」「勇壮」「偉大」と、非常に前向きで素晴らしい花言葉が付けられています。
このような素晴らしい花言葉から、お部屋だけではなく、お店の開店祝いなどに贈られるケースが多いです。
1-5.花は5月から10月にかけて白い鐘のような花を咲かせる
ユッカの開花時期は5月から10月にかけて不定期に咲きます。
写真のように白い鐘形の外観です。
1-6.風水では「金運」「仕事運」アップの縁起物とされている
ユッカは、風水の観点から「金運・仕事運アップ」とされています。
ユッカの葉っぱが尖っていることから、成長するパワーがあるという意味を込めて「金運・仕事運アップの縁起物」と言われています。
また、風水では尖った葉っぱには魔除け効果があるとされており、家に入ってくる悪い気を払ってくれる効果があるとされています。
1-7.ユッカの観葉植物としての魅力5つ
ユッカの魅力は次の5つです。
1.スタイリッシュな葉っぱと立派な幹で存在感があるインテリアになる
2.種類によっては地植えでシンボルツリーや庭木として活躍できる
3.丈夫なので初心者にも育てやすい
4.種類が多いので、様々なサイズ・形から選ぶことができる
5.「颯爽」「勇壮」「偉大」という花言葉から、贈り物として人気
可愛い系よりは、カッコイイ系のスタイリッシュな観葉植物という印象です。
様々な活用方法があり、丈夫で育てやすいのも非常に選びやすいですね。
種類が多いので、あなたが気に入った種類を選ぶことができます。
次の章では、ユッカの種類を解説します。
2.観葉植物で人気のユッカ(青年の木)の種類17選
この章では、ユッカのさまざまな種類を紹介します。
人気品種から、希少品種、超激レア品などを紹介します。
まず初めに、紹介するユッカを一覧で記載します。
※名前をクリックすると、該当の品種へ飛びます。
それぞれ詳しく解説していきます。
2-1:ユッカ エレファンティペス(青年の木)(ギガンティア):代表品種で「ユッカといえばエレファンティペス」と言われるほど定番の種類
「ユッカ=ユッカエレファンティペス」と言われるほどの定番品種です。
現在の呼称は「ユッカ ギガンティア」で、過去の名前が「ユッカエレファンティペス」です。
ほとんどの場合が「ユッカ」という名前で流通しています。
「ユッカブランチ」としても流通しています。
大きな園芸店や通販サイトでも非常に多くの取り扱いがあります。
太い幹と立派な葉っぱが魅力で、ダントツ一番人気の品種です。
耐寒温度が0度から5度程度なので、基本的には屋内の観葉植物として育てます。
【ユッカエレファンティペスのポイント】
・キングオブユッカ(定番)
・耐寒性が0〜5度程度なので、冬は屋内に入れる
・流通量が多く、さまざまな樹形からお気に入りを選べる
エレファンティペスの中には、次のようなものもあります。
・ユッカエレファンティペス”マヤツリー”
・ユッカエレファンティペス”サムライソウルブライド”
・ユッカエレファンティペス”シルバースター”
・ユッカエレファンティペス”エルミラ”
2-2.ユッカ ロストラータ:放射状に伸びる葉っぱと太い幹が人気の種類【地植え可能】
ユッカロストラータは、放射状に伸びる葉っぱが特徴の種類です。
また、細い葉っぱを支える太い幹が非常に存在感があります。
【ユッカロストラータのポイント】
・成長が遅いため手間が少ない
・耐寒性がマイナス5度程度なので、屋外でも植えることができる
・レア種類なので、他の人と被りにくい
また改良種として「ユッカ ロストラータ ブルーサンダー」が人気です。
葉っぱに青みがあり、幹にオレンジ色が入っている希少種です。
2-3.ユッカ グロリオサ(アツバキミガヨラン):太く尖った葉っぱが特徴の人気種類【地植え可能】
ユッカグロリオサは、太く尖った葉っぱが特徴のユッカです。
葉っぱが広いため、存在感があるデザインになります。
【ユッカグロリオサのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度なので、屋外でも植えることができる
・シンボルツリーとしても人気の品種
・デザインがスタイリッシュ
グロリオサの改良種とし「ユッカ グロリオサ バリエガータ」と「ユッカ グロリオ ライジングサン」が人気です。
特にバリエガータは斑入り品種でおしゃれなデザインなので、非常に人気が高いです。
2-4.ユッカ アロイフォリア(千寿蘭):アロエに似ているユッカでレア品種【地植え可能】
「ユッカアロイフォリア」は葉っぱがアロエに似ていることから名付けられました。
千寿蘭とも呼ばれています。
成長が遅いので、高価に取引がされています。
【ユッカアロイフォリアのポイント】
・耐寒性がマイナス15度程度なので、屋外でも植えることができる
・シンボルツリーとしても人気の品種
・高級なユッカ
2-5.ユッカ デスメティアーナ:冬になると葉っぱの色が赤紫に変わるレア品種【地植え可能]
ユッカデスメティアーナは、「紅葉するユッカ」と言われている珍しい品種です。
珍しく、人気が高いので取引価格も非常に高価な種類の一つです。
多くの個体は葉っぱを茂らせて仕上げられているので、非常におしゃれなデザインです。
【ユッカデスメティアーナのポイント】
・耐寒性がマイナス10度程度なので、屋外でも植えることができる
・冬は赤紫になるレアな「紅葉するユッカ」
・高級なユッカ
2-6.ユッカ リギダ:美しいシルバーブルーの葉っぱを持つ人気種類【地植え可能】
ユッカリキダは、尖ったシルバーブルーの葉っぱが非常にスタイリッシュな印象を与える人気品種です。
カッコ良いデザインなので、屋内のインテリアなどに人気です。
【ユッカリギダのポイント】
・耐寒性がマイナス10度程度なので、屋外でも植えることができる
・シルバーブルの尖った葉っぱがスタイリッシュ
2-7.ユッカ フィリフィラ:濃緑で固く尖った葉っぱと太い幹が人気の品種【地植え可能】
ユッカフィリフィラは、写真の通り葉っぱに糸のようなフィラメントがあるのが特徴の種類です。
成長が遅く、幼い株から株立させるには、10年以上の期間が必要です。
【ユッカフィリフィラのポイント】
・耐寒性がマイナス15度程度なので、屋外でも植えることができる
・糸のようなフィラメントが特徴
・流通量はある程度あるが、比較的高価な部類
2-8.ユッカ グロリオサ バリエガータ:人気のグロリオサの斑入り品種
グロリオサの紹介でも触れましたが、ユッカ グロリオサ バリエガータは、近年非常に人気が高い品種です。
斑入りというおしゃれなポイントがありますので、普通のユッカとは少し異なる特別感があります。
【ユッカグロリオサバリエガータのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度なので、屋外でも植えることができる
・グロリオサの斑入り品種
・デザインがスタイリッシュ
2-9.ユッカ エラータ:ふわふわとした不思議な糸が葉っぱに付くレア品種【地植え可能】
ユッカエラータは、葉っぱの中に可愛らしい糸のようなフィラメントが付く種類です。
種子も流通しているので、発芽から楽しめる種類でもあります。
【ユッカエラータのポイント】
・耐寒性がマイナス15度程度なので、屋外でも植えることができる
・ふわふわした不思議な糸が葉っぱについている
・種子も購入可能
2-10.ユッカ カルネロサーナ:濃緑で大きな葉っぱと太い幹、不思議な糸が魅力のレア種類【地植え可能】
ユッカカルネロサーナは、「ユッカエラータ」と同じく、葉っぱの中に糸のようなフィラメントが出現する品種です。
原生地では6mほどまで大きくなる品種です。
流通量が極めて少なく、大きい樹形のものはほとんど手に入らないor高額な希少種です。
【ユッカカルネロサーナのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度なので、屋外でも植えることができる
・ふわふわした不思議な糸(フィラメント)が葉っぱについている
・立派な葉っぱと幹は迫力あるシルエット
2-11.ユッカ ブレビフォリア(ジョシュアツリー):放射状に広がる葉っぱがシンプルで人気のレア品種【地植え可能】
ユッカブレビフォリアは、ジョシュアツリーとしても知られるユッカです。
カリフォルニアのジョシュア・ツリー国立公園から名付けられました。
流通量は極めて少ない希少種です。
【ユッカブレビフォリアのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度なので、屋外でも植えることができる
・種子が流通しているので、タネから育てることができる
2-12.ユッカ ウィップレイ:細いシルバーブルーの葉っぱが人気のレア品種【地植え可能】
ユッカウィップレイは、ユッカには珍しい幹が立たない品種です。
幹が立たないので、お庭では目立ちません。
そのため、基本的には屋内の観葉植物として活用されています。
耐寒温度はマイナス10度程度なので、地植えも可能ではあります。
流通量はかなり少ないレア品種です。
【ユッカウィップレイのポイント】
・耐寒性がマイナス10度程度
・幹立ちしないのでコンパクトに収まる
・流通が非常に少ないレア品種
2-13.ユッカ グラウカ(ソープウィード):幹立ちせず葉っぱが放射状に成長するレア品種
ユッカグラウカは、大きい株がほとんど流通していない珍しい品種です。
耐寒温度はマイナス30度から40度まで耐えることができる非常に強い種類です。
大きい株はほとんど流通していないほど、激レア品種です。
【ユッカグラウカのポイント】
・耐寒性がマイナス30度程度
・幹立ちしないのでコンパクトに収まる
・流通が非常に少ないレア品種
2-14.ユッカ・フィラメントーサ・ゴールデンソード:明るい黄色の葉っぱに斑入りが特徴の種類【地植え可能】
ユッカ・フィラメントーサ・ゴールデンソードは、クリームイエローに斑入りの葉っぱが魅力的な品種です。
幹立ちしないので、低木のまま成長します。
幹立ちしないので、屋内の観葉植物に向いています。
【ユッカフィラメントーサ・ゴールデンソードのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度
・幹立ちしないのでコンパクトに収まる
他にも、同じ「フィラメントーサ」の部類として「ユッカ カラーガード」「ユッカ ブライトエッジ」などがあります。
どちらも人気のユッカです。
2-15.ユッカ ファクソニアーナ:国内の流通がほとんど無く非常に高価なレア品種【地植え可能】
ユッカファクソニアーナは、尖った葉っぱとむっちり太い幹が特徴の激レア品種です。
カルネロサーナと似ているので間違えないように注意してください。
国内での流通量がほとんどありませんので、幻のユッカと言っても過言ではありません。
【ユッカファクソニアーナのポイント】
・耐寒性がマイナス20度程度
・ほとんど流通していな幻のユッカ
・太い幹がとても可愛い
2-16.ユッカ リネアリフォリア:葉っぱが極細のレア品種【地植え可能】
ユッカリネアリフォリアは、葉っぱが非常に細いのが特徴の種類です。
耐寒温度は15度程度なので、屋外でも生育可能です。
【ユッカリネアリフォリアのポイント】
・耐寒性がマイナス15度程度
・細長い葉っぱが魅力的
2-17.ユッカ ケレタロエンシス:数十万での取引される超激レアSSR品種
ユッカケレタロエンシスは、ワシントン条約にも指定された絶滅危惧種です。
日本での流通は、ほぼ0で、出てきてもマニアの中ですぐに高値取引をされます。
3.ユッカ(青年の木)の育て方:鉢植えの室内編
この章では、ユッカの育て方を記載します。
まずは、カレンダーでご覧ください。
続いて、それぞれの項目について詳しく解説します。
3-1.置き場所は直射日光が当たる明るい窓際
ユッカの置き場所は基本的に「直射日光の当たる風通しの良い窓際」が基本です。
注意点としては、真夏の直射日光は葉焼けを起こす可能性があるため、夏場はレースカーテン越しに管理するのがコツです。
また、春から秋(真夏以外)は、日当たりの良いベランダなどで管理すると、非常に元気よく成長します。
耐陰性もありますが、やはり日光に直接当てることが重要です。
日照量が少ない時は、観葉植物育成ライトでカバーできることもあります。
観葉植物の育成ライトについて詳しく解説した記事がありますので、ぜひご覧ください。
3-2.水やりは気温によって頻度を変える
ユッカへの水やりは、気温によって頻度を変えるのがコツです。
具体的には次のような頻度で行います。
15度以上の暖かい時期:1週間に1回程度
15度から5度近くまでの寒い時期:2、3週間に1度
5度以下の真冬:断水気味に育てて1ヶ月に1度程度
ユッカは、乾燥に強い一方、水のあげ過ぎによる根腐れのリスクがあるので、乾燥気味に育てて全く問題ありません。
「水のやりすぎ」よりは「水を少なめ」というお話なので、基本的には上記の頻度で水やりを行い、「多すぎる・少なすぎる」をユッカの状態を見ながら決めましょう。
3-3.植え替えは2年に1度を目安に、真夏を除く5月から9月に行う
植え替えは、2年に1度程度を目安に行います。
季節は5月から9月の真夏日以外に行いましょう。
植え替えが必要な理由は次の通りです。
【植え替えが必須である4つの理由】
1.根詰まりの防止
2.古い根や腐った根を除去する
3.古い土を入れ替えて老廃物や有害な微生物を除去する
4.土の栄養分の改善
ユッカの健康を維持するためにも、定期的な植え替えが必要です。
植え替えのサインは次の通りです。
・鉢底から根が出ている
・水やりの際に水がしみこみにくい
・鉢の土が乾きやすい
・観葉植物に不調が見られる
・観葉植物の鉢が倒れやすい
また、2年に1度というのはあくまでも目安の話で、ユッカの大きさによって大きく異なります。
ユッカをはじめ、観葉植物は号数が小さいほど、早く根が回りやすいです。
そのため、2年ではなく1年程度で植え替えが必要な場合もあります。
植え替えを遅くするために、植物に対して大きすぎる鉢で管理するのも根腐れを起こしますのでNGです。
植え替えをするごとに、鉢を適切なサイズに変更していくことが植え替えのコツです。
実際の植え替え手順は次の通りです。
STEP1.水やりを一週間程度控える
STEP2.一回り大きい新しい鉢に鉢底石と鉢底ネットを入れる
STEP3.観葉植物用の土を3割程度入れる
STEP4.ユッカを鉢からゆっくり出してほぐしながら土を落とす
STEP5.古い根や黒い根、腐った根をハサミでカットする
STEP6.ユッカを入れて、鉢の一番上から2、3cmまで土を入れる
STEP7.割り箸などで根の隙間まで土が入るようにつつく
STEP8.鉢底から水が出る程度、たっぷり水やりをする
STEP9.ユッカが落ち着くまでは日陰で管理する
このようにして植え替えをします。
植え替えの際に、おしゃれな植木鉢に交換すると、さらにデザイン性がアップします。
おしゃれな植木鉢について知りたい方は、次の記事をご覧ください。
3-4.剪定は5月から6月を目処に行う
ユッカの剪定は、成長期の5月から6月を目処に行います。
剪定は、ユッカに負担をかける作業となります。
少しでも回復を早くするために成長期に行う必要があります。
剪定方法は主に2つです。
間引き剪定:枯れた葉っぱや、重なって蒸れてしまう葉っぱを剪定する
切り戻し剪定:大きさを調整するため、間延びした幹をざっくり切る
剪定のポイントは次の通りです。
【剪定のポイント4つ】
・晴れた日の午前中に行う
・切れ味の良い剪定バサミを使う
・作業後は癒合剤を塗る
・樹形を変える場合は理想的な樹形をイメージしてから作業する
これらのポイントを押さえて作業をしましょう。
3-5.肥料は成長期の春から秋にかけて与える
肥料は成長期の4月から9月にかけて与えます。
液体肥料の場合:「ハイポネックスストレート液肥観葉植物用」を2週間に1度を目安に与える
固形肥料の場合:「プロミック観葉植物用」を1ヶ月に1度程度与える
固形肥料は、マグァンプでも代用可能です。
マグァンプは、プロミックに比べて効果の期間が長いので、使いやすいです。
注意点としては「液肥と固形肥料」で同じ効果のものを与えないことです。
同じ効果の液肥と固形肥料を与えると、肥料を2倍与えているようなことになります。
肥料も適切な量はユッカにとって成長を促進する重要なアイテムですが、与えすぎは毒になります。
同じく、冬に与えるのもNGです。
成長が緩慢な時期に与えるのは、ユッカに負担をかけることになります。
秋に効果3ヶ月の肥料を与えると、冬の期間まで効果が残ってしまうので注意が必要です。
「適切な時期に、適切な量を与える」ということが重要なポイントです。
3-6.土は水はけの良さに重点を置く
土は「水はけが良いもの」を選びましょう。
ホームセンターでも販売されている、観葉植物用の土をおすすめします。
また、土の下に敷く鉢底ネットと鉢底石は必須です。
鉢底ネット:害虫の侵入を防ぐ、土の流失を防ぐ
鉢底石:排水性を上げる、新鮮な空気を取り入れやすいように通気性をあげる
このように、重要な役割があるので、必ず設置しましょう。
3-7.病害虫は発見次第、早急に対処する
ユッカは、病害虫の被害を受けにくい丈夫な植物ではありますが、育成環境によっては発生する可能性があります。
気をつけるべき4つの病害虫を紹介します。
・ハダニ
・カイガラムシ
・梅雨時期の病気(炭疽病)
・うどんこ病
これら4つには注意が必要です。
基本的には、薬や害虫スプレーで対応ができます。
重要なポイントが「早期発見・早期対応」です。
日々、水やりなどの管理を行う中で、葉っぱ、幹、土の異変がないかをチェックしてあげましょう。
観葉植物のコバエ駆除方法と予防策を紹介した記事がありますので、あわせてお読みください。
観葉植物のコバエ対策|効果抜群!7つの駆除方法と5つの予防策3-8.自生地の環境に近づけるが基本
ユッカをはじめ、観葉植物の育て方の基本は「自生地の環境に近づける」ということです。
ユッカの自生地は、北アメリカの乾燥地帯です。
その場所に適合するように、ユッカは進化を遂げてきました。
「自生地に適合している=その自生地の環境が好き」ということです。
つまり、「乾燥」や「日光」に強い一方で、日本の梅雨や寒さには注意が必要です。
慣れない日本の梅雨時期や真冬は、人間の手で少しでもサポートすることで、元気よく成長することができるでしょう。
4.ユッカ(青年の木)を地植えで管理する際のポイント4つ
この章では、ユッカをお庭などへ地植えする際のポイントを紹介します。
4-1.地植えは、寒さに強い品種を選ぶ
ユッカは、種類により耐寒温度5度からマイナス30度まで、さまざまな種類が存在します。
耐寒性があるユッカは、屋外での越冬が可能です。
シンボルツリーで選ばれることが多いユッカは「ユッカグロリオサ」です。
4-2.地植えの時期は暖かくなった4月から5月がベスト
ユッカを地植えする場合の一番良い時期は、4月から5月です。
温暖な季節で、ユッカにとって成長期が始まる時期です。
成長期に植え付けをすることで、無事に安定活着する可能性を高めることができます。
逆に秋や冬の植え付けは、ユッカの成長が緩慢になっているのでNGです。
4-3.雨が直接当たらない場所に植える
ユッカを植える場所は「雨が直接当たらない場所」にしましょう。
この記事でも記載した通り、ユッカの原産地は乾燥地帯です。
雨が多い日本の気候だと、根腐れを起こしてしまう可能性が高いです。
そのため、屋根の庇(ひさし)がある場所など、直接雨が当たらない場所に植え付けしましょう。
4-4.水はけが良い土壌に植える
ユッカを地植えする際には、水はけが良い土壌に植えましょう。
水はけが悪い場所は苦手で、根腐れを起こしてしまいます。
水はけが悪い土壌の場合は、赤玉土や川砂を用いて、水はけを改善してから植え付けしましょう。
5.ユッカ(青年の木)を屋外の鉢植えで管理する際のポイント4つ
この章では、ユッカを屋外の鉢植えで管理する際のポイントを紹介します。
5-1.基本的な育て方は室内と同じ
屋外の鉢植えで育てる際には、基本的に屋内と同じように育てます。
置き場所は直射日光が当たる場所(真夏は明るい日陰)
水やりは気温によって頻度を変える
植え替えは2年に1度程度を目安に行う
剪定は5月から6月を目処に行う
肥料は成長期の春から秋にかけて与える
病害虫は発見次第、早急に対処する
このように育てます。
屋外の鉢植え特有のお話は、次の項目からスタートします。
5-2.雨が直接当たらない場所で管理する
屋外で育てる場合は、地植えと同じく「雨が直接当たらない場所で管理する」ということが重要です。
雨に当てすぎると根腐れを起こして枯れてしまいます。
お庭や玄関で、雨の当たらない場所を探して管理しましょう。
5-3.風通しが良い場所で管理する
風通しの良さも重要です。
特に梅雨時期などは、高湿度で蒸れやすくなります。
風通しをよくすることで、ユッカが健康的に育つ一因となります。
5-4.冬の時期は屋内に入れてあげる
ユッカの耐寒温度は5度程度なので、冬場は屋内に入れてあげましょう。
種類によっては、マイナス30度まで耐えることができるので、購入したユッカの耐寒性を調べて対応しましょう。
寒すぎたり、霜が降りると枯れてしまいます。
秋になったら、鉢を綺麗にして室内に取り込んであげましょう。
鉢カバーも屋内用と屋外用を1つずつ持っておくと、移動の際に便利です。
6.ユッカ(青年の木)の水挿しと挿し木での増やし方
ユッカは水挿しと挿し木を用いて増やすことができます。
基本的には、幹の剪定の際に同時に行うことができます。
手順は次の通りです。
STEP1.剪定の際に切った幹を10cm程度にする
STEP2.幹を水に1ヶ月半から2ヶ月付ける(水は定期的に交換する)
STEP3.発根したら水挿しは完了
STEP4.鉢に鉢底石、鉢底ネット、観葉植物用の土を入れる
STEP5.ユッカを植える
STEP6.二週間程度、風通しの良い日陰で管理する
これで完成です。
ユッカは生命力が強いので、簡単に増やすことができます。
7.ユッカ(青年の木)が病気や管理不足で枯れる理由6つ
この章では、ユッカが枯れる原因を記載します。
7-1.根腐れで枯れる
根腐れを起こすのはほとんどが「水の与え過ぎ」です。
特にユッカは乾燥地帯が原産の植物なので、頻繁に水やりをすると根腐れを起こします。
根腐れを起こすと、最終的にはユッカが枯れてしまいます。
適切な水やりで根腐れを防ぎましょう。
【ユッカの水やり方法】
15度以上の暖かい時期:1週間に1回程度
15度から5度近くまでの寒い時期:2、3週間に1度
5度以下の真冬:断水気味に育てて1ヶ月に1度程度
7-2.根詰まりで枯れる
根詰まりは、ユッカをはじめ観葉植物で枯れる原因が多い症状です。
ユッカが成長すると共に、根を鉢中に張り巡らせます。
植え替えをしないと、根っこが行き場を失って、鉢の中でパンパンに詰まってしまいます。
これが「根詰まり」です。
根詰まりを起こすと、次のような不具合が出ます。
・栄養が吸収できなくなる
・水を吸えなくなる
・根腐れを起こす
・成長が遅くなる
このように、どれもユッカにとって枯れるリスクが高い症状です。
1、2年程度に1度の植え替えをすると共に、植え替えのサインが出たら早めに対処してあげましょう。
【植え替えのサイン】
・鉢底から根が出ている
・水やりの際に水がしみこみにくい
・鉢の土が乾きやすい
・観葉植物に不調が見られる
・観葉植物の鉢が倒れやすい
7-3.病害虫で枯れる
ユッカは丈夫な観葉植物ではありますが、病害虫で枯れることもあります。
ハダニやカイガラムシ、炭疽病やうどんこ病などの被害が発生する場合があります。
病害虫への対処は「早期発見・早期対応」が被害の拡大を防ぎます。
大切なユッカを病害虫で枯らさないためには、普段の管理の際に、葉っぱや幹、土の状態を確認して、異変があれば対処をしてあげましょう。
7-4.肥料の与え過ぎ、誤ったタイミングでの施肥
ユッカをはじめ、観葉植物は肥料の過剰摂取で枯れるケースもあります。
また、生育が緩慢な真冬に肥料を与えると、枯れることもあります。
成長をサポートする肥料も、間違ったタイミング・量を与えると毒になります。
春から秋にかけて適切な施肥を行いましょう。
7-5.寒さによる枯れ
ユッカの耐寒温度は5度程度です。
屋外で管理する方などは、外に置いたままにすると枯れてしまいます。
秋になったら、屋内に避難させてあげることで、寒さによる枯れを防ぐことができます。
7-6.葉焼けによる葉っぱの枯れ
葉焼けはユッカの葉っぱを枯らしてしまいます。
主な原因は「真夏の直射日光」です。
ユッカは、温暖な気候を好みますが、日本の真夏の直射日光を浴びると、葉焼けを起こすことがあります。
真夏は、レースカーテン越しなどで管理してあげましょう。
葉焼けを起こした葉っぱは元に戻りません。
カットして新芽が出てくるのを待ちましょう。
8.ユッカのよくある質問
この章では、ユッカに関するよくある質問を記載します。
1.ユッカの葉が垂れる原因はなんですか?
ほとんどの場合が「日照不足」です。
特に屋内の日当たらない場所で管理している場合は、日照不足が原因である可能性が高いです。
日当たりの良い場所に移してあげましょう。
2.地植えで冬こしはできますか?
品種によっては十分可能です。
耐寒温度が5度程度の「ユッカ エレファンティペス」などは難しいです。
「ユッカ グロリオサ」などの耐寒性が高い品種であれば、屋外での冬越しが可能です。
3.ユッカが間延びしてしまいました。どうすればいいですか?
剪定で対応しましょう。
間延びして葉っぱがない幹の部分が多くなってしまったら、その部分をバッサリ剪定しましょう。
剪定した幹は水挿しと挿し木で増やすことが可能です。
4.猫(犬)を飼っていますが、ユッカは大丈夫ですか?
ユッカはさまざまな種類があり、中には猫ちゃんやワンちゃんに有毒なものもあります。
毒性がないユッカでも誤食して体調不良になることもあります。
そのため、猫ちゃんわんちゃんなどの家族がいる方は、外で育てることができるユッカをおすすめします。
猫ちゃんやわんちゃんの肉球が届かない場所でユッカを楽しみましょう。
5.ユッカの寿命はどれくらいですか?
原生地では50年以上と言われています。
鉢植えの場合でも適切な管理(植え替えなど)をすれば10年以上楽しむことができるでしょう。
しかし、誤った管理をした場合は1週間程度で枯れてしまうこともあります。
しっかりと育て方を理解した上で購入しましょう。
6.観葉植物用の台におしゃれに飾りたいですが、おすすめのものはありますか?
購入するユッカのサイズによって異なります。
観葉植物の台について詳しく解説した記事がありますので、ぜひ合わせてお読みください。
観葉植物の台12選!ワンランク上の部屋を目指す配置のコツ3つまとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は大人気の観葉植物ユッカを解説しました。
簡単にまとめます。
ユッカの基本的特徴
ユッカは北米原産の植物
新芽の多さと上に伸びる太い姿から「青年の木」とも呼ばれている
花言葉は「颯爽(さっそう)」「勇壮」「偉大」
花は5月から10月にかけて白い鐘のような花を咲かせる
風水では「金運」「仕事運」アップの縁起物とされている
ユッカの種類17選
ユッカの育て方:鉢植えの室内編
置き場所は直射日光が当たるの明るい窓際
水やりは気温によって頻度を変える
植え替えは2年に1度を目安に、真夏を除く5月から9月に行う
剪定は5月から6月を目処に行う
肥料は成長期の春から秋にかけて与える
土は水はけの良さに重点を置く
病害虫は発見次第、早急に対処する
自生地の環境に近づけるが基本
ユッカを地植えで管理する際のポイント4つ
1.地植えは、寒さに強い品種を選ぶ
2.地植えの時期は暖かくなった4月から5月がベスト
3.雨が直接当たらない場所に植える
4.水はけが良い土壌に植える
ユッカを屋外の鉢植えで管理する際のポイント4つ
1.基本的な育て方は室内と同じ
2.雨が直接当たらない場所で管理する
3.風通しが良い場所で管理する
4.冬の時期は屋内に入れてあげる
ユッカの水挿しと挿し木での増やし方
STEP1.剪定の際に切った幹を10cm程度にする
STEP2.幹を水に1ヶ月半から2ヶ月付ける(水は定期的に交換する)
STEP3.発根したら水挿しは完了
STEP4.鉢に鉢底石、鉢底ネット、観葉植物用の土を入れる
STEP5.ユッカを植える
STEP6.二週間程度、風通しの良い日陰で管理する
ユッカが病気や管理不足で枯れる理由6つ
1.根腐れで枯れる
2.根詰まりで枯れる
3.病害虫で枯れる
4.肥料の与え過ぎ、誤ったタイミングでの施肥
5.寒さによる枯れ
6.葉焼けによる葉っぱの枯れ
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。