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観葉植物に剪定が必要な理由4つ|初心者でも失敗しない方法を解説

観葉植物に剪定が必要な理由と方法

「観葉植物の剪定って初心者の私でもできますか?」
「そもそも剪定って必要ですか?」

私たち観葉植物販売店のミドリスには、このようなご質問を頻繁にいただきます。

結論から申し上げますと、観葉植物の剪定は必須です。
また、剪定はポイントさえ押さえておけば初心者の方でも簡単に行うことができます。

そこで今回は、観葉植物の剪定についてさまざまなことを解説します。

【この記事でわかること】

・観葉植物に剪定が必要な理由4つ
・剪定の時期の目安
・剪定前に知っておくべきポイント6つ
・剪定の種類と方法
・剪定後のケア方法

この記事を読めば、なぜ剪定が必要かが理解でき、事前準備や実際の剪定方法、剪定後の管理まで全て理解することができるでしょう。

1.観葉植物に剪定が必要な理由4つ

観葉植物に剪定が必要な4つの理由

まずはじめに、観葉植物に剪定が必要な理由を解説します。

【観葉植物に剪定が必要な理由4つ】

1.蒸れによる病害虫の発生を予防する
2.不必要な枝をカットし、栄養をコントロールする
3.日当たりが悪い枝葉の対処をする
4.樹形の整え、美観を維持する

それぞれ詳しく解説します。

1-1.蒸れによる病害虫の発生を予防する

枯れた観葉植物パキラ

観葉植物は成長と共に葉っぱの数を増やしていきます。

パキラやガジュマルなどの人気の観葉植物は特に葉っぱを多くつけます。

葉っぱが多すぎると、次のようなデメリットが発生します。

・風通しが悪く蒸れやすい
・葉っぱ同士が近すぎて蒸れる

このように、剪定せずに放置することにより観葉植物に悪影響を与えます。

そのため、定期的な剪定が必要となります。

1-2.不必要な枝をカットし、栄養をコントロールする

植物は自由に枝葉を伸ばして成長します。

どんな枝にも根からの栄養が送られる仕組みになっています。

そのため、徒長してヒョロヒョロになった枝にも栄養が送られます。

ヒョロヒョロになった枝は根元より剪定をして、他の元気な枝にさらに栄養を送るようにコントロールしてあげることで、観葉植物を元気に成長することができます。

枝葉が多すぎた場合も、枝を間引いて剪定することで、成長しやすくなります。

1-3.日当たりが悪い枝葉の対処をする

観葉植物の成長過程で、幹の下部分の葉っぱの日当たりが悪くなっていきます。

すごく日当たりが良い場所であれば、朝陽や夕陽を浴びて健康的に育ちますが、日光が限定的な場合は元気がなくなります。

そのような場合には、剪定で2つの対処をします。

・下の部分の枝は落とす
・上部を間引いて下葉にも日光が届くようにする

このような対処法があります。

どちらにするかは、樹形の好みに合わせて行いましょう。

1-4.樹形の整え、美観を維持する

剪定によりあなたの好みの樹形を維持するのも育て方の一つです。

観葉植物の育て方で一番大事なのが「その植物を可愛がること」です。

あなたの好みの樹形の観葉植物であれば、さらにたくさん可愛がってあげるでしょう。

そのため、剪定により可愛い形、綺麗な形を維持することが重要です。

2.剪定の時期の目安は観葉植物によって異なる

観葉植物の剪定が必要な理由

剪定は観葉植物ごとに適期が異なります。

基本的には、春から夏の終わりにかけて行います。
また、観葉植物に成長速度も異なりますので、剪定の頻度も変わってきます。

代表的な観葉植物の剪定時期を紹介します。

パキラ:4月から6月

モンステラ:4月から7月

ガジュマル:4月から7月

サンスベリア:5月から9月

ドラセナ:4月から5月

ポトス:5月から7月

フィカス・ウンベラータ:4月から9月

ユッカ:5月から8月

オーガスタ:5月から7月

フィカス・ベンジャミン:4月から9月

ポニーテール:4月から6月

ザミオクルカス:4月から8月

このように若干な違いがあります。

管理している観葉植物に合わせて、時期を見極めていきましょう。

梅雨時期の剪定は注意しましょう!
梅雨は、湿度が高く雑菌が繁殖しやすい時期となります。

剪定後に切り口から雑菌が侵入しやすくなりますので、癒合剤(殺菌剤)は必須となります。
お部屋の中で除湿機を使用しているお家は比較的安全ですが、屋外で管理している場合などは特に注意をしてあげましょう。

3.観葉植物の剪定前に知っておくべきポイント6つ

観葉植物の剪定前に知っておくべき6つのポイント

いきなり剪定を始める前に、事前に押さえておくべきポイントがあります。

【観葉植物の剪定前に知っておくべきポイント6つ】
1.切れ味の良い剪定バサミを使う
2.剪定の時期とタイミング
3.剪定バサミの消毒をする
4.剪定後の切り口に癒合剤を塗る
5.切り口から出る樹液に触れない(ゴム手袋を着用)
6.自分の気に入った樹形を撮影しておく

それぞれ詳しく解説します。

3-1.切れ味の良い剪定バサミを使う

観葉植物を剪定するハサミ

非常に重要なポイントが「切れ味の良い剪定バサミを使うこと」です。

切れ味が良いハサミで枝を切った際には、枝の切り口がきれいな断面になり、組織が再生しやすくなります。

つまり成長が早くなるということです。

逆に切れ味が悪いハサミで切ると、枝の断面が潰れて組織が再生しにくくなります。
剪定後の成長も悪くなってしまいます。

そのため、適切なメンテナンスを行なった切れ味の良いハサミで切りましょう。

観葉植物におすすめの剪定バサミ ウルフガルテン

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3-2.剪定の時期とタイミング

剪定をする際には、実施する時期とタイミングを守る必要があります。

剪定は観葉植物にとって負担がかかる作業になります。

少しでも観葉植物への負担を少なくするためにも、時期とタイミングを守りましょう。

剪定を行う時期は春から夏にかけて行う

成長期である春から夏に行うことで、観葉植物への負担を最小限に減らし、剪定後に成長しやすいようにしてあげましょう。

冬の剪定はもちろんNG!
観葉植物は、冬になると成長が緩やかになったり、休眠期に入ります。

その時に負担がかかる剪定を行うと、最悪の場合枯れてしまいます。

病気などの特殊な事情を除き、冬季の剪定はNGです。

剪定のタイミングは春から夏の終わりの晴れた日の午前中に行うのが良い

剪定のタイミングは晴れて乾燥した日の午前中に行うがベストです。

剪定を行う際に、切り口が乾燥しやすいタイミングで行うのが良いです。

逆にジメジメした梅雨時期は切り口が乾きにくく、雑菌が侵入しやすい環境なので、できれば避けた方が良いでしょう。

3-3.剪定バサミの消毒をする

剪定に使用するハサミの消毒は必須です。

【殺菌方法】

・熱湯消毒
・ウイルス消毒液につける(ビストロンなど)

熱湯は火傷をする恐れもありますので、殺菌剤に5分程度つけることをことをおすすめしています。

剪定用ハサミに使える消毒液
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3-4.剪定後の切り口に癒合剤を塗る

剪定後のガジュマルに癒合剤を塗る

観葉植物の剪定後には、切り口にはトップジンMペーストなどの、癒合剤を塗りましょう。

切り口には雑菌が入りやすく観葉植物が枯れる原因となります。

癒合剤を塗ることで、雑菌の侵入を防ぐことができます。

癒合剤 トップジンMペースト
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3-5.切り口から出る樹液に触れない(ゴム手袋を着用)

観葉植物の樹液

剪定時に観葉植物の枝を切ると、樹液が出てきます。

観葉植物にもよりますが、直接樹液に触れると手がかぶれることがございます。

そのため、樹液に直接触れないようにゴム手袋を着用して剪定作業を行いましょう。

3-6.自分の気に入った樹形を撮影しておく

観葉植物を気に入った樹形に維持することも重要なポイントです。

そのためには、予めお気に入りの樹形を写真に収めておきましょう。

剪定する際に写真を見ながら行うことで、気に入った樹形に近づけることができます。

4.観葉植物の剪定の方法3つ

この章では、観葉植物の剪定方法を3つ紹介します。

【剪定方法3つ】

・間引き剪定

・切り戻し剪定

・強剪定

それぞれ詳しく解説します。

4-1.不必要な枝葉を間引く「間引き剪定」

観葉植物の間引き剪定

間引き剪定は、不必要な枝葉を間引く剪定方法です。

成長をスムーズにしたり、健康状態を維持するために行います。

間引き剪定で落とす枝葉
・不自然に徒長して樹形を崩している枝
・元気がない葉っぱ(オレンジ色の枠で囲ったようなもの)
・繁りすぎて葉っぱ同士が重なったり密着しすぎている
・黄色くなった葉っぱ

このような方法で間引き剪定を行います。

4-2.伸びた観葉植物の大きさを調整する「切り戻し剪定」

観葉植物の切り戻し剪定

切り戻し剪定は、伸びすぎた枝葉をカットして大きさをコントロールする剪定方法です。

お部屋に観葉植物を飾る場合、大きくなりすぎても困ってしまうケースがあります。
切り戻し剪定により、大きさをコントロールしてあなたの管理しやすい状態を維持します。

切り戻し剪定で落とす枝葉

・伸びすぎて高くなりすぎた枝
・間延びして景観を崩している枝(葉っぱの付きが悪い枝)
・大きくなりすぎた葉っぱ

このような枝葉をカットしていきます。

4-3.観葉植物では出番が少ない「強剪定(丸坊主や胴切り)」

強剪定とは、剪定の中で行う頻度が少ない剪定方法です。

一般的に強剪定は次のような剪定方法です。

【強剪定の定義】

・太い枝を短く切り詰める

・多くの枝葉を切る

観葉植物の強剪定の中では「丸坊主」や「胴切り」があります。

丸坊主:主幹以外の枝葉を全て落とす
胴切り:主幹以外の枝葉を全て落とし、主幹も途中で切る

このような剪定方法となります。

観葉植物の丸坊主剪定

【強剪定(丸坊主)を行う理由】
・樹形が崩れてしまい、一旦リセットするため
・観葉植物が大きくなりすぎた

観葉植物の胴切り剪定

【強剪定(胴切り)を行う理由】

・サボテンの接ぎ木をするため
・アデニウムなどの幹を太らせるため
・大きすぎるので、小さくするため

強剪定はこのような理由で行います。

強剪定は観葉植物への負担が大きいので要注意
強剪定(丸坊主や胴切り)は、枝葉をほとんど落とすことになるので、観葉植物へのダメージが大きいです。
必ず成長期に行うようにしましょう。
しっかりと新芽が出てくるような健康状態が良いタイミングで行いましょう。

5.観葉植物の剪定後はしっかりとケアをするのが非常に重要

観葉植物の剪定後に行う3つケア

急に直射日光に当てない

剪定後は、観葉植物の体力が消耗しています。

急に直射日光に当てると、ダメージを与えて枯れてしまうことがあります。

1週間程度は、風通しの良い半日陰で落ち着くまで管理をしてあげましょう。

肥料を控える

先ほども記載しましたが、剪定で観葉植物は体力を消耗しています。

剪定後にすぐ肥料を与えると、余計に体力を消耗してしまいます。

そのため、肥料は観葉植物の新芽が増えてくるなど、成長を見せ始めた段階で与えましょう。

使用した剪定バサミのメンテナンス

剪定バサミのメンテナンス方法

どのような剪定バサミでも定期的なメンテナンスが必須です。

メンテナンスをしないと次のようなリスクが発生します。

【メンテナンスをしないリスク】
・剪定バサミの操作部が劣化し、寿命が短くなる

・汚れ等で剪定した際に観葉植物に雑菌が入る

・切れ味が悪くなり、観葉植物の切り口の組織が潰れて成長が遅くなる

このように、せっかく購入したハサミがすぐ劣化するのと、観葉植物にダメージを与える危険性があります。

メンテナンスというと、負担に感じますが、大切な観葉植物を手入れする大事な相棒と考えれば大切に扱うことができます。

主に次のようなメンテナンスを行います。

【剪定バサミのメンテナンス】
・剪定バサミ専用のクリーナーで樹液(ヤニ・シブ)を落とす

・植物性油で稼働部の操作性向上と錆止めをする

・砥石で切れ味をキープする

このようにメンテナンスを行えば、剪定バサミは長い間、相棒として活躍してくれます。

クリーナー 錆止め 砥石
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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、観葉植物の剪定について解説しました。

簡単にまとめます。

観葉植物に剪定が必要な理由4つ
1.蒸れによる病害虫の発生を予防する
2.不必要な枝をカットし、栄養をコントロールする
3.日当たりが悪い枝葉の対処をする
4.樹形の整え、美観を維持する

代表的な観葉植物の剪定の時期の目安
パキラ:4月から6月
モンステラ:4月から7月
ガジュマル:4月から7月
サンスベリア:5月から9月
ドラセナ:4月から5月
ポトス:5月から7月
フィカス・ウンベラータ:4月から9月
ユッカ:5月から8月
オーガスタ:5月から7月
フィカス・ベンジャミン:4月から9月
ポニーテール:4月から6月
ザミオクルカス:4月から8月

観葉植物の剪定前に知っておくべきポイント6つ
1.切れ味の良い剪定バサミを使う
2.剪定の時期とタイミング
3.剪定バサミの消毒をする
4.剪定後の切り口に癒合剤を塗る
5.切り口から出る樹液に触れない(ゴム手袋を着用)
6.自分の気に入った樹形を撮影しておく

観葉植物の剪定の方法3つ
1.不必要な枝葉を間引く「間引き剪定」
2.伸びた観葉植物の大きさを調整する「切り戻し剪定」
3.観葉植物では出番が少ない「強剪定(丸坊主や胴切り)」

観葉植物の剪定後のケア3つ
1.急に直射日光に当てない
2.肥料を控える
3.使用した剪定バサミのメンテナンス

この記事を読んで、「自分でも剪定はできそう!」と感じて安心した方も多いと思います。

これから観葉植物を検討する方はぜひこちらの記事をお読みください。

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