可愛いフォルムで人気の多肉植物「ソテツキリン」
初心者の方は「どんな植物なのかな?」と気になっていませんか?
そこで今回は、観葉植物販売店のミドリスがソテツキリンについて詳しく解説します。
私たちはこれまで300鉢以上を管理、出荷してきた経験があるので、その経験も踏まえて解説できればと思います。
【この記事でわかること】
・基本情報(花言葉や風水、花について)
・ソテツキリンの魅力
・上手な育て方
・ソテツキリンの子株を使った増やし方
・枯れる理由6つ
・よくある質問
このような内容で、ソテツキリンを徹底的に解説します。
この記事を読めば、あなたはソテツキリンのことをよく理解し、上手に育てることが出来るようになるでしょう。
この記事の目次
1.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の基本情報
この章では、ソテツキリンの基本情報を紹介します。
まずはステータス表をご覧ください。
植物名 | ソテツキリン(蘇鉄麒麟) |
別名 | パイナップルコーン |
科属 | トウダイクサ科ユーフォルビア属 |
原産地 | 日本(交配種) |
花言葉 | 小さな愛 |
花 | 黄色 |
生育難易度 | 非常に簡単 |
それではソテツキリンについて詳しく解説しています。
1-1.正式名称は「ユーフォルビア・ソテツキリン」というユーフォルビアの園芸品種
ソテツキリンはユーフォルビアの園芸品種でありますが、その生まれた経緯は不明です。
一番有力な情報としては「鉄甲丸」と「鱗宝」を掛け合わせた「怪魔玉」に、もう一度「徹甲丸」を掛け合わせた品種というのが通説です。
「鉄甲丸」と「鱗宝」は、どちらもユーフォルビアの仲間です。
海外では流通量が極めて少ないので、日本の園芸家が生産した品種である可能性が高いです。
1-2.別名「パイナップルコーン」と呼ばれている
ソテツキリンは、そのパイナップルに似ている風貌から「パイナップルコーン」と呼ばれることが多い植物です。
観葉植物なのに食べ物の愛称がついているのは非常に可愛らしいですね。
1-3.花言葉は「小さな愛」
ソテツキリンの花言葉は「小さな愛」です。
非常に可愛らしい風貌にぴったりの花言葉です。
1-4.風水では「陽の気」があるとされている
ソテツキリンは上向きの葉っぱをつけますので、風水では「陽の気」があるとされています。
陽の気による金運アップに加え、運気を盛り上げるので幸運を運んでくる性質があるとも言われています。
そのため、風水的にもソテツキリンは良い植物と言えるでしょう。
1-5.成長すると黄色の花を咲かせる
ソテツキリンは、10cm以上のサイズになってくると、花が咲くことがあります。
花は小さい黄色のお花で非常に可愛らしいです。
花が咲くのは、ソテツキリンを育てる楽しみの一つでもあります。
2.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の魅力4つ
この章では、ソテツキリンの魅力を解説します。
ソテツキリンの魅力は次の4つです。
可愛い外見
パイナップルコーンと呼ばれて可愛い
花言葉が可愛い
管理の手間が少ない
やはり、一番の魅力は「可愛い外見」でしょう。
太い幹に可愛い葉っぱがついている姿は非常に愛らしい風貌です。
多肉植物なので、他の植物に比べて管理の手間も少ないです。
3.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の育て方
この章では、ソテツキリンの育て方を解説します。
まず始めに育て方カレンダーをご覧ください。
それでは、具体的に解説します。
3-1.置き場所は日当たりが良い場所
ソテツキリンは、日光が大好きなので日当たりの良い場所で管理をします。
屋内だと、窓際の日当たりが良い場所で管理をしましょう。
春には屋外に出して日光浴をすると良いです。
注意点は3つです。
・真夏の直射日光は葉焼けの可能性があるので注意
・暗い場所からいきなり日を当てると葉焼けを起こす
・株が小さいうちは真夏の直射日光は避ける
このように、真夏の直射日光には注意して過ごしましょう。
実際に私たちミドリスで育てているとき、真夏は遮光をして葉焼けを防ぎます。
酷暑の際に直射日光を当てると、簡単に葉焼けを起こしてしまいます。
3-2.上手な水やり方法は季節によって頻度を変えること
ソテツキリンの水やりは次のような頻度で行います。
春と秋:2週間に1回程度
夏:1週間に1回程度
冬:月に1回程度
このような頻度を目安に水やりをしましょう。
ただ、ソテツキリンや植木鉢の大きさにより土が乾くスピードが異なります。
基本的には春から秋は「土が完全に乾いてから+何日か」が基本で、冬は「ほとんど与えない」という形で、「乾かし気味」の管理をします。
私たちミドリスでもたくさんのソテツキリンを管理していますが、「乾かし気味」をかなり意識しています。
特に梅雨時期のジメジメしている時や、冬に水やりをたっぷりすると、簡単に根腐れを起こします。
乾燥した暖かい時期はたっぷりあげても問題ありませんが、梅雨時期や冬の時期は霧吹き軽く与えるだけでも良いくらいです。
そのくらい乾かして育てています。
3-3.植え替えは1、2年に1度程度、4月から5月に行う
植え替えは基本的に1、2年に1度程度の頻度で行いましょう。
5号くらいまでのサイズであれば、毎年植え替えるのが望ましいです。
時期は暖かくなってくる4月から5月が目安です。
植え替えは、根詰まりの防止や古い土のリセット、伸びすぎた根っこの剪定などが目的です。
また、ソテツキリンを育てる中で幹が傾いてしまう場合があります。
それも個性として可愛いのですが、真っ直ぐが好みの方は、植え替えの際に傾きの修正が可能です。
3-4.肥料は植え替え時に元肥をあげる程度で十分
ソテツキリンはあまり肥料を必要としません。
基本的には、植え替え時に多肉植物用の元肥を入れておくだけで十分です。
1年に1回、春に植え替えの際に元肥を入れれば、効果の期間も十分長いです。
もし、追肥をするとしても成長期の春から夏に薄めの液肥を与えるだけにしましょう。
3-5.剪定は基本的に必要なし
ソテツキリンは、基本的に剪定の必要はありません。
ミドリスで育てているソテツキリンも、生育旺盛期に、古い葉っぱを手で落としたり、冬場に葉っぱが枯れた場合に綺麗にしてあげるくらいの管理です。
3-6.病害虫は定期的な目視チェックで予防
病害虫は早期発見が非常に重要です。
害虫はカイガラムシやハダニに注意しましょう。
病気はかかりやすいものはありませんが、水の与えすぎなどで蒸れると病気の可能性が上がります。
日々の管理で、ソテツキリンをチェックし、異変があったらすぐに対処をしましょう。
3-7.耐寒性が低いので冬は室内に避難
ソテツキリンの耐寒温度は10度程度です。
そのため、冬は屋内で管理をしましょう。
できるだけ暖かい直射日光が当たる場所に置きましょう。
注意点としては、エアコンの風が直接当たる場所で管理するとダメージを負ってしまいます。
3-8.土は水はけ重視
土は「水はけ重視」で選びましょう。
おすすめは、プロトリーフの「室内向け観葉・多肉の土」です。
水はけが非常に優れていることに加え、堆肥成分を使用していないため、虫が湧きにくいです。
この土に元肥として「マグァンプ」を入れれば、有機成分が入っていない虫が寄りにくい状態を作ることができます。
3-9.伸びすぎた場合は胴切りで対処する
ソテツキリンを育てていると、徒長してしまい不格好になることがあります。
その際は、胴切りを行なって物理的にコンパクトにする方法があります。
胴切りは次の手順で行います。
1.晴れて乾燥した日の午前中に行う
2.消毒したカッターナイフでソテツキリンをカットする
3.断面が乾く前に口の保護や発根促進を塗る
4.明るい日陰で乾燥させる
5.一ヶ月〜二ヶ月ほどで発根
6.新しい鉢に植える
7.水やりは1週間程度しない
このような手順で行います。
注意点は次の4つです。
・道具は消毒をする
・しっかり乾燥をさせる
・乾燥中は直射日光に注意
・乾燥中の湿度の高い日は特に注意
このような注意点をしっかり押さえておきましょう。
3-10.冬に葉が枯れる・落ちるのは自然現象
ソテツキリンを育てていると秋から冬にかけて葉っぱが枯れ始めます。
気温と低下と共に自然現象で葉が落ちる・枯れるので、急に起こるとびっくりすると思いますが、焦らないでください。
また、枯れるだけで葉っぱが落ちない場合があります。
その際は、軽く触ると葉っぱがポロポロ落ちます。
枯れた葉っぱをそのままにしても見栄えが悪いので、優しく割り箸などで除去しましょう。
室内の暖か場所で管理すれば、また春には新芽が出るので安心してください。
3-11.ソテツキリンが日光不足の場合は、育成ライトも改善方法の1つ
ソテツキリンを育てていて、あまり日光が当てれない環境の場合、育成ライトも検討しましょう。
やはり、植物ですので自然の日光が一番ですが、ずっと日陰にいるよりかは、育成ライトを使った方が遥かに良いです。
ミドリスのソテツキリンも、冬場は日光不足になりますので、育成ライトで育てています。
ミドリスでは2種類の育成ライトを使用しています。
プロが開発した観葉植物ライト「Plants NEXLIGHT」
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4.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の増やし方|子株を挿し木で増やす手順
ソテツキリンを増やす方法は、基本的に「挿し木」です
成長するにつれ、幹の途中や根本から可愛い子株が出てきます。
子株を選ぶ際のポイントは次の通りです。
・成長期の4月頃に実施する(晴れが続く日)
・ある程度大きい子株(3、4cm程度のもの)
・太めの子株が望ましい
この3点を押さえておきましょう。
春ごろに実施するのは、「乾燥しやすい時期」と「成長しやすい時期」のためです。
挿し木で増やす方法の具体的な手順は次の通りです。
STEP1.カッターナイフをしっかりと消毒する
STEP2.カッターで子株を根本から切る
STEP3.断面から出る白い液を拭く
STEP4.元株と子株に切り口癒合剤を塗っておく
STEP5.切り口が乾くまで数日間風通しの良い日陰で乾燥させる
STEP6.乾燥したら赤玉土に植え込む
STEP7.1週間に1度程度霧吹きで軽く湿らす
STEP8.発根したら通常の植木鉢に植え込む
このような手順で子株から増やすことができます。
5.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)が枯れる理由6つ
この章ではソテツキリンが枯れる理由を紹介します。
5-1.葉が枯れる(落ちる)
ソテツキリンの葉っぱが枯れる(落ちる)のはさまざまな理由があります。
・幹が大きくなるにつれて落ちるのは問題なし
・冬の寒さで全て葉が落ちる
・根腐れや病気で落ちる
このように、自然現象で葉が枯れたり、落ちることもあれば、病気や体調不良により落ちることもあります。
5-2.根腐れ
ソテツキリンをはじめ、多肉植物の多くの枯れる原因第一位が「根腐れ」です。
初心者の方に多いミスで、「植物は水が好きだから毎日あげたい」とついつい水をあげすぎてしまい根腐れを起こしてしまいます。
根腐れは進行すると、完全に枯れてしまいます。
根腐れを起こさないためにはソテツキリンを「乾かし気味」に育てるのが一番です。
もし、根腐れの初期症状(葉っぱの黄変等)が起きたら早急に植え替えをしましょう。
5-3.寒さで枯れる
ソテツキリンは耐寒温度が10度程度なので、冬の間屋外で管理すると、寒さで枯れてしまうことがあります。
基本的には、秋になったら屋内の暖かい場所で管理するのが望ましいです。
5-4.日光不足
ソテツキリンは日光が大好きなため、日陰で管理すると日光不足で最終的には枯れてしまうことがあります。
基本的には直射日光が当たる場所で管理をしましょう。
もし、日当たりが悪いお部屋であれば、「育成ライト」もおすすめです。
ミドリスで販売しているプロが開発した観葉植物ライト「Plants NEXLIGHT」を紹介します。
農業LED・光環境の研究をリードし、数多くのプロジェクトを手掛ける「豊川温室」。
西日本随一の植物総合卸として、プロから頼られる「高島屋植物園」。
この2社が共同で開発した観葉植物専用LEDライト、それが「PlantsNEXLIGHT」です。
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5-5.葉焼け
葉焼けは、2つのパターンで発生します。
1.真夏の直射日光に長時間当たった
2.普段日陰で管理して急に日当たりが良い場所に移した
一度葉焼けを起こすと、黄色くなったり枯れた葉っぱは復活しません。
そのため、葉焼けした部分は園芸用ハサミでカットをしましょう。
葉焼けを起こしたら、一旦半日影でソテツキリンを落ち着かせましょう。
5-6.肥料焼け
肥料の与えすぎで、肥料焼けを起こしてソテツキリンにダメージを与えてしまう場合もあります。
3章でも解説しましたが、ソテツキリンはそれほど肥料は必要ありません。
逆に肥料を与えすぎると、弱って枯れてしまう恐れがあります。
基本的には「元肥のみ」で元気に生育するので、与えすぎには注意しましょう。
6.ソテツキリン(蘇鉄麒麟)に関するよくある質問
この章ではソテツキリンに関するよくある質問を紹介します。
ソテツキリンが伸びすぎた場合はどうすれば良いですか?
基本的には「胴切り」で対処することができます。
ソテツキリンが間延びすると少し見栄えが悪くなります。
そのような場合は、胴切りで一度リセットすることができます。
具体的な手順は「3-9.伸びすぎた場合は胴切りで対処する」に記載していますのでご覧ください。
ソテツキリンが柔らかくぶよぶよしていますが何故ですか?
おそらく、根腐れの可能性が高いです。
ぶよぶよしているのはかなり根腐れが進行しています。
基本的には根本に近い方からぶよぶよしているはずなので、元気な部分から胴切りしてリセットする方法しかありません。
具体的な手順は「3-9.伸びすぎた場合は胴切りで対処する」に記載していますのでご覧ください。
ソテツキリンは、地植えで育てることができますか?
耐寒性が低いため、基本的にはできません。
ソテツキリンの耐寒温度は10度程度です。
日本のほとんどの地域が、真冬は10度以下になります。
そのため、地植えで管理すると真冬の寒さに耐えることができません。
冬は屋内で管理できるよう、鉢植えで管理しましょう。
ソテツキリンを太くするにはどうすればいいですか?
日光をたくさん浴びて毎年植え替えをしましょう。
ソテツキリンの特徴である立派な幹を太くするには、日光が一番重要です。
たくさん日光浴ができる場所で管理しましょう。
また、毎年植え替えをするのもポイントです。
7.ミドリスのソテツキリン販売サイト
ミドリスではソテツキリンを販売しております。
生産農家さんから厳選したキリンソテツをお届けします!
・ソテツキリン 2.5号鉢
・ソテツキリン 4号鉢
・ソテツキリン 5号鉢
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は人気の多肉植物「ソテツキリン」について詳しく解説しました。
この記事を簡単にまとめます。
ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の基本情報
・正式名称は「ユーフォルビア・ソテツキリン」というユーフォルビアの園芸品種
・別名「パイナップルコーン」と呼ばれている
・花言葉は「小さな愛」
・風水では「陽の気」があるとされている
・成長すると黄色の花を咲かせる
ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の魅力4つ
・可愛い外見
・パイナップルコーンと呼ばれて可愛い
・花言葉が可愛い
・管理の手間が少ない
ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の育て方
・置き場所は日当たりが良い場所
・上手な水やり方法は季節によって頻度を変えること
・植え替えは1、2年に1度程度、4月から5月に行う
・肥料は植え替え時に元肥をあげる程度で十分
・剪定は基本的に必要なし
・病害虫は定期的な目視チェックで予防
・耐寒性が低いので冬は室内に避難
・土は水はけ重視
・伸びすぎた場合は胴切りで対処する
ソテツキリン(蘇鉄麒麟)の増やし方|子株を挿し木で増やす8STEP
STEP1.カッターナイフをしっかりと消毒する
STEP2.カッターで子株を根本から切る
STEP3.断面から出る白い液を拭く
STEP4.元株と子株に切り口癒合剤を塗っておく
STEP5.切り口が乾くまで数日間風通しの良い日陰で乾燥させる
STEP6.乾燥したら赤玉土に植え込む
STEP7.1週間に1度程度霧吹きで軽く湿らす
STEP8.発根したら通常の植木鉢に植え込む
ソテツキリン(蘇鉄麒麟)が枯れる理由6つ
1.葉が枯れる(落ちる)
2.根腐れ
3.寒さで枯れる
4.日光不足
5.葉焼け
6.肥料焼け
以上となります。
この記事を読んで、あなたのソテツキリンに関する知識が深まったと思います。
ご質問等があれば、ぜひお問い合わせくださいませ。
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